1980~90年代イギリスでネオ・サイケデリック・ロック・シンガーとしてカルト的人気を誇ったジュリアン・コープの日本ロック研究本。正式な日本タイトルは「ジャップ・ロック・サンプラー -戦後、日本人がどのようにして独自の音楽を模索してきたか-」という。
この本の前に「Krautrock Sampler」としてジャーマン・ロックの研究本を出しているジュリアンだけに、その執拗なまでにマニアックな詳細に拘った良書である。戦後日本の現代音楽から始まって、ロカビリー~エレキ・ブーム~グループ・サウンズ、そしてこの本のテーマである1970年代前半のロック・シーンまで念入りな調査の上で書かれている。重要なロック・バンドとして、フラワー・トラベリン・バンド、裸のラリーズ、スピード、グルー&シンキ、佐藤允彦、ファー・イースト・ファミリー・バンドの5組を採り上げ、その結成から活動、解散までを克明に描いている。
今まで日本ではグループ・サウンズやフォーク・ロック(はっぴーえんどなど)の研究本は出版されてきたが、このへんのロックについての書物はなかったから、とても貴重な一冊だ。当然誤解や間違いも多い訳で、それをいちいち訂正する注釈がちょっと鬱陶しい。日本人が書いたビートルズやツェッペリンの解説本など向こうにとっては間違いだらけに違いないのだ。
ロックは日本語か英語か。そんな論争が真面目に行なわれていた時代のジャップロックの息吹を感じることが出来る。
ジュリアンの
マニア心に
共感し
ジュリアン・コープは大好きだった。
この本の前に「Krautrock Sampler」としてジャーマン・ロックの研究本を出しているジュリアンだけに、その執拗なまでにマニアックな詳細に拘った良書である。戦後日本の現代音楽から始まって、ロカビリー~エレキ・ブーム~グループ・サウンズ、そしてこの本のテーマである1970年代前半のロック・シーンまで念入りな調査の上で書かれている。重要なロック・バンドとして、フラワー・トラベリン・バンド、裸のラリーズ、スピード、グルー&シンキ、佐藤允彦、ファー・イースト・ファミリー・バンドの5組を採り上げ、その結成から活動、解散までを克明に描いている。
今まで日本ではグループ・サウンズやフォーク・ロック(はっぴーえんどなど)の研究本は出版されてきたが、このへんのロックについての書物はなかったから、とても貴重な一冊だ。当然誤解や間違いも多い訳で、それをいちいち訂正する注釈がちょっと鬱陶しい。日本人が書いたビートルズやツェッペリンの解説本など向こうにとっては間違いだらけに違いないのだ。
ロックは日本語か英語か。そんな論争が真面目に行なわれていた時代のジャップロックの息吹を感じることが出来る。
ジュリアンの
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ジュリアン・コープは大好きだった。