灰野+オルーク+アンバーチ
開場 19:30 / 開演 20:00
料金 前売3000円 / 当日3500円(ドリンク別)
出演:
灰野敬二+ジム・オルーク+オーレン・アンバーチ
オープニングアクト: crys cole and Francis Plagne
今年の2月27日にエレクトロニクスライヴを開催したトリオの2017年二回目の公演。丁度2014年10月のライヴ二枚組LPがリリースされた記念ライヴの意味合いもある。ロンドンも寒かったが東京も寒い。師走のド真ん中の月曜日のスーパーデラックスは大盛況とは言えないが、外国人客やミュージシャンの姿も多く静かな熱気が漂っていた。
⇒灰野+オルーク+アンバーチ/TAMARU/澤井妙治@六本木SuperDeluxe 2017.2.27 (mon)
●crys cole and Francis Plagne(オーストラリア)
オーレンのパートナーでもあるカナダ出身の女性アーティストのクリス・コールはオーレンと一緒にたびたび来日しているが、今回初めてオーストラリアの音楽家フランシ・プラーニュとのデュオで出演。サウンド・アーティストの肩書き通りコンタクトマイクを使い平面板を擦る音をピックアップした弱音演奏が延々と続き、徐々にキーボードやシンセのドローン音に取って代わる。後半は足踏みオルガンの伴奏でフランシのヴォーカルをフィーチャー。ロバート・ワイアットを思わせる歌声とカンタベリー風のメロディが、暖房をかけても感じる冷気を少し忘れさせてくれた。二人のデュオ・アルバム『Two Words』が来年早々リリース予定とのこと。
●Keiji Haino + Jim O’Rourke + Oren Ambarchi
ブレイクのあと客電が落ちてから2・3分して灰野、オーレン、ジムの順にステージに登場。灰野は右手にセットされたドラムに座る。ジムとオーレンは左側でそれぞれギターとオルガンでアンビエントなドローン演奏。その壁に亀裂を入れる居合い抜きの灰野のドラムが聴き手の耳にもシャープに突き刺さる。覚醒と催眠がクロスする前奏風の展開から、灰野がドラムから立ち上がり紙片を手に歌う。「正義って弾丸に当たらないってこと?」「君は今日も何千回もボタンを押している 知らないうちに あのことに「賛成!」と参加してしまっているよ」。片手に持ったスマホ(?)を指で操作する仕草はボタンを押すジェスチャーだろうか。英語まじりの歌をオーレンとジムが静謐にバックアップする。
灰野がギターを手にしてアブストラクトなフレーズを紡ぐと、オーレンのドラムとジムのベースが雷同するように音を発し出す。暴力的なギターのスクリームを合図に連打するドラムの雷鳴と細かい指裁きでのたうつベースが一斉掃射開始。我が意を得たように激しいアクションで繰り出す3人の軋轢は「悪のまっただ中にいて 今週教会に行けば 許してもらえるって ふざけるな お前」という攻撃的な歌を誘発し、一瞬の凪のような憩いのひとときを経て再び荒れ狂う。「何があっても生き抜く覚悟の用意をしろ」という馴染みの言葉に続いて沸き上がるように発せられる言葉の数々は過去のパフォーマンスで何度も耳にした灰野哲学の真髄だった。ドラムの前に歩み寄った灰野の両手で誘うような合図で三者のインストゥルメンタル交感は極みに達し、聴き手の欲求の高まりを諌めるように収束して行った。
寒い夜に繰り広げられた燦々とした狂演の熱に浮かれて家路を急ぐ六本木の街はクリスマスの予感に戦いているかのようだった。
燦燦と輝く
誠の「異なること」
さて何処へ行く
<LIVE SCHEDULE 2017>
12月30日(土)東京・高円寺 ShowBoat
灰野敬二 Keiji Haino 2017年最終公演
不失者 Fushitsusha
開場 18:00/開演 19:00
前売¥4,320/当日¥4,860(税別・別途ドリンク代¥600)
【チケット取扱】
■ShowBoat 12月12日(水)発売
店頭販売 初日のみ:00~
電話・メール予約&代引注文受付 初日のみ16:00~
(翌日以降、14:00~23:00受付)
■プレイガイド 12月16日(土)10:00~発売
ローソン/イープラス eplus.jp
※入場整理番号あり。当日は、整理番号順の入場となります。
※ShowBoatチケットはご購入順に入場整理番号が発券されます。
※ご予約のみでは整理番号はつきません。
※代引郵送にてご購入希望の方は、メールにて下記をお送り下さい。
(別途発送手数料¥580)
《公演日・公演名・住所・氏名・電話番号・購入枚数》
【問い合わせ】
ShowBoat
■Tel 03-3337-5745(14:00〜23:00)
■Mail info@showboat.co.jp