A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

橋本孝之/コサカイフミオ/ふぅちくぅち/KO.DO.NA&人魂@西麻布BULLET'S 2015.9.3(thu)

2015年09月05日 01時41分39秒 | 素晴らしき変態音楽


鳥の会議#4~riunione dell'uccello~
場所:西麻布BULLET'S
開場 19:00 / 開演 19:30
料金 エントランスフリー (要ドリンクオーダー)

橋本孝之(from .es)
コサカイフミオ(from INCAPACITANTS)
ふぅちくぅち
人魂(Dave McHahon)
KO.DO.NA

蓄音機DJ:成田屋古漫堂



KO.DO.NAこと黒木コドナが主催するライヴイベント。会場のBULLET'Sは15年前にオープンした頃何度か通った。クラブ・カルチャー全盛時代にアンビエント・バーと銘打ってリラックスした音楽空間を提示して話題だったと記憶する。マットレスに寝転んで電子ノイズとヴィオラのドローン演奏を聴きながら、筆者の頭にクラシック専門DJ構想が浮かんだのがこの店だった。
DANCE with CLASSIC~爆音クラシック、世界プレミアDJの夢、そして現存する世界最高齢のクラブDJ

15年前の記憶と殆ど変化のない薄暗い店内には天井から薄い布が吊り下げられ、お香の煙こそないが、インドのゴアの魔窟のような異世界オーラが漂っている。10数人集っている中に知る顔はなく、奥のソファーにコサカイと橋本を見つけ挨拶を交わしたが、ライヴが始まるのを待つ間、15年間の空白が次々と気泡になって頭の中に浮かんでは消えていった。

●KO.DO.NA&人魂

(写真の撮影・掲載については出演者の許可を得ています。以下同)

エレクトリック・トランペットのコドナと、エレクトリック・ギターの人魂ことDave McHahonのデュオ。映像投射の照明で目が眩む中、トランペットの深いリバーヴと、20個近いエフェクターを駆使したドローン・ギターが溶け合って、酩酊感を増幅する。素面でドローンサウンドと対峙するのは苦行だが、眩惑が夢想を掻き立てるふたりの演奏に、トロけるような白昼夢の世界に遊んだ。

●ふぅちくぅち


緊縛プレイがあると言うので、ドラ☆美保のSMダンスを想像したが、もっとユルいお座敷芸のエロトピアだった。暗くてよく見えないが、禁断の秘め事を覗く罪悪感に浸る暇もなく、写真撮影に気合いが入る(結果は見ての通り殆ど真っ暗)。絶え間ない電子ノイズと琵琶法師の声明が、和テイストを増幅し、希薄な空気の陰湿度を高めた。

●橋本孝之・コサカイフミオ


"大阪の即興ユニット.esの"という形容詞はもはや必要ないくらい東京で精力的に活動するサックス奏者橋本孝之が、30年以上東京地下音楽シーンで活動するコサカイフミオと初のデュオ。マルチ楽器奏者のコサカイはアコースティック・ギターを演奏。フレーズを弾くのではなく、打楽器的に弦を叩く奏法は、壊れかけのフラメンコ・ギター。音圧の希薄なアコースティック空間に響くサックスのフリークトーンを聴いていると、これこそ原初のサックスの音、いわば「裸のサックス(Les Saxophone Dénudés)」なのではないか、と思えてくる。メロディーやフレーズを吹くテクニックなど必要ない。自分そのままの音を出せるかどうかにかかっている。

 

壊れたジャグ(*)ギターと艶やかな素肌サックスの交歓は、緊縛嬢に劣らずエロティックだった。

*ジャグ jag:(岩石などの)鋭い角(かど); (のこぎりの歯のような)ぎざぎざ.

脱げるまで
脱いでいったら
丸裸

兆し KIZASHI - 魔術の庭 .es INCAPACITANTS - Live 14 December 2013 - EARTHDOM Tokyo

コメント
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