◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「いつ体を壊すかどうかも分からない」って?

2020-03-01 09:18:07 | 言葉についてあれこれ
                                     何歳ですか?

 「僕はもう60過ぎで、いつ体を壊すかどうかも分からない」は「限界団地」(脚本 香坂隆史)#3で寺内(佐野史郎)が言ったセリフです( ̄д ̄)! 「いつ体を壊すか分からない」か「体を壊すかどうかも分からない」のどちらかでないといけないのですが、60過ぎならどこかしら具合が悪くなりますよね、ということは「僕はもう60過ぎで、いつ体を壊すか分からない」ですね。
 「情報がどれぐらい伝えられるかどうか」と言ったのは小倉智昭で、この人は“変な日本語のスーパースプレッダー”ですから、うっかり感染しないように気をつけないといけません。田中良幸アナも「どれぐらい土砂崩れしているのかどうか」なんて言いましたしね、「とくダネ!」出演者の多くがすでにこのパターンですから恐ろしいですよ。しかも、情報番組のキャスターなのに「情報が」だし( ̄д ̄)! 少しは伝えられるのなら「情報をどれぐらい伝えられるか」でしょ、伝えられないかもしれないなら「情報を伝えられるかどうか」でしょ!
 「どうして顔写真だけで個人を特定できるのかどうなのか」と言ったのは野上慎平アナ(テレビ朝日)ですが、局アナなのにぃ~o(`д´)o! 特定できるという話なら「どうして顔写真だけで個人を特定できるのか」ですが、できるかできないか不明なら「顔写真だけで個人を特定できるのかどうなのか」ですよ、どっち?
 「チョイス@病気になったとき」で「いつ介護が必要になるかどうか分かりませんので」と言ったのは出田奈々アナ(NHK)( ̄д ̄)! 「いつ介護が必要になるか分かりませんので」だったらすぐに予防策を講じないと・・・、でも、「介護が必要になるかどうか分かりませんので」だったら、まだいいかな。で、どっちなの?
 「どう活性づくのかどうか」と言ったのは「報道ステーション」に出ていたときの小川彩佳アナ( ̄д ̄)! 「どう活性づくのか」なら、一応、活性づくのですよね。でも、「活性づくのかどうか」だと、活性づくかどうかさえ分かりません。こんな訳の分からない言い方をしてはいけませんね。「どれくらいの雪が積もったかどうか」と言ったのは今村涼子 気象予報士( ̄д ̄)! 「どれくらいの雪が積もったか」か「雪が積もったかどうか」のどちらかですが、実際のところ分からないのかな?
 「45分間でどれだけ体重を増やせるかどうか」と言ったのは「マツコの知らない世界」の玄田哲章ナレーター( ̄д ̄)! 「何ミリリットル入るのかどうか」と言ったのは水卜麻美アナ(日本テレビ)( ̄д ̄)! 「何ができるかどうか」と言ったのはテレ朝のアナウンサーですし、こういう人、けっこういますね。本人も何だか分からないまま言っているのか? 変な言い方がすっかりまん延してしまっています。
 それから、おかずクラブのオカリナが「どうしようもできなかった」と言いましたが、変な「どうしようも~」も、けっこう聞こえてきます。「相棒season10」#7(脚本 徳永富彦)では、神戸尊(及川光博)が「どうしようもできなかった」と言いましたしね、これは「どうしようもなかった」か「どうにもできなかった」のどちらかですよ。「どうしよう、しょうがないなぁ」とは言いますが、「どうしよう、しょうができないなぁ」とは言わないでしょう!?
 何かの番組で、「どうしようもなくなってしまった」というナレーションが聞こえたときに目に入ったテロップが「どうしようもできなくなってしまった」だったことがありますが、なぜ余計な「でき」を入れた? 「どうしようもできない状態」は「猫のしっぽ カエルの手」で聞いたナレーションですが、「どうしようもない状態」か「どうにもできない状態」か、でしょ!
 一般の人が「もうどうしようもならなかったので」と言うのを聞いたこともありますが、「もうどうしようもなかったので」か「もうどうにもならなかったので」か、です。さらに、「何のしようもない状態」と言ったのはある番組のサブの司会者で、問題があるけれど改善できない状態、それは「どうしようもない状態」ですね。あるいは、「何の」に続けるなら「何の手立てもない状態」とかね、言いたかったのはこっち( ̄- ̄)?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする