A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

【地下アイドルへの招待】第2回:オルタナ「ヤなことそっとミュート(ヤナミュー)」とニューエイジ「Maison book girl(ブクガ)」

2017年12月13日 01時47分07秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


地下アイドルへの招待
第 2 回:オルタナとニューエイジ


DJ Necronomicon ネクロノミコン(aka 剛田武)


「フルクサス」と「アイドル」のシンパシー・・・・・・・1963 年リトアニア系アメリカ人のジョージ・マチューナスが主唱した前衛芸術運動フルクサス(Fluxus) は「アートを日常へ」を理念に日常にあるモノや行為の「生活」と「芸術」の境界を無化することを目指した。それは日常・芸術のありとあらゆるモノを「FLUX 化」する行為であった。つまり「FLUX モーニング」「FLUX 自動車」「FLUX会社員」「FLUX 電話」「FLUX 昼休み」etc.。同じことが地下アイドルにも当てはまる。「ヲタク IDOL」「パンクIDOL」「プログレ IDOL」「暗黒 IDOL」「病み IDOL」「殺傷 IDOL」「癒し IDOL」とあらゆるモノを「IDOL 化」出来る。フルクサスが「アンチアート」を標榜したように、地下アイドルは「アンチミュージック」の最終兵器となり得るかもしれない。“DJ カルチャーの破壊”を目論む『盤魔殿』の精神は、いずれ刊行されるであろう『FLUX-IDOLMANUFESTO(フルクスアイドル宣言)』に宿るに違いない。

●ヤなことそっとミュート(ヤナミュー)


2016 年春結成。「ヤなことだらけの日常をそっとミュートしても何も解決しないんだけど、とりあえずロックサウンドに切ないメロディーを乗せて歌ってみる事にする」というコンセプト通り、間宮まに、なでしこ、南一花、レナの 4 人は MC 等では存在感の希薄なコミ障キャラだが、パフォーマンスでは骨太の王道オルタナ/グランジ・ロックのど真ん中をけん引する。90 年代グランジ時代は Riot Grrrl(ライオットガール)と呼ばれる肉食系女子が持て囃されて筆者はちょっと引いてしまったのだが、普通以上にメンヘラな女子が王道ロックでブチあがるヤナミューのステージは、返り血を浴びることなく攻撃的な萌えを堪能できる癒しの場である。男性(ヲタク)目線かもしれないが、強さと優しさは比例も反比例もしないことを証明している。

ヤなことそっとミュート - HOLY GRAiL【MV】

ヤなことそっとミュート 2nd ワンマンライブ “echoes”2017年12月22日(金) 赤坂BLITZにて開催!


●Maison book girl(ブクガ)


2014 年に結成された「ニューエイジ・ポップ・ユニット」。デビュー時は「現音ポップ」と称して、現代音楽とアイドルポップの融合を喧伝していた。変拍子のミニマルミュージック、前衛バレエダンス、シュールなポエトリーリーディング、ダダイスティックな MV、デザイナーズブランド風グッズ等、心の奥のエリート主義を擽(くすぐ)る戦略は、一歩間違うとブルジョアジーのハイ・カルチャーに堕してしまいそうだが、矢川葵、井上唯、和田輪、コショージメグミの 4 人のいたって普通のゆるふわ女子の佇まいが、地下アイドルの矜持を貫いている。異端音楽界に咲く清廉な花の香しさと危険な誘惑を秘めたブクガの幻影が、地下アイドルの沼から金の斧・銀の斧を手に女神の如く現れたなら、迷わず“錆びた斧”を求める覚悟をしておきたい。

Maison book girl / 言選り / MV

12/28 4th oneman live「Solitude HOTEL4F」at ZeppDiverCityTOKYO

DJイベント『盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會』来場者特典ZINE『盤魔殿アマルガム』に連載中


ワンマンに
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愛奴流道
 
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