毎月毎月たくさんの本が出版される。以前は新聞などの書評をみて、面白そうなものを購入し、また新たな研究テーマを設定したときにはそれに関する書物を大量に買った。
しかし、最近は「これは!」と思うような本が少なくなっている。毎月、月初めに新書の目録をネットで見る。11月も見たが、一つとして「これは読みたい」と思うようなものがない。
単行本には「これは!」という本があるが、在職中ならいざ知らず、なかなか高くて簡単に手を出せない。『東京新聞』の書評に『荒畑寒村』があった。これも読みたい本であるが、なかなか高価である。単行本は2000円程度が限度である。
それより、「終活」の一環で、本の整理をしている。次々と捨てる本を選び出して紙袋の中に放り込む(雑誌が多い)。しかし中には、読んでから捨てようと読みはじめることもある。したがって、思うようには進まない。
全集で、いまだ読んでいないのは、宮沢賢治である。筑摩文庫版が書庫に並んでいるが、読む端緒をつくり出して読みはじめようと考えている。来年の歴史講座は植木枝盛(これも岩波書店版を持っている)なので、2024年は宮沢賢治にしようとおもう。
時間があれば活字に眼を向けるが、届く雑誌を優先している。昨日は『世界』が来た。今は『世界』を読んでいるが、『世界』には良い文が並んでいる。『世界』の購読者が増えれば、日本はよくなるように思う。初代編集長は、尊敬する吉野源三郎である。