A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

ロックに負けずカッコいい~日本フリージャズ史

2011年01月14日 00時23分58秒 | 書物について
先日ビデオで観た映画「エンドレス・ワルツ」の影響でフリージャズがマイ・ブームになっている。

「エンドレス・ワルツ」にも出演しているオーガナイザー/評論家の副島輝人氏の大著「日本フリージャズ史」(2002年出版)を図書館で借りて再読している。映画「AA」や「エンドレス・ワルツ」を観た後だから、以前読んだ時よりも歴史的背景や個々のアーティストのことがより深く理解できてとても面白い。

富樫雅彦、佐藤允彦、山下洋輔、高柳昌行、吉沢元治、高木元輝、豊住芳三郎、阿部薫、ナウ・ミュージック・アンサンブル、タージ・マハル旅行団・・・。1960年代終わりに産声を上げ、学生運動や反安保運動、ヒッピー・ムーヴメントなど世の中の変革に呼応して発展してきた日本のフリージャズ・シーン。マニアックな世界だが、例えばジュリアン・コープの「ジャップ・ロック・サンプラー」のジャズ版だといえば興味を惹かれる人もいるだろう。ロック以上に理論や概念の違いが際立つジャズ界を生き抜くことが如何にスリリングなことだったのか、読み進むにつれて憧憬に近い気持ちが湧き上がってくる。
最終章には渋さ知らズや大友良英などバリバリの現役で活躍するアーティストについても紹介されている。

阿部薫や高柳昌行の作品がCDショップで簡単に入手できる今だからこそ、その激烈な音を作り上げた時代背景を知ることが重要なのである。

ロックより
先鋭的な
フリージャズ

この本を読み終わったら間章のエッセイ集を借りて来よう。

コメント (2)
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