都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「チェ・ウラム - anima machines」 SCAI
SCAI THE BATHHOUSE(台東区谷中6-1-23)
「チェ・ウラム - anima machines」
5/27-6/28

かの銭湯跡の空間を支配するのは巨大でメタリックな『食虫花』でした。1970年生まれの韓国人アーティスト、チェ・ウラムの新作個展へ行ってきました。

チェは元々、「ロボット工学の知識や経験を駆使したアートの生命体を創るアーティスト」(画廊HPより。)として知られているそうですが、今回、SCAIに生息するその『生命体』は、ちょうど天井からぶらさがるかのようにして伸びた逆円錐状の妖し気な花々とも言えるのではないでしょうか。白とグレーを基調に、照らし出されたライトの点滅に合わせて咲き、また閉じる花は、そのぎこちない動きと艶かしい存在感によってか、あたかも機械で出来た食中花のような趣きを感じさせています。忙しなく、また時には静かに蕾みを開く様子に見入っていると、いつの間にか中へと飲み込まれてしまうかのような錯覚さえ与えていました。
入口すぐ脇にあるもう一点のオブジェにも注目です。しばらく見ていると静止していたはずのそれが、突如魂を得て復活したかのように動き出します。細部を構成するメタルの怜悧な感触と、複雑に合わさることで生まれる全体の有機性が不思議に調和しています。アートの生命体というよりも、近未来を予兆させる自律した機械の生命体です。
今週の土曜、28日まで開催されています。
「チェ・ウラム - anima machines」
5/27-6/28

かの銭湯跡の空間を支配するのは巨大でメタリックな『食虫花』でした。1970年生まれの韓国人アーティスト、チェ・ウラムの新作個展へ行ってきました。

チェは元々、「ロボット工学の知識や経験を駆使したアートの生命体を創るアーティスト」(画廊HPより。)として知られているそうですが、今回、SCAIに生息するその『生命体』は、ちょうど天井からぶらさがるかのようにして伸びた逆円錐状の妖し気な花々とも言えるのではないでしょうか。白とグレーを基調に、照らし出されたライトの点滅に合わせて咲き、また閉じる花は、そのぎこちない動きと艶かしい存在感によってか、あたかも機械で出来た食中花のような趣きを感じさせています。忙しなく、また時には静かに蕾みを開く様子に見入っていると、いつの間にか中へと飲み込まれてしまうかのような錯覚さえ与えていました。
入口すぐ脇にあるもう一点のオブジェにも注目です。しばらく見ていると静止していたはずのそれが、突如魂を得て復活したかのように動き出します。細部を構成するメタルの怜悧な感触と、複雑に合わさることで生まれる全体の有機性が不思議に調和しています。アートの生命体というよりも、近未来を予兆させる自律した機械の生命体です。
今週の土曜、28日まで開催されています。
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