ROME [ローマ] 〈前編〉 [DVD]ワーナー・ホーム・ビデオこのアイテムの詳細を見る |
先週と今週の週末を使い、ドラマ「ROME」のDVD全22話を観終えました。「ROME」はアメリカHBOとイギリスBBCの共同制作によるドラマで、企画から8年、総製作費200億円、エミー賞5部門に輝く大作です。ローマ第13軍団の百人隊長、ルキウス・ヴォレヌスとその部下ティトゥス・プッロの活躍を通し、カエサルのルビコン渡河から養子オクタヴィアヌスが覇権を握るまでを描いています。
単なる歴史ドラマではなく、登場する男女それぞれの感情や欲望を生々しく描き出しており、それがドラマ全体に現実味と迫力を与えています。製作費200億円以上を投じたということもあって、古代ローマの風俗も建物、衣装から食事、商売など庶民生活に至るまで細かく描写されている点も見物です。因みにこのドラマはR-15指定となっています、小さいお子さんがいらっしゃる時は避けたほうが無難かと思います。
以前から好きだったのですが、カエサル暗殺後、政敵アントニウスとクレオパトラを降し、後に初代ローマ皇帝アウグストゥスとなる養子オクタヴィアヌスの頭の良さ、状況を見極める冷静さがこのドラマでも「ちょっと出来すぎではないか」という位描かれています。思わず久し振りに塩野七生さんの『ローマ人の物語 パクス・ロマーナ』を読み返し、改めて感嘆した次第。加えて暗殺時にわずか17歳であったオクタヴィアヌス(当時はオクタヴィウス)を後継者として指名していたカエサルの慧眼は、恐らく自身とは全く異なる性格であるにも拘らず、自分が打ち立てた新秩序を固め発展させるのはどのような人物かを的確に捉えており、やはり天才であったと感心させられます。
ローマ人の物語〈14〉パクス・ロマーナ(上) (新潮文庫)塩野 七生新潮社このアイテムの詳細を見る |
最後に。突然マニアックな話になりますが、ドラマ中でオクタヴィアヌスの母アティアを演じていた女優ポリー・ウォーカーさん。デビュー作の映画はショー・コスギの『KABUTO-兜』でしたね。
18歳のとき日ノ出町のオデオン座にこの映画観に行ったのですが、それ以来、久し振りにお名前を聞きました。
繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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