◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「おまえら、節穴か!?」って?

2020-03-08 09:35:54 | 言葉についてあれこれ
                                     穴に戻るハムやん

 「おまえら、節穴か!?」は「警視庁捜査一課9係 season12」#4で黛(竹中直人)が言ったセリフですが、台本にそう書いてあったのをそのまま言ったのか、竹中直人が勢いで一部をすっ飛ばしたのか、とにかくありえない言い方です。「おまえらの目は節穴か!?」でしょ、これはもう、そう言うしかないのですよ。
 「スーパーJチャンネル」で女子アナが「ついに、結末を迎えました」と言ったとき、何だか間が抜けているなぁと感じました。車を盗んで逃げた犯人が車を捨てて逃走し、転倒、そこへ警官が追い付き、ついに逮捕! というのを見ましたからね、「ついに逮捕という結末を迎えました」と言えばいいのに ┐( ̄д ̄)г。
 何かの番組で「実は、私、手先に自信がありまして」と言って何やら細かい作業を始めたリポーター( ̄д ̄)! 「手先の器用さには自信がある」と言いたかったようですが、「手先に」だけではそういう意味になりません。また、「手先には自信があるから」というテロップを「奇跡体験!アンビリバボー」で見たのですが、これも同様です。
 「場の空気もありますし、カドのような言い方はしませんでした」と「私が直接言うと刺がたつので、旦那さんを通して」は一般の人が書いたものですが、前者は、「カド」がどうとか、「棘(とげ)」よりはマイルドだとか、それくらいの感覚なのかな <( ̄д ̄)>? 「角が立つような言い方」でしょ。後者は惜しい、「角が立つので」です。
 「ワイド!スクランブル」で小木逸平アナが「面白くない選手がいてもおかしくない」と言ったので画面を見たら新聞の記事が映っていて、「面白くない選手がいても」と書いてありました。でも、これ、大谷選手のことを面白く思わない選手がいてもおかしくないが受け入れられているという話ですよ。必要な言葉をなぜ省く( ̄" ̄)?
 「診察券とホームページに間違えた病院側の方が注意される事ですよね」は一般の人が書いたもので、受付時間を変更したのにそれをちゃんと表示していない病院が悪いのであって、自分が間違えて時間外に行ったわけではないということで、「診察券とホームページに間違った表示をしている病院側が注意されるべきですよね」ですね。
 何かで「困っている人の一方で」と聞こえたとき、それは「困っている人がいる一方で」だと思いました。ちょっとしたことですが、違うのですよ。「旅館に着くと接客も高級さながらの対応に感動していました」も一般人が書いたものですが、何か足りません。「旅館に着くと、接客も高級旅館さながらで、その対応に感動していました」でしょうか。
 情報番組でドラマの紹介をしているときに「生活保護を舞台としている」と言った山﨑夕貴アナ(フジテレビ)、「生活保護を」なら、「舞台」ではなく「テーマ」です。「舞台」と言いたいのであれば、「生活保護という問題を扱う現場を舞台としている」とでも言わないといけないのですから、随分端折りましたね ┐( ̄д ̄)г。
 「到着すぐに、丁重に招かれ、居間で談笑」(2020/2/22 23:30 ママスタセレクト)という面白い(?)例を見付けました。ここ、足りない、何かおかしい、非常にむずむずしましたよ Ψ( ̄д ̄)Ψ。夫の実家に帰省、義母に案内されて居間へ、ということで、「到着してすぐに丁重に招き入れられ、居間で談笑」です。
 「両者は1万年にわたって同じ土地で暮らし、ライバルとしてこの地球の覇者を争ったのです」は「NHKスペシャル 人類誕生 第2集」のナレーションで、ナレーターは和久田麻由子アナ。NHKは本気で日本語を壊そうとしている、そんな気がしてきますよ。「覇権」もしくは「覇者の座」でしょ!
 「地球を侵略に来た火星人」は「NHKスペシャル スペース・スペクタクル 第1集」で聞いたナレーション、これもナレーターは和久田麻由子アナ( ̄д ̄)! たった1文字足りないだけなのですが、「侵略に来た」は日本語として成立していません。「地球を侵略しに来た火星人」でしょ! 監視、襲撃、征服、どれも「○○しに来た」ですね、異星人は、いつか来るのかな?
 「とくダネ!」(2020/3/4)で、たまたまそこだけ見たのですが、山口県で初の新型コロナウイルス感染者が出たという発表があって、「先月23日に発熱しまして その後も警戒せず」というテロップが目に入りました。何だ何だ、「警戒」だけが赤色で何やら不穏な感じ Ψ( ̄д ̄)Ψ。でも、続きを聞いて「軽快」だとすぐに思いました。軽快せず、受診した、検査したら陽性だった、という話なのです。
 新型コロナウイルスは、感染しても発症しない人がいる、発症しても8割は軽症で済むということで、熱が出ても、ただの風邪かインフルエンザか、感染しているのかいないのか、誰が感染しているのか、何を警戒しないといけないのか、いま一つ分かりませんね。「とくダネ!」スタッフはマジで「警戒」だと思ったのかもしれませんよ。だって、大きな赤い文字ですから、変換ミスならすぐに気づくでしょ!?
コメント
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