◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「まっすぐと見えております」って?

2024-06-02 09:53:21 | 言葉についてあれこれ
                                   まっすぐなハムやん

 「ギュッ!と石川 ゆうどきLive」(北陸朝日放送)でお薦めスポットの紹介をしているときに「水平線がまっすぐと見えております」と言った中田絢子ディレクター( ̄д ̄)! 「まっすぐ」は名詞・形容動詞、この例は形容動詞ですから「~と」なんてありえないのですよ、「水平線がまっすぐに見えております」でしょ!
 「映像の世紀 第5集」(デジタルリマスター版 2021/8/5)のナレーションで「勝敗の行方は明らかとなりました」と言った山根基世アナ o(`д´)o! 1995年放送ですから、そのときすでに「明らかとなりました」と言っていた!? 「明らかとなる」のスーパースプレッダーである福澤朗アナより早かったのか!?
 「意識のズレが明らかとなっている」(2021/9/25 8:01 JBpress)って( ̄д ̄)! 形容動詞なので連用形は「で、だっ、に」、「明らかになっている」が正しい日本語で、「明らかと」はありえない、明らかな間違い、分かりやすい誤り、おばかな言い方なのです。こういう「~と」を言ったり書いたりする人は日本語のセンスなし <(`^´)>。
 地震(2022/3/16)の影響で関東でも大規模停電があり、複数のアナウンサーやナレーターが「停電で真っ暗となり」と言い、「ウェークアップ!ぷらす」(2022/3/19)のナレーションも「真っ暗となり」でした( ̄д ̄)! 「不安定となり」と同じ感覚!? 形容動詞ですから「停電で真っ暗になり」でしょ!
 「報道特集」(2022/5/21)、始まってすぐのニュースで「~が鮮明となりました」と聞こえ、そこだけが耳に残り、寒気がしました( °°)。「鮮明になりました」でしょ! 大変なことだという感じを出したいのでしょうけれど、“大げさ”が過ぎると、みんな“普通”になっちゃいますよ <(`^´)>。
 「アドバイスを受けることが可能となります」(2022/11/25 15:02 幻冬舎GOLD ONLINE)って( ̄" ̄)。これはちょっと考えさせられますが、テレビの悪影響をもろに受けているという印象で、上品アピールも少し入っていると感じます。「可能」は名詞・形容動詞ですが、「なります」と続けるなら「可能になります」が自然です。
 「NEWS ZERO」(2023/8/22)で「広い範囲で大気が不安定となり」と言った有働由美子アナ、これ言っちゃう? 言っちゃうのか、有働アナ ┐( ̄д ̄)г。「不安定」は形容動詞、連用形は「で、だっ、に」だから「不安定になり」としか言えない、なのに「不安定となり」なんて言うのは日本語のセンスがないということですからね( ̄_ ̄)。
 「妻よ、俺が甘かった…! 男性が『専業主夫を早々とやめた』理由」という見出し、記事は「現実は厳しく、『専業主夫になったものの、早々に離脱した』なんて男性も…。ということで今回は、男性が専業主夫を早々とやめた理由についてご紹介します」(2023/7/4 Googirl編集部)って( ̄д ̄)! 「早々」をどう読みますか?
 このライターは「早々と」と「早々に」の違いを分かっておらず、「そうそうと」「そうそうに」と読んでいるのでしょう、随分いいかげんですね。基本を無視して「~に」を「~と」にしてしまう人は多いのですが、「そうそうとやめた」はもちろん、この例では「はやばやとやめた」も誤りです。
 「早々(はやばや)」は、副詞、「大層早く」という意味で、「早々と(はやばやと)6月に海開き」とかね。「早々に(そうそうに)」は、副詞、「さっさと」という意味で、「居心地が悪く、早々に退散」とか「早々に解決を」とか言いますよね。考えが甘かったと気づいてさっさとやめた、「専業主夫を早々にやめた」です。
 「いただいた貴重なご意見は、本メールの充実・改善に役立たせていただきます」という文がSONYのメールマガジンにあったのですが、違いますね。「意見が役立つ」→「役立たせる」、「意見を役立てる」→「役立てさせる」、「意見を改善に役立てる」→「~に役立てさせていただきます」でしょ!
 「いつ水が引けるのか全く分かりません」と言った人( ̄д ̄)! だいぶ前の「報ステ」で、大阪府堺市のマンションの半地下駐車場が浸水し、ポンプで排水してはいるが水がなかなか減らないということをリポートしていたわけです。「水が引ける」なんて論外ですね、「いつ水が引くのか全く分かりません」でしょ!
 「屈しないことが相手を負かせることにつながるのですね」は「gooいまトピライフ」の要約(2022/3/6 20:06)で、一般の人の文章にも「相手を負かせるためには…」なんていうのがありました( ̄" ̄)。辞書で「負かす」を見ると「相手を負けさせる」と書いてありますよ、「負かす」もしくは「負けさせる」です。
 「大きく動かせることによって」も一般の人の文章にありました。文脈からいくと、可能の「動かせる」や、「動く」からの「動かせる」ではなく、単純に「動かす」だったのですよ。ですから、なぜわざわざ「動かせる」と書くのか、不思議です <( ̄д ̄)>。
 「人が変わったように話す私に、夫はたじろいていました」(2024/3/12ベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班)って( ̄д ̄)! 「たじろぐ」→「たじろいでいました」ですよ。活用は「寛ぐ(くつろぐ)」→「寛いで(くつろいで)」と同じです。似た言葉を思い浮かべて活用を考えれば分かることですから。
 「京コトはじめ」(2022/12/16)で「家の家紋がちがくても」と言った森田洋平アナ、地が出たか。沼本若菜アナ(石川テレビ)は「ちがくて」と普通に言っているのが恐ろしい( ̄" ̄)。倉田大誠アナも「ちがかった」です。そういう人はアナウンサーとしてのセンスがないと考えていいと思うのですが、先輩アナたちはどう見ているのかな?
コメント
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