高校生の時、大学生に向けての歴史学者T氏の講演を聴いたことがあった。そのなかで、氏はこのようなことを語っていた。
あなたたちは、大学に行く。もちろんあなたたちの親たちが学費を払っているだろう。しかしそのお金だけでは大学を維持していくことはとうていできない。皆さんと同じような年齢の人たちで働いている人たちもいるだろう。彼らは働いて税金を納めている。その税金の一部が大学の維持のためにつかわれている。つまり、あなたたちが大学で勉強できるということは、多くの働く人びとに支えられてはじめてなし得ることなのです。
この話は、とても重要だと思う。大学生になったら思いっきり遊ぼうなどと考えている人もいることだろう。君たちと同じ世代の若者が厳しい労働に従事している、また全国で無数の人びとが働いている、働く人びとを想起しながら学生生活を送ろうではないか。
そのためにまずしなければならないことは、学ぶことだ。国民の負託をうけて、君たちは学ぶのである。
さて、そろそろ生活が落ちついてきている人もいるだろう。それなら本を読もう。
まず読んでもらいたいのは、五味川純平の『人間の条件』(岩波現代文庫)である。全3巻だから、長い。しかしその長さが気にならないくらい、次は、次はと、次を読みたくなるというすばらしい本だ。主人公は、大きな歴史の流れの中で様々な誘惑や苦難に遭遇するのだが、みずからの良心を裏切らないように一生懸命に生きる姿が描かれている。大変感動的な本だ。ボクが第一に薦めるのがこの本だ。全三冊・1365円×3だから、かなり高額になる。図書館で借りても良いし、とにかく読んでほしい。
ボクは性善説に立っている。人間には必ず良心というものがある。たとえば混んでいる電車のなかで、目の前に高齢者の方が立っているとき、「席を譲ろうか、どうしようか」と悩むことがある、悩んだ末に席を譲る。こういうことは、人間の心の中に良心というものが存在していることを示す。
自らの良心を鍛えることが、若者には必要だと思う。そこから「正義」とはなにか、を考えていくことができるだろう。
あなたたちは、大学に行く。もちろんあなたたちの親たちが学費を払っているだろう。しかしそのお金だけでは大学を維持していくことはとうていできない。皆さんと同じような年齢の人たちで働いている人たちもいるだろう。彼らは働いて税金を納めている。その税金の一部が大学の維持のためにつかわれている。つまり、あなたたちが大学で勉強できるということは、多くの働く人びとに支えられてはじめてなし得ることなのです。
この話は、とても重要だと思う。大学生になったら思いっきり遊ぼうなどと考えている人もいることだろう。君たちと同じ世代の若者が厳しい労働に従事している、また全国で無数の人びとが働いている、働く人びとを想起しながら学生生活を送ろうではないか。
そのためにまずしなければならないことは、学ぶことだ。国民の負託をうけて、君たちは学ぶのである。
さて、そろそろ生活が落ちついてきている人もいるだろう。それなら本を読もう。
まず読んでもらいたいのは、五味川純平の『人間の条件』(岩波現代文庫)である。全3巻だから、長い。しかしその長さが気にならないくらい、次は、次はと、次を読みたくなるというすばらしい本だ。主人公は、大きな歴史の流れの中で様々な誘惑や苦難に遭遇するのだが、みずからの良心を裏切らないように一生懸命に生きる姿が描かれている。大変感動的な本だ。ボクが第一に薦めるのがこの本だ。全三冊・1365円×3だから、かなり高額になる。図書館で借りても良いし、とにかく読んでほしい。
ボクは性善説に立っている。人間には必ず良心というものがある。たとえば混んでいる電車のなかで、目の前に高齢者の方が立っているとき、「席を譲ろうか、どうしようか」と悩むことがある、悩んだ末に席を譲る。こういうことは、人間の心の中に良心というものが存在していることを示す。
自らの良心を鍛えることが、若者には必要だと思う。そこから「正義」とはなにか、を考えていくことができるだろう。