「安村崇 1/1」 MISAKO & ROSEN

MISAKO & ROSEN
「安村崇 1/1」
5/13-6/10



MISAKO & ROSENで開催中の安村崇個展、「1/1」へ行ってきました。

作家、安村崇のプロフィールについては同ギャラリーのWEBサイトをご参照下さい。

安村崇 @ MISAKO & ROSEN

1999年に「第8回キャノン写真新世紀」をグランプリ受賞後、主に2004年の六本木クロッシング、また2008年に同ギャラリーでの二人展などに出品を重ねてきました。

さて会場には安村が近年、撮りためてきたという新作、約10点ほどが展示されていましたが、ともかくも印象的なのは、日常をミクロの視点でトリミング的に取り出したゆえの何とも言い難い違和感です。

モチーフは全て身近な都市の景色、例えばビルの壁やソファなどでしたが、それらは元の景色から切り取られ、抽象的な色面、言い換えれば幾何学的な図像としてのみ浮かび上がってきます。

そのイメージは全て匿名的です。場所性を失った景色には当然ながらリアリティーがありません。また遠近感も喪失しています。今見ているものがやはり壁なのか、それとも単なる何らかの色面の連続に過ぎないのか、一瞬迷ってしまうような不思議な感覚を覚えました。

作風こそやや変化して来ているとはいえ、作家は一貫して「日常らしさ」を疑うというスタンスを取り続けてきたそうです。さり気ない景色、日常に、こうも美しき抽象的次元が隠されていたとは思いもよりませんでした。物を見る目が変わります。

6月10日まで開催されています。ずばりおすすめします。

「安村崇 1/1」 MISAKO & ROSEN
会期:5月13日(日)~6月10日(日)
休廊:月曜、祭日
時間:12:00~19:00(火~土)、12:00~17:00(日)
住所:豊島区北大塚3-27-6
交通:JR線大塚駅北口より徒歩約10分。
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