hokutoのきまぐれ散歩

ブログも12年目、4000日に到達。ネタ探しはきついけどまだまだ毎日更新を続けるつもりです。

神楽坂周辺の坂道(1)

2015-06-12 05:00:06 | 日記

『江戸の坂・東京の坂』その44。今回は神楽坂周辺の坂道を訪ねる。神楽坂は東京の坂道の中でもかなり著名な部類で東京メトロ東西線神楽坂駅と都営地下鉄大江戸線牛込神楽坂駅と2つも坂道の名前の付いた駅がある位である。

今回は東京メトロ東西線神楽坂駅で下車して坂巡りを始める。なお、名前を残す坂道が多く、何回かに分けて歩くことする。


矢来町方面の出口から上がると目の前の早稲田通りを右にいく。少し坂道を下り、牛込天神町の交差点に出るが、この辺りが『地蔵坂』である。(この地域にはもう一つ『地蔵坂』があるが、坂の由来は地蔵があったらしい。)この坂は何とも不思議な坂で、少し江戸川橋方向に歩くと今度は『渡邊坂』の標識がある。


『渡邊坂』の方は江戸時代、坂の東側に旗本渡邊源蔵の屋敷があったことに由来する。標識だけみると坂道の名前が途中で変わることになるのだが、これは交差点の形状が複雑な三叉路になっていることにも起因しそうだ。この坂道の名前は解説の本によっても表記が異なっており、さらに新宿区教育委員会もどちらにも取れるところに標識が建てているのは珍しい。


元の道を戻り、神楽坂駅を過ぎて少し先辺りを左に曲がるとクランク状の細い坂道があるが、この坂が『比丘尼(びくに)坂』。はっきりした起源はわからないが、尼寺が近くにあったことから名付けられたものらしい。


早稲田通りの次の角を曲がると立派な鳥居が見えるが、これが赤城神社。由緒は1300年に群馬県赤城山から移住した大胡彦太郎重治により早稲田に創建されたと伝わる。その後、2回場所を移し、今の所には1555年に移された。今の社殿は2010年に『赤城神社再生プロジェクト』として近接地に三井不動産が定借のマンションを建設、併せて社殿も新築したもの。2011年にはグッドデザイン賞も受賞したが、その設計は著名な建築家の隈研吾が行った。


特に狛犬が現代風にアレンジされていて趣きがある。


その横に神社に沿って下っていくのが、『赤城坂』。もちろん、赤城神社に因んだ坂道だが、急な細い坂道でカーブしているため、車は運転が難しそうである。



さらに早稲田通りを渡り、次の比較的広い道を右に曲がると龍門禅寺が出てくるが、この坂が『朝日坂』。この辺りは横寺町というくらい寺が多いが、かつて泉蔵院という寺があり、その境内に建てられていた朝日天神からこの辺りが朝日町と呼ばれていたため、この坂道の名前となったとのことである。(以下、次回)