◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「逃げおおせることができました」って?

2009-03-29 08:54:45 | 気になる言葉、具体例
                     そっちは危ないから
 「行けることができるかも」「お聞きになれることができます」など、「行ける」「お聞きになれる」ですでに可能表現になっているにもかかわらず「ことができる」と続けてしまう、意外に多いのですよ、こういう人。あるとき、お母さんが「・・・やっていけることができる」と言い、続けて話した娘さんが「・・・感じれることができて」と言ったのには驚きました。母から娘にうつった?
 「行けることができる」なんて分かりやすい重複ですが、・・・分かりやすい重複なのにこういう人が多いというのは・・・( ̄д ̄)?・・・25日の記事で挙げた例の一つ「逃げおおせることができました」は分かりにくいですね、これを聞いてパッと重複だと分かりますか?
 例えば、「手をつなげる」はどういう意味か、ちょっと考えてみてください。これは「手をつなぐ」と同じ意味ですか? それとも、「手をつなぐことができる」という意味ですか? 「つなぐ」→「つなげる」、五段活用から下一段活用へ、こういうちょっと困った流れがありますから、可能表現なのに可能表現っぽく聞こえないということがあります。
 「逃げおおせる」は、首尾よく逃げ切るという意味の「逃げおおす」の可能表現ですから、そこへさらに「ことができる」を付けるのは誤りですね、重複です。あっさり「逃げおおせました」でいいのですよ。これで「首尾よく逃げ切れました」「首尾よく逃げ切ることができました」という意味になります。
 ふぅむ、逃げ切れたのか・・・何に追われていたのかなぁ( ̄_ ̄)?
コメント (6)
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