A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

【えいたそ改革論】Chapter10『パラダイス』ホフ/こじまゆ/アリプロ/エレカシ/イエモンetc.

2015年09月01日 00時30分22秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


昨夜『えいたそ改革論』の最後のテーマとして「極楽鳥」の考察を行ったばかりだが、現実は論文よりも奇なり。8月最終日則ち夏の終焉を告げる8月31日21:00丁度にでんぱ組.incニューシングル『あした地球がこなごなになっても』のMVが公開され、でんぱ界隈は一気に新局面に突入した。正に急転直下・万物流転・驕れる者は久しからず。巡る季節の中で、いつまでもひとつの曲に留まっている訳には行かないのが世の常である。

 

しかしながら『FD2~レゾンデートル大冒険』でえいたそが歌うように「将来だって過去から生まれた時間の子」。過去をきちんと考察してこそ未来へ向かうことが出来るのだ。『えいたそ改革論』各論最終テーマは『極楽』則ち『パラダイス』。逝く夏を惜しみながら成瀬瑛美さんが向かうParadiseとは一体何処(いすこ)であろうか?

【用語解説】
極楽(ごく‐らく)
1 《(梵)Sukhāvatīの訳》仏語。阿弥陀仏の浄土。西方十万億土のかなたにあり、広大無辺にして諸事が円満具足し、苦患 (くげん) のない、この上なく安楽な世界。浄土教の理想とする仏の国で、念仏を唱えれば、阿弥陀仏の本願力によってこの浄土に往生するという。西方浄土。極楽安養浄土。極楽界。極楽浄土。
2 安楽でなんの心配もない状態や境遇。また、そういう場所。「この世の―を味わう」⇔地獄。
類語:楽園(らくえん)/パラダイス/天国(てんごく)


Paradise(パラダイス)
音節par・a・dise 発音記号/pˈærədὰɪs/
楽地, 楽園, 極楽, 仏
土, 天国, 無何有の郷, 寂光浄土, パラダイス, 楽土, ハライソ, 十万億土, 天堂, 寂光, 楽天地

◆極楽/楽園ソング
●ホフディラン『極楽はどこだ』
 

ホフディラン (Hoff Dylan) は、ヴォーカル・ギターの渡辺慎と、ヴォーカル・キーボードの小宮山雄飛からなる日本の2人組音楽バンド。略称は「ホフ」。98年8thシングル。NHK「天才テレビ君」タイアップ曲。

渋谷系第二世代のネオフォーク・デュオの名前を初めて見た時はザケたジョークだと思った。ところが「極楽はどこだ~幸せは何だ」と哲学的なテーマを歌ったり、「欲望」(これもディランネタ)で存在の不安を吐露したり、キャッチーで雑然とした可笑しな世界に心酔した20年前を思い出す。彼らを聴いて保父を志したした者はおるまいが。




●小島麻由美『恋の極楽特急』
 

小島麻由美(こじま まゆみ、1972年9月30日 - )は日本のシンガーソングライター。東京都出身。「ジャズ」「フレンチ・ポップ」「昭和歌謡」「ブルース」などのジャンルを融合させ、独自の音楽スタイルを築く。『恋の極楽特急』は95年の2ndシングル。

彼女も渋谷系の耕した畑に咲いたキャチーな雑草シンガー。バタ臭いフレンチ風味は例えばカヒミカリイの空想世界のパリジェンヌとは異なり、鶯谷の立ち飲み屋で朝6時半にオーダーしたポートワインの香りである。カエルぴょこぴょこみぴょこぴょこのキッチュなダンスに合わせてハンドクラップしれば、心ウキウキWKTK気分で朝帰りの妙。こじまゆの極楽はオレンジ色。




●Ali Project『極楽荊姫』
 

ALI PROJECT(アリ・プロジェクト、蟻プロジェクト)は、宝野アリカ(ボーカル・作詞)と片倉三起也(作曲・編曲)による日本の音楽ユニット。通称は「アリプロ」など。『極楽荊姫』は2006年の18thシングル『薔薇獄乙女』のカップリング曲。

蟻プロ時代から30年の芸歴を誇る二人組は、元祖ゴスロリ/ヲタク女子/アニソン・ユニット。えいたそがハマってもおかしくないが、知る限りでアリプロへの言及はないようだ(知ってる方が居たら教えて下さい)。2014年の最新アルバム『流行世界』には「極楽鳥歌」という前回のテーマにズバリの曲が収録されているが、今回は倒錯的なパラダイスの罪を負うプリンセスの歌。




●エレファントカシマシ『極楽大将生活賛歌』
 

エレファントカシマシ(ELEPHANT KASHIMASHI)は、宮本浩次を中心とする日本のロックバンド。1981年結成。『極楽大将生活賛歌』は1993年の6thシングル。

ミヤジこと宮本の歯に衣着せぬ言動と挑発的なパフォーマンスで話題になったらしいが、当時の筆者は、過激に見えてもテレビに出る奴は「やらせ」だと信じていたので、ほぼスルーしていた。しかし20年以上経っても同じスタンスのエレカシにはちょっとだけリスペクトを覚えなくもない。好き勝手にやればいいじゃん、と歌う怒髪天みたいな曲。




●SPARKS GOGO『極楽天国』
 

SPARKS GO GO(スパークス・ゴー・ゴー)は1990年5月21日にデビューした日本のバンド。1989年に解散したBe Modernを前身とし、Be Modernの4人のうち3人が再び集まり結成した。略称は『スパゴー』『SGG』。「極楽天国』は90年のデビュー・アルバム『SPARKS GO GO』に収録。

バンドブーム世代。名前から洒脱な英国モダンポップかと思ったら、当時流行のタテノリ青春ビートパンク。THE RYDERSと同じ極楽トンボ讃歌。歌詞の中にパラダイスの日本語訳「極楽」「天国」「楽園」すべてが出て来るので、日本一の極楽ヲタソングと呼んでもいいかもしれない。




●THE YELLOW MONKEY『楽園』
 

THE YELLOW MONKEY(ザ・イエロー・モンキー)は、日本のロックバンド。愛称・略称はイエモン。2012年現在、CD総売上枚数は1008万枚。1988年に結成、2001年1月より活動を停止し、2004年7月7日をもって解散した。かつての公式ファンクラブは「Petticoat Lane」。『楽園』は96年の11thシングル。フジテレビ系ドラマ『新・木曜の怪談』主題歌。オリコン週間3位。

えいたそとは黄色繋がりの高身長イケメン4人組。ヴォーカルの吉井は、この曲のテーマを「ドラッグ・ソング」としており、当初は「動脈のハイウェイ」と言う歌詞が「静脈のハイウェイ」となる予定だった。しかし、社長から「静脈は麻薬を連想させてまずいだろう」とクレームがつき、修正されたという。黄色い猿にとってのパラダイスは薬物解放区なのか。




●Charlotte『楽園まで』
 

話題のアニメ『Charlotte』 劇中バンド 「ハロハロ」 1stシングル ! ! 劇中に登場するバンド 『How-Low-Hello』 のファーストシングル。歌唱を担当するのは、作中で西森柚咲を演じる声優、内田真礼。作詞 & 作曲を担当するのはもちろん原作 ・ 脚本の麻枝准 !

 

きたきたきたきた!えいたその推しマンガ&アニメ。瑛美さんはオープニング・テーマが好きなようだが、楽園志向全開のエンディング・テーマこそ歌って欲しい。




●アモン・デュール『楽園へ向かうデュール(Paradieswärts Düül)』
 

アモン・デュール(Amon Düül)は、1967年にドイツ(当時は西ドイツ)のバイエルン州ミュンヘンで生まれたロックのバンドで、政治・芸術コミューンである。アモン・デュールという言葉は、エジプトの太陽神アモンと、トルコ語の概念デュールを組み合わせて作られた。西ベルリンに存在した左翼思想の市民運動集団「コムーネ1」(または「K1」英語リンクKommune 1)にメンバーが関わったことで、西ドイツではスキャンダラスな話題にもなった。

「楽園志向」というと南の島でのんびり、なんてイメージしてしまうが、肉体的快感を超えて精神方面の快楽を求める向きには、クラウトロック(ジャーマンプログレ)の最左翼アモンデュールIの燃え尽きた後に真っ白な灰になった浮遊感をお薦めしたい。瑛美さんも激しいステージの後のチルアウト用に、頭を空っぽにしてドーピングしてはいかがだろうか?



八十八ヶ所巡礼も
『極楽いづこ』と
歌ってまんねん ツルは千年

極楽/楽園へ向かう君と僕の未来予想図
でんぱ組.inc「あした地球がこなごなになっても」



☆次回、感動の最終章を瞠目して待て!
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