2022年6月に見たい展覧会【自然と人のダイアローグ/リヒター/シャネル】

梅雨を控え、蒸し暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。5月にはこの春の西洋美術展にて最も人気を集めた『メトロポリタン美術館展』や、会期末にかけて多くの人が詰めかけた『上野リチ:ウィーンからきたデザイン・ファンタジー』などが閉幕しました。ご覧になった方も多いかもしれません。



夏に向けて6月に新たにスタートする展覧会は少なくありません。今月に見たい展覧会をリストアップしてみました。

展覧会

・『金氏徹平 S.F. (Something Falling/Floating)』 市原湖畔美術館(4/16~6/26)
・『新しいエコロジーとアート』 東京藝術大学大学美術館(5/28~6/26)
・『生誕110周年 奥田元宋と日展の巨匠―福田平八郎から東山魁夷へ』 山種美術館(4/23~7/3)
・『OKETA COLLECTION Mariage -骨董から現代アート-」展 WHAT MUSEUM(4/28~7/3)
・『空箱職人はるきる展』 そごう美術館(5/27~7/3)
・『阿弥陀如来 浄土への憧れ』 根津美術館(5/28~7/3)
・『ジャム・セッション 石橋財団コレクション×柴田敏雄×鈴木理策 写真と絵画-セザンヌより 柴田敏雄と鈴木理策』 アーティゾン美術館(4/29~7/10)
・『孤高の高野光正コレクションが語る  ただいま やさしき明治 発見された日本の風景』 府中市美術館(5/21~7/10)
・『ワニがまわる タムラサトル』 国立新美術館(6/15~7/18)
・『津田青楓 図案と、時代と、』 渋谷区立松濤美術館(6/18~8/14)
・『生誕100年朝倉摂展』 練馬区立美術館(6/26~8/14)
・『生誕150年 板谷波山 ―時空を超えた新たなる陶芸の世界』 出光美術館(6/18~8/21)
・『北斎 百鬼見参』 すみだ北斎美術館(6/21~8/28)
・『歌枕 あなたの知らない心の風景』サントリー美術館(6/29~8/28)
・『カラーフィールド 色の海を泳ぐ』 DIC川村記念美術館(3/19~9/4)
・『蜷川実花「瞬く光の庭」』 東京都庭園美術館(6/25~9/4)
・『開館20周年記念展 モネからリヒターへ ―新収蔵作品を中心に』 ポーラ美術館(4/9~9/6)
・『リニューアルオープン記念 自然と人のダイアローグ フリードリヒ、モネ、ゴッホからリヒターまで』 国立西洋美術館(6/4~9/11)
・『ガブリエル・シャネル展 ― Manifeste de mode』 三菱一号館美術館(6/18~9/25)
・『ゲルハルト・リヒター展』 東京国立近代美術館(6/7~10/2)
・『クリストとジャンヌ=クロード』 21_21 DESIGN SIGHT(6/13~2023/2/12)

ギャラリー

・『熊谷亜莉沙|私はお前に生まれたかった』 ギャラリー小柳(4/16~6/22)
・『線のしぐさ』 東京都渋谷公園通りギャラリー(4/23~6/26)
・『䑓原蓉子 : 食べてください食べないでください』 Take Ninagawa(5/7~7/2)
・『JAGDA新人賞展2022 佐々木拓・竹田美織・前原翔一』 クリエイションギャラリーG8(5/31~7/2)
・『世界の終わりと環境世界展』 GYRE GALLERY(5/13~7/3)
・『和田礼治郎 Market and Thieves in a Cloister」 SCAI THE BATHHOUSE(5/31~7/9)
・『米田知子 残響―打ち寄せる波』 シュウゴアーツ(6/4~7/9)
・『菅木志雄 有でもなく無でもなく」 小山登美夫ギャラリー六本木(6/11~7/9)
・『竹村京・鬼頭健吾「色と感情」』 ポーラ ミュージアム アネックス(6/17~7/24)
・『末光弘和+末光陽子 / SUEP.展 Harvest in Architecture 自然を受け入れるかたち』 TOTOギャラリー・間(6/8~9/11)

まずは今年4月にリニューアルした国立西洋美術館が、それ以降に初めて企画展示室にて開く展覧会です。『自然と人のダイアローグ フリードリヒ、モネ、ゴッホからリヒターまで』が開かれます。



『リニューアルオープン記念 自然と人のダイアローグ フリードリヒ、モネ、ゴッホからリヒターまで』@国立西洋美術館(6/4~9/11)

ここでは国立西洋美術館とドイツ・エッセンのフォルクヴァング美術館のコレクションから、印象派とポスト印象派を軸に、ドイツ・ロマン主義から20世紀絵画までの100点を超える作品を紹介するもので、「自然」をキーワードにして芸術表現の展開をたどります。


両館はともに同時代を生きた松方幸次郎とカール・エルンスト・オストハウスの二人のコレクターの作品を基盤としていて、すでに行われたドイツ展とは作品をテーマをかえて開かれるコラボレーション展となります。

続いては現代美術です。ドイツのアーティスト、ゲルハルト・リヒターの個展が東京国立近代美術館にて開催されます。



『ゲルハルト・リヒター展』@東京国立近代美術館(6/7~10/2)

これはリヒターの画業を旧作から最新作のドローイングを含む約110点の作品にてたどるもので、あわせてホロコーストを主題とした近年の大作『ビルケナウ』が日本で初めて公開されます。


リヒターでの国内の個展は2005年から翌年2006年にかけて金沢21世紀美術館とDIC川村記念美術館で開催されて以来、実に16年ぶりとなるだけに、ともすれば今年最も注目される現代アート展になるかもしれません。

ラストは日本では32年ぶりとなるシャネルの回顧展です。三菱一号館美術館にて『ガブリエル・シャネル展 ― Manifeste de mode』が行われます。



『ガブリエル・シャネル展 ― Manifeste de mode』@三菱一号館美術館(6/18~9/25)

1920年代の新しい女性像の流行を先導したガブリエル・シャネルは、20世紀で最も影響力の大きいデザイナーの1人とも言われ、現在も世界有数のファッションブランドとして知られるなど多くの人々に愛されてきました。


そのシャネルの業績を、各時代を代表する服飾作品だけでなく、香水瓶やイヤリング、ネックレスといったアクセサリーなどにて明らかにするもので、ガリエラ宮パリ市立モード美術館、およびパリ・ミュゼが主催する国際巡回展となります。ジョサイア・コンドル設計の三菱一号館を復元した、煉瓦造りの重厚な空間との響き合いにも注目が集まりそうです。

イロハニアートでも6月のおすすめの展覧会をご紹介しました。


リヒター、タムラサトル、そして青楓まで。6月のおすすめ展覧会5選 | イロハニアート

それでは今月もどうぞよろしくお願いします。
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