◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「ヨガ療法の奥にはかくも神妙です」って?

2016-09-11 10:30:55 | 言葉についてあれこれ
                                何のポーズ?

 「昭和平成ヒット商品全部見せます」という番組で見た「ヨガ療法の奥にはかくも神妙です」というテロップ・・・、説明がごっそり抜けている? これだけ見ると訳が分かりませんが、ナレーションは「ヨガ療法の奥義はかくも神妙です」でした。ナレーターは「おくぎ」とはっきり言っているのです。
 では、なぜ「ヨガ療法の奥にはかくも神妙です」になるのかというと、テロップ入力作業者が「奥義」を知らなかったのでしょう。あるいは、「おうぎ」と言っていたら分かったのかもしれませんが、辞書には「おくぎ」で載っています。それにしても、こんなテロップをなぜ画面に出す?
 テロップ入力作業者だって、「ヨガ療法の奥にはかくも神妙です」なんて書いたら、なんか変だなぁ~と思うでしょう? 思わない? 思っても、直す時間がない? それどころか、なんか変だなぁ~と思う時間すらない? そもそも“誤りがあれば修正する”という概念がない? 間違いがあって当たり前?
 「林修の今でしょ!講座」で、「自分たちの使うゴミが」だの「不必要なごみを出さなくなった」だの、おかしなテロップが出て、講師がそのとおりしゃべっていたのであきれました。最近よく見掛ける本郷和人という大学の先生(歴史学者)ですが、「自分の出したゴミが」「むやみにゴミを出さなくなった」と言っているつもりでしょう。ほとんどの作業者は、“ぱっと見て分かるように修正する”などという芸当はできないのですから、話し手がちゃんとしないとね。
 「いろいろな情報 または協定等を」は「報ステ」で見たテロップですが、「いろいろな情報 協定等を」「いろいろな情報や協定等を」「いろいろな情報 また 協定等を」と書かなければいけない場面でした。話し手は「いろいろな情報、また、協定等を」と言ったのです。つまり、「and」なのにテロップは「or」になっていたのですから、いけません。意味を変えてしまうのは、訳が分からないテロップより始末が悪いですよ。
 「映っちゃった映像GP」のテロップとナレーションに「石切り」という言葉が出てきたのですが、川岸に立っている人が、拾った石をサイドスローで、水面を弾むように・・・、それって何でしたっけ? あぁ、「水切り」ですね。石を切っているわけではありません。これくらい、いいかげんです( ̄д ̄)!
 「レイ子が死んだかどうか確認を取っています」は「私という名の変奏曲」(脚本 浜田秀哉)というドラマで大西刑事役の水上剣星が言ったセリフ。レイ子が死んだかどうか、ほかの誰かに確認したのではなく、大西刑事が自分で、直接、死体(レイ子)に触れて確認したので「確認しています」ですけれどね。
 変なセリフも多いですね。どういうドラマだか忘れましたが、レストランで知人(Aさん)を見付けた、Aさんもこちらに気づいた、すると、Aさんのテーブルの横に立っていた人(知らない人、Bさん)が慌ててそこを離れ、自分の席に戻った、そういう状況を後で語るセリフが「(Bさんは)慌てて席を立った」でした。なぜ┐( ̄д ̄)г? 元々立ってたしぃ。
コメント
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