A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

「ナスノスペシャル」灰野敬二、大友良英他@高円寺 ShowBoat 2009.2.8 (sun)

2009年02月10日 01時10分09秒 | 灰野敬二さんのこと
アルタード・ステイツ、グラウンド・ゼロ、是巨人、サンヘドリン、ウンペルティポなど様々なバンドでベーシストとして活躍するナスノミツル氏の「離場有浮(リバーブ)」と「prequel oct.1998-mar.1999+1」のWレコ発ライヴ。

共演が灰野敬二、大友良英、今堀恒雄、石橋英子とアンダーグラウンド・シーンを代表する豪華メンバーだったこともあり、SowBoatは立ち見も含めて満員。

第1部はナスノ氏とのデュオ演奏。
まずは大友氏。ギブソンのフルアコをフィードバックさせたノイズ奏法に、ナスノ氏はシンセを繋いだベースで静かに絡む。掠れた声でヴォーカルを取りもする。リラックスした演奏で幕開けには相応しかった。
続いて石橋嬢のピアノの弾き語り。短い曲だったが浮遊感のあるメロディーが印象的だった。ナスノ氏は完全にバックに徹していた。
3人目はウンペルティポの今堀氏がギターで共演。プログレ・フュージョンな曲でベースとギターが複雑なアンサンブルを聴かせる。今堀氏を観るのは初めてだったが、オーソドックスなブルース・ギターからアヴァンギャルドな早弾きまで自在にこなすテクニックに感銘を受けた。
デュオ・セットの最後は灰野さん。何も持たずヴォーカル・パフォーマンスで始める。コンタクト・マイクを使った歪んだヴォイスも。緊張感が今までと全然違う。ナスノ氏も本気モードで超絶フレーズを繰り出す。途中から灰野さんはギターを弾くが、前の今堀氏とのデュオとは全く違った雰囲気。磁石の同極同士が反発しあうように、お互いに突き放すようなバトル的共演。やはり灰野さんは凄い。

第2部はセッション。
ナスノ(b)、灰野(g,vo)、石橋(ds)の"離場有浮"トリオの演奏は、アンビエントだったCDとは全く違ったハードな演奏。この日最も激しかったのがこのセッション。ただただ圧倒されるばかり。
次はナスノ氏は参加せず、大友+今堀のダブル・ギター・セッション。割とオーソドックスな今堀氏と、弦をプリペアドしたりU字型の金属を叩きつけたり、ターンテーブルを使ったりする変則的な大友氏の共演は、音の分離も良く楽しめた。
最後に5人全員のセッション。どうしても目は灰野さんに行ってしまうが、流石実力派揃い、ありがちなフリー・セッションにならず流れのある即興になるところが良い。
アンコールはナスノさんに一人ずつ加わっていく形で行って2時間余りの演奏は終了。

第1部でのナスノさんの語りが面白く、柔和な彼の人柄が発揮されたライヴだった。

ナスノさん
皆に好かれて
ここに立つ

灰野さんもたまにはこういうゲスト演奏も気分が変わっていいものだろう。





コメント
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