◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「感染力の変異株」って?

2023-08-27 09:53:05 | 言葉についてあれこれ
                                  かわいいデルタ

 「インドネシアは、インドで最初に確認された感染力の変異株『デルタ株』をはじめとする新たな変異株への対応も迫られている」(2021/6/26 16:28 AFPBB News)って? 「感染力の強い変異株」でしょうか・・・ですよね!? しかしまぁ、こんな大事なこと、抜ける?
 「返事をしてくれたり、しっぽで返事を返してくれたりと」(2021/6/3 11:00 ねこちゃんホンポ)って? 「返事を返して」はくどいですね。最初の「返事」は「ニャウ」かな、その次が「しっぽ」ですから、「鳴き声で返事をしてくれたり、しっぽで返事をしてくれたりと」ですかね。
 「1900年、皇太子・嘉仁親王(後の大正天皇)の結婚式が行われた。日本人が『神前結婚式、披露宴、新婚旅行』を知った初めてと言われている」(2021/6/6 5:59 デイリー新潮)は「…を知った初めての事例といわれている」でしょ。新婚旅行で坂本龍馬より早かった人はいるのかな?
 「野口健氏が全国的に広がるメガソーラー建設に警鐘『何かが起きてから動かない国の姿勢に憤りすら感じる』」は「YAHOO!ニュース」の見出しで、記事(2021/7/7 14:13 東スポWeb)は「何かが、起きてからでないと動かない国の姿勢には憤りすら感じる」でしたが、「何かが」の後ろの読点は余計だし、これもちょっとおかしいですね。
 見出しだから短くしたかったのでしょうけれど意味不明です。見出しは誰が書いている? 「何か起きないと動かない」なら短いのに思いつかなかった? 世間でよくいわれることですが「何か起きてからでないと動かない」です。「何か」と「何かが」とでは感じ方が違ってくるのですよ。
 「急いでいる人のために片側をあけるという風習が正しい使い方は『歩かない』なので間違っています」は「gooいまトピライフ」の要約(2021/7/11 8:40)で、エスカレーターの話。「風習」は合いませんね、「慣習」でしょ。「…という慣習がありますが、正しい使い方は『歩かない』なので…」でしょ。
 「木下優樹菜が『信頼関係が著しく困難』との理由で所属事務所から契約解除され」(2021/8/5 21:00 日刊サイゾー)って( ̄д ̄)! ずっと信頼関係があった? だとしたら「信頼関係の維持が著しく困難」とか、維持どころの話でないなら「信頼を回復するのは著しく困難」とか、ね。
 「不器用なキースの動きが多くの心を虜にしているが」(2021/9/17 5:00 Techinsight)って( ̄д ̄)! キースは10キロ超の肥満猫で、その動きが「多くの人の心を虜にしているが」なのですよ。まぁ気軽にほいほい・・・、注意力も不足なら日本語力不足をカバーできませんね。
 「郵便局でお金が足りずいた高3の娘」は「gooいまトピライフ」の見出し(2021/10/9 19:31)です( ̄д ̄)! 記事の見出しは「郵便局でお金が足りず出願届を出せずにいた高3娘」ですよ、「出願届を出せずに」を削っただけ? 言葉が抜けたというより、明らかな手抜き、やっつけ <(`^´)>。
 「試合中、ベンチで送る彼女は白のサンバイザーをつけていたが」(2021/7/29 14:22 THE ANSWER)って( ̄д ̄)! ベンチで送る、何を? 試合だから「声援」かな。何をどうしたら必要な言葉が抜けるのか、読者のほうで補完して読むのが当たり前なのか? 補完できるとは限らないけれど。
 「歯が気になる場合に行う『歯列矯正』」(2021/11/14 15:20 ママスタセレクト)って、歯の何が気になるの? 痛みではないですよね。近頃は歯のホワイトニングなんてこともやる人がいるようですが、「歯列矯正」ですから、気になるのは「歯並び」でしょ、「歯並びが気になる場合に」でしょ。
 「陰謀論を信じている人は、自分の論理と違うことは全て“工作員”だと思ってしまうので」(2021/11/14 6:04 女性自身)って( ̄д ̄)! これはいろいろありそうですが、何ですかねぇ、「工作員の論理」「工作員の主張」・・・、やはり「工作員の仕業」でしょうか。
 「様々な選択肢を検討していて、マイケルの病状を遅らせるために何かできることは」(2022/1/2 21:08 Techinsight)って、ほらまた気軽にほいほい抜けるぅ ┐( ̄д ̄)г。病気で「遅らせる」と来れば「進行」「悪化」「増悪」ですが、この中でどれが適当なのかは知りません <( ̄- ̄)>。
 番組表の「奇跡体験!アンビリバボー」(2022/1/16)の放送内容が「息子が殺害!疑問を持ったジャーナリストが協力を求めたのは大量殺人鬼!」で、息子が誰を殺したのかと思ったら「10歳の男児が部屋で殺害される事件があった。逮捕されたのは、男児の母親だった」でした Ψ( ̄д ̄)Ψ。なぜ「息子が殺された!」と書かないの?
 「着席やカトラリーの使い方などにもさまざまなマナーがある」(2022/1/16 19:45 オリーブオイルをひとまわし)、「○○や△△…」が中途半端な書き方になる人はけっこういますね。言いたいことは分かりますが、「着席の仕方や」と書かないと。そういえば、「相棒2」#3「殺人晩餐会」で「左から」と言っていましたよ。
 「パティシエはパティスリーやレストランで経験を積んでしたのち渡仏し」(2022/1/23 20:45 ことりっぷ)って? 「経験を積んで」ということは、すでにある程度は修業して、さらに何をしてから渡仏? 貯金? フランス語学習? それとも「…経験を積んだ後に渡仏し」なのか?
 「患した人々を(中略)こうした国民の皆さん一人一人の努力を深く多といたします。(中略)心に希望の火を絶やさずにし続け(中略)これからも,おを大切に,(中略)いつの間にかという年齢を迎え(中略)様々な公的な活動に真摯に取り組んでいたことを深く多といたします」、つづく。
 「皇室の歴史を紐解くと(中略)皇太子親王量仁(かずひと)親王に宛てて書き残された,いわゆる『』においては(中略)黙祷をげていました。(中略)今一度見つめ直し(中略)小さかった愛子がもうになった(中略)発表ありましたけれども(中略)年はっていますけれども」(2022/2/23 0:03 FNNプライムオンライン)って( ̄" ̄)。
 62歳の誕生日を前に天皇陛下が記者会見に臨まれ、そのときの記者とのやり取り全文ということで載っていた文章ですが、その場で入力した未完の原稿? 「,」も珍しいですが、ちょっとした手違い? さすがにこれを修正する気にはなれませんが、「深く多と…」は「…に深く思いを致します」かな。
 「大虐殺で1200人の命を救い、米映画『ホテル・ルワンダ』のモデルになったポール・ルセサバギナ氏は」(2022/4/16 13:43 Newsweek)って? 1994年、フツ族の過激派が少数民族のツチ族や政敵約80万人を虐殺、そのときに1200人の命を救ったということで、「大虐殺が起きたときに」でしょ! 必要な言葉はちゃんと書かないと( ̄_ ̄)!
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