グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

利島ツアー報告

2022年03月11日 | ツアー
昨日までの2日間、利島で見た風景や植物のピックアップ写真をブログに載せて来ましたが、今日はツアー全体の報告です。

何度か予定をあけて下見を計画したのに天候不順が続き、ようやく行けると思ったら当日に海が荒れて利島で下船出来ず、神津島まで7時間船で往復して帰ってくる(ブログ報告済み)…、などの経験をしながら、ついに下見なしで、当日を迎えました💦

なんと、ツアー当日は、この時期にしては奇跡的に静かな海!!(ツアーに参加された皆さんの、思いが通じたのかも?)


東京から船に乗って来られた皆さんとの合流は、利島に着いてから。

これから、島の中央にある宮塚山に登ります。

登山道の登り口にあるサクユリの種子で、歩き始める前に盛り上がり😁


登山道の両脇には昨日のブログに載せた「シマテンナンショウ」の花がそこかしこに咲いていて、驚き

散った椿の花も美しくて、あれこれ観察しながら楽しく歩きました。

のんびり登って1時間ぐらいで山頂着。

何年か前に来た時より、ずっと広くて快適な場所になっていて、これも驚きました。

みんなで山型のトンネルを作って、山頂到着の儀式??😁

皆さん、コロナで海外旅行に行けなくなってから「しま山100選」にある、全国の島々の山の制覇を目指しているのだそうです😁

近くの木々の奥には、4000〜8000年前の噴火でできた大きな火口がありました。(写真では全然わかりませんが💦)

伊豆大島の、遠い未来の姿かなぁ〜?

この後は、展望台に移動して、ティータイム。


展望台の上からは、伊豆大島と富士山が一度に視界に入って感動しました😁


そして、下山しながら盛り上がったのが、オオミズナギドリの巣穴観察です。
利島は、オオミズナギドリの大切な繁殖地となっているようですが、かつて一大繁殖地だった御蔵島では、人が持ち込んだノネコによる捕食で激減しているそうです。
(詳細は、元・下北ジオパーク専門員で、現在千葉県立博物館研究員をされている平田氏のコラムをご覧ください)

遊歩道のあちらこちらに、オオミズナギドリの糞と思われる白いものが落ちていて

近くには巣穴がありました!

羽も、所々に落ちていました!!

断崖絶壁の人が近づけない場所ではなく、普通の登山道沿いに、普通に巣穴が見えることに感動しました。

船の就航率もあって、利島はオオミズナギドリにとって貴重な環境が保たれているということなのだと思います。登山者は「巣穴を踏み抜くかない、巣穴に腕を突っ込まない」などに注意して、この環境を守っていけると良いですね❣️

宮塚山を降りた後は、人が管理する椿林を周囲に見ながら、車道や森の中の小道を歩いて港に向かいました。
利島は、椿油と漁業が主要産業の島。人が手をかけて綺麗に下草を刈って管理している椿林はとても美しく、お客様からは称賛の声が上がっていました。


森の中の小道も、散った椿が美しく、雰囲気抜群でした!


途中立ち寄った神社では、苔むした溶岩の階段と

昔、川のない利島で使われていた「シデ(雨水を効率よく集めるしくみ)」が、保存されていました。


島の海岸にあった溶岩を使った石垣が、集落に残っていて、この風景も素敵だなぁと思いました。

伊豆大島と違う個性が、とても楽しかったです。

このあとは、昼過ぎに無事着岸した船に乗り、伊豆大島に再上陸。椿花ガーデンと、地層大切断面と、三原山を歩きました。
…が、長くなりすぎるので、続きは後日😁

この利島ツアーに際しては、利島を何度も歩いている伊豆大島ジオガイドの会会長や、利島村役場の方にいろいろな情報提供をしていただきました。
ありがとうございました!

(かな)
コメント
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