『五島・長崎教会巡りの旅』その2。3番目の教会は三井楽地区という福江島北側の集落にあるのだが、昼も近いしと五島全体で唯一ある道の駅を目指す。立派な建物だが、駐車場には観光バスが2台、いやな予感がしたが、これが的中。少年のグループがレストランを占領、ほかに店が全くなく、空きっ腹で三井楽教会には向かう。
国道を外れると急に道が狭くなるが、対向車もなく、最後教会前もギリギリながら駐車場は空。この教会は1971年に現在のモダンな建物になり、正面のモザイク模様が大変美しい。
しかし、元々は大村地区から逃げてきて潜伏していたクリスチャンが1880年に木造のゴシック建築の教会を建てたのが最初であり、歴史はある。中に入ると明るく、ステンドグラスが素敵な教会であった。
元の道を戻り、道の駅でようやく昼食を1時過ぎに取る。普通ならどうということもない時間だが、朝が早いだけに辛い。五島うどんに初めてお目にかかり、あごだしのうまさを感じる。やはり、九州の飯は外れない。
次に貝津教会を目指す。マリア像が飾られているのが目印で道を少し入ると見えてくる。島の西に位置する教会で1920年台に建てられたが、老朽化に伴い1962年に増改築されたものだが、ここもステンドグラスが美しい。
天気も良いことから外光がガラス越しに入り、床に絵を描いたようである。僅かながらの寄付を毎回するのだが、両替が役に立つ。貝津教会も誰もいないが、周囲はきちんと掃除され、地区の人々が大切にしているのがよくわかる。
次は教会から離れ、西の高野山とも呼ばれる大宝寺に行く。日本人らしいといえばそれまでだが、いつも寺中心に回るので違和感がない。
何と701年建立の五島最古の寺で806年には空海が唐の帰りに寄り、布教したと伝えられている。漁港のすぐ前にあり、前には大海原が開ける。寺自体も大きく、名刹なのだろうが、残念ながら誰にも会うことができなかった。(以下次回)