A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

灰野敬二×河端一×吉田達也@高円寺 Show Boat 2009.5.19 (tue)

2009年05月21日 00時31分27秒 | 灰野敬二さんのこと
この3人が昨年12月に高円寺Mission'sで共演した際のライヴがPSFから「一と一と一が重なってしまうまで」というタイトルでDVD発売された。それを記念してのコンサートだ。

いつもなら先頭に並んで最前列を確保するところだが、仕事で開場時間ギリギリになったため、前から5列目くらいに座った。ステージ全体が見渡せるから、たまにはこういう位置でライヴを観るのも悪くない。音のバランスもいいし。
平日だから観客は30人位。余裕を持って観られる感じで良かった。

この3人が共演するのは、河端氏、吉田さんがムジカ・トランソニックとして活動していた頃からだからもう10年以上になる。だが3人で活動を始めたのはここ1年半くらいの間で、今回で3回目だ。轟音即興演奏に関しては日本のトップ・クラスの3人だから安心して演奏に身を任せられる。

初っ端から吉田さんの突進する変拍子ドラムに灰野さんと河端氏のラウドなギターが絡みつき音の塊が放出される。灰野さんはSG、川端氏は白いストラトを使用。なんとなく灰野さんが高音を、河端氏が低音の刻みを担当しているような気がするが、お互いの手の動きを見ていないとどちらがどんなプレイをしているのか判別し難い。
灰野さんの歌は勿論、吉田さんも独特のヴィブラート・ヴォイスを聴かせる。

2部構成になっており、1部はとにかくパワーで押して、2部はメリハリを持ったドラマティックな構成だった。個人的には2部のほうが気に入った。灰野さんの荘厳な歌のアンコールで2時間の演奏は終了。

終演後楽屋へ行って最初に磨崖仏から出たDVDにサインを貰う。灰野さんは相変わらず「これがロックだ」と言っている。吉田さんはいつものように無口にサインに応じてくれる。客席へ出ていた河端氏に話を聞くことができた。「灰野さんと自分はステージで対話しているのではなく、同じところへ向かって進んでいっているのだと思う。昔から二人のギターは似ていると言われたよ。ムジカ・トランソニックで共演したCDではお互いがどのフレーズを弾いているか自分たちにも分からなかったくらいだ」。もじゃもじゃの髪の毛に覆われた河端氏と話をしたのは初めてだったが、とても真摯で優しい瞳をしていた。

一と一
一を加えて
一点へ

今度は灰野さんと河端氏のギター・デュオを聴いてみたいものだ。



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福岡の凶器、オオクボ-T

2009年05月20日 00時29分00秒 | 素晴らしき変態音楽
福岡出身の笑撃のワンマン・ヘヴィーメタル・アーティスト、オオクボ-Tをご存知だろうか。

MySpaceで知ったのだが、その存在は脅威でもある。バンダナにサングラス、フライングVを抱えてとんでもなく馬鹿らしいシュールな歌を唄う。まずはMySpaceで「Matanoke」という曲を聴いてみて欲しい。あまりの内容のなさに腰が抜けるに違いない。私はフランク・ザッパが発見したロサンゼルスの狂人ワイルドマン・フィッシャーを思い出した。
オオクボT MySpace

ライヴ映像を観ると結構受けているようだから地元では有名人なのかもしれない。

福岡の
最終兵器は
ワッチャゴナドゥ

CDをリリースしているという怪情報もある。



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Suicidal 10cc @ 飯田橋 日仏学院 ラ・ブラスリー 2009.5.17(sun)

2009年05月19日 00時40分38秒 | 素晴らしき変態音楽
日仏学院のフレンチ・レストラン、ラ・ブラスリーでSuicidal 10cc=中原昌也+ジム・オルークのライヴが行われた。実は昨日書いたアサイヤス監督の「ノイズ」の上映とセットだったのだ。その流れで70人近くの観客が集まった。

この二人の共演を観るのは4度目になるだろうか。その内Suicidal 10ccを名乗ったのは2度目だと思う。このユニットを名乗らなくてもやることには変わりは無いのだが、やはりSuicidal 10ccとしての演奏のほうが締まりがあるような気がする。

この日は右にジム、左に中原氏といういつもと逆の並びだった。ジムはSynthiのシンセサイザー1台と幾つかのエフェクター、そしてドラムのハイハットを使った。中原氏はSynthiのシンセの他にも大量の電子楽器とエフェクターを使用。左右に振り分けられたPAをうまく使い、比較的上品な電子セッション。フレンチ・レストランということを意識したのかな、と思っていたら、アンコールで中原氏が爆発。フェンダーのギター・アンプにプラグを突っ込み耳を圧する爆音と、久しぶりの絶叫を聴かせる。最後にカタルシスが来たライヴだった。

自らを
曝け出しての
鬼ライヴ

中原氏にはライヴハウスだけじゃなく、こうしたギャラリー的な会場も良く似合う。

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冷静なロック映画~オリヴィエ・アサイヤス「ノイズ」

2009年05月18日 00時01分07秒 | 映画やDVDのこと
飯田橋の日仏学院で注目のフランス映画監督オリヴィエ・アサイヤスの2005年の作品、その名も「ノイズ」を観てきた。

フランスの伝統ある音楽祭「アートロック・フェスティバル」を記録したドキュメンタリー映画である。
かなり前衛的なフェスティバルのようで、ソニック・ユースやティム・バーンズ、アラン・リヒト等名だたるアヴァンギャリストに加え、ウード奏者やアフリカのミュージシャンが参加しているのがフランスらしい。決して「ノイズ・ミュージック」の映画ではないので念のため。

アサイヤスは彼等のステージを出来るだけ冷静に感情を込めないで切り取っていく。あるのはミュージシャンを包み込む温かい愛情だけだ。

ソニック・ユースとしての演奏シーンはなく、リー・ラナルドとスティーヴ・シェリーはバーンズやリヒトとのインプロ・セッション、キム・ゴードンとサーストン・ムーアはミラー/ダッシュの名でドローン演奏を、という具合だ。普通のロック・ファンにはちょっとキツイ面もあるが、音楽映画としては素晴らしい。

終演後、青山真治監督とこのフェスティバルに実際に参加したジム・オルーク氏の対談があり、この映画のこと、アサイヤス監督のことなど興味深い話が聞けた。ソニック・ユースは2001年のアサイヤス作品「デーモン・ラヴァー」で音楽を担当し、そのコラボレーションの模様を映したフィルムもボーナス上映された。ジムがかなり中心になって映画音楽を作っていた。

アサイヤス
ノイズを撮っても
美しい

他の映画も観たいものだ。

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巨大生物

2009年05月17日 00時15分00秒 | インターネットの世界
何気なくYouTubeを見ていたら「巨大生物」を集めたページを見つけた。世界には人知の及ばぬ巨大生物がいるものだ。

他にもネズミを食べる巨大ムカデ、巨大な魚の映像等、このジャンルは多彩だ。時々公園を大型犬の散歩をさせている人がいるが相当食費がかかるんだろうな。それにしても巨大ウサギには驚いた。ぬいぐるみかと思った。

暇な休みの日にYouTubeなんかをつらつら見ているのも面白い。

YouTube
新たな発見
楽しいね

中学生の頃、運動会で大ムカデ競争をしたことを思い出した。




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元祖オルタナティヴ・ロック~キング・クリムソン「太陽と戦慄」

2009年05月16日 00時19分15秒 | 素晴らしき変態音楽
5月16日はキング・クリムゾンのロバート・フリップの誕生日。1946年生まれだから今年63歳になる。

1969年に「クリムゾン・キングの宮殿」でデビューして、ビートルズの「アビー・ロード」をチャートのトップから引きずり降ろすというセンセーションを巻き起こして、ジャズや現代音楽の要素を取り入れたプログレッシヴ・ロックの代名詞となる。今年結成40周年になるが40枚組CDの予定はない(笑)。

わたしが大学の音楽サークルに入って参加したのが"Knife"というプログレ・バンドだった。そこで初めて練習した曲がクリムゾンの「太陽と戦慄パート2」だった。当時は楽譜なんか無かったから耳コピーである。譜面は書けないからコードの下に"ギャツツギャツツギャツギャツ"とカタカナでリズムを付けた物を使った。

クリムゾンでは他に「20世紀の精神異常者」「レッド」「イージー・マネー」「グレート・ディシーヴァー」「フレイム・バイ・フレイム」など結構カヴァーした。

丁度フリップがエイドリアン・ブリュー、トニー・レヴィン、ビル・ブラッフォードと共にクリムゾンを再結成し、かなり話題になっていた頃である。私が初めて行ったロック・バンドのコンサートはクリムゾンだった。ブリューのトリッキーなギター・プレイにはかなり影響されたものだ。

90年代にクリムゾンが来た時も観に行ったが、ノスタルジアを求める観客のノリとロックのダイナミズムを無くしたバンドの演奏に、クラシックのコンサートのようだ、とガッカリした覚えがある。
70~80年代始めには真にオルタナティヴな存在のバンドだっただけに残念だった。

1973年発表のこのアルバムは最近収録曲「イージー・マネー」が車のTV CMに使われたこともあり「宮殿」と並ぶ人気盤らしい。原題は「雲雀の中の蛇の舌」。ちょっと卑猥な意味もあると言う。

クリムゾン
名前だけで
懐かしい

YouTubeには「パート2」の映像が無かったので「パート1」でご勘弁を。これはこれで凄い演奏だ。





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頭痛の音楽~非常階段「真・雑音伝説」

2009年05月15日 00時18分15秒 | 素晴らしき変態音楽
非常階段及びJOJO広重さんのことはこのブログでも何度か触れてきた。今年結成30周年を迎える彼らの30枚組CD Boxがいよいよ6月16日に発売決定した。今日先行予約料金45000円をアルケミー・レコードへ振り込んできたところだ。

その前祝いという訳じゃないが、結成25周年の時にメジャーのテイチクからリリースされたベスト盤「真・雑音伝説~The Lord Of The Noise」をよく聴いている。彼らのCDは1990年頃を境に70分を超えるノン・ストップ・ノイズが中心になってきたから、こうしたベスト盤は目先が変って面白い。同じ雑音(ノイズ)でも時代に応じて変化していく様子がよく分かる。またカップリングのDVDには1981年のひたすら混沌に満ちた超過激なライヴが収録されていて貴重である。

灰野さんに比べれば私の非常階段への思い入れは余り深くない。しかし30年間轟音のノイズ演奏を一環して繰り広げてきた世界に誇れる希有な存在である。30枚組CD Boxは家宝になるだろう。
非常階段30枚組HP

雑音を
30年間
身に浴びて

限定500セットで先行特別価格、予約特典付だから早めに申し込んでおいた方が良い。



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フリクション@渋谷クラブ・クアトロ 2009.5.12 (tue)

2009年05月14日 01時32分54秒 | ロッケンロール万歳!
孤高のストイック・ロック・バンド、フリクションの13年ぶりの新作「DEEPERS」を携えての全国ツアー・ファイナル。先日タワレコのインストアは観たが、やはり正式なライヴは重みが違う。

今回はラッキーにもチケットの整理番号が19番という早い番号だったので、カウンター席に座ることができた。開演まで1時間、徐々に観客が増えてくる。4~50代の往年のファンから20代くらいの中村達也ファンと思われる人まで多彩だ。その中には俳優の永瀬正敏氏や映画監督の石井聰亙氏の姿も見える。今年で31年目だからファン層も広い。

10分押しでRECKと中村達也氏が登場。ヘヴィーなベースに超絶的なドラムが絡み付き、RECKの嘲るようなヴォーカルが始まるともうここはフリクション・ワールド。「Kagayaki」「A-Gas」「百年」など意外に初期のナンバーが多い。昨年もクアトロで観たがその時に比べて二人のコンビネーションは格段に良くなっている。RECKもギターを思わせるトリッキーなプレイは控えめに図太いベース音を中心に聴かせる。途中酸素吸入をしたりしてもう若くはないことを思わせたが、最近発掘の進む初期フリクションに比べてパワーアップしているのは年輪と言ったところか。

アンコールも二度に亘ってやってくれて、もう満腹の100分間だった。

やっぱりフリクションは座って観るものじゃない。極上のダンス・ミュージックだと感じた。

フリクション
そろそろ次の
展開を

まだまだ進化して行くバンドだと思う。




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イヤホン

2009年05月13日 00時33分29秒 | トレンド・ウォッチング
iPod用に新しいイヤホンを買った。前のやつの片耳が聴こえ難くなったのだ。

新しいのは密閉式になっていて、耳の穴を塞ぐ形になっている。音漏れが少ないので大音量で聴けるのは嬉しいが、逆に外の音が聴こえないので自転車に乗っているとちょっと怖い。その内慣れると思うが、事故らないように注意しなけりゃ。

イヤホンの
向こうに開く
大世界

電車の中でもメルツバウを思いきり聴ける。

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灰野敬二、石川浩司、臼井淳一@新井薬師スペシャルカラーズ09.5.10(sun)

2009年05月12日 00時18分29秒 | 灰野敬二さんのこと
昨年8月にオープンしたばかりのスペース、スペシャルカラーズで「灰野敬二+石川浩司+臼井淳一 完全即興セッション 」と題されたライヴが開催された。

スペシャルカラーズはJR中野駅から徒歩15分くらい。小さな商店街のマンションの地下にあり、新築らしい木の香りがする気持ちの良いスペース。何といっても完全禁煙なのが嬉しい。

灰野さんが即興セッションをやるのは久しぶりで、しかも相手が元たま、現パスカルズの石川氏との初顔合わせということで期待が高まる。

灰野さんと石川氏とのデュオでスタート。灰野さんはいつもの黒尽くめ、石川氏は短パンにオレンジのTシャツという天然な明るさを振りまく。灰野さんの闇と溶け合って独特の空間が生まれる。最初は灰野さんもパーカッションをプレイ。石川氏は雑多なおもちゃを演奏。氏のパーカッションもスネアにタンバリンや手桶を組み合わせた手作りのもの。たま時代を思わせる天真爛漫な演奏は相変わらず。灰野さんがSGを手に鋭いフレーズを紡いでいく。歪み系のエフェクターは使わずほぼ生音で聴かせる。途中から臼井氏が参加、ギターやヴァイオリンを弾くが、正直言ってベテラン二人の前では存在感は薄かった。60分の演奏で前半終了。

後半は臼井氏の篳篥から始まる。そこに御大二人が加わり、灰野さんが深いヴォーカルを聴かせる。石川氏はゴミ袋を被ってガサガサ音を立てたり、ビー玉をばら撒いたり、シャボン玉を吹いたり、パフォーマンス色の強い演奏。会場を笑いの渦に巻き込んだ。灰野さんも普段と違うリラックスした空間を楽しんでいる様子。45分の演奏でアンコールはなし。

楽屋でも石川氏と談笑するなど、気分の良さそうな様子だった。こういう肩の凝らないライヴも面白い。企画した臼井氏に感謝したい。

闇・光
出会う所に
新たな火

是非また共演してもらいたい。



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