hokutoのきまぐれ散歩

ブログも12年目、4000日に到達。ネタ探しはきついけどまだまだ毎日更新を続けるつもりです。

頭ケ島教会

2017-08-11 05:00:00 | 旅行

『五島・長崎教会巡りの旅』その4。福江島に一泊、次の朝も福江港発9時20分発のジェットホイルで中通島(上五島)の奈良尾港に向かう。調べてみると長崎や佐世保から上五島に行く航路は多いが、福江島から中通島(奈良尾)に向かうのはジェットホイル3便、フェリー1便しかなく、意外に不便である。

30分の船旅で奈良尾港に上陸、すぐにレンタカーを借りて北東端にある頭ケ島を目指す。レンタカー会社の人には道が細いことを強調されたが、途中の青方や有川あたりまでは完全2車線ある。途中の風景は昨日同様絵葉書になりそうな海沿いの道である。有川港からは周囲に家も少なくなり、頭ケ島大橋を渡ると家も殆どなくなる。

世界遺産登録を目指していることもあり、現在は使われていない上五島空港に車を止めてピストンバスで教会を目指すことになる。バスの運転や案内などは地域の人たちがお手伝い、汗が滴る中で交通整理をして頂ける方々には本当に頭が下がる。

そして、奈良尾港を出てから、ようやく1時間20分かけて頭ケ島に到着。頭ケ島は中通島から300mのところにある面積1.88㎢住民17名の小さな島。目の前に飛び込んで来るエメラルドグリーンの海、ついつい見とれてしまう。

教会はそこから5分ほど丘を登ったあたりにあるが、周囲もゴミひとつなく、よく整備されている。頭ケ島は元は無人島であったが、同じ中通島の鯛ノ浦の信徒が迫害で追われ、明治初期に移住したもの。改めて明治以降もキリスト教徒迫害が続いた五島の悲しい歴史を思い知る。

1887年に信徒たちが石造の教会(初代)を建設、現在の建物も日本では極めて珍しい石造。信徒たちが近くで石を切り出し、それを積み重ねて作り上げたもので、1919年に完成したもの、さらに2001年には国の重要文化財となっている。

小さな教会ではあるが、内部の船底天井に椿の赤い花があしらわれ、大変美しい。今は鯛ノ浦教会の巡回教会となっている。建物から外に出ると美しい海、何ともロマンチックな風景である。周囲にはキリスト教の墓地が海に向かって造られている。

ただ、ピストンバスが30分に1本のため、あまりゆっくりもできず、後ろ髪を引かれながら上五島空港に戻る。

上五島空港の使われていない建物を利用して資料館となっている。頭ケ島はもちろん周囲の地形などを詳細に展示している。


車に戻り、途中の二又を左に曲がると坂本龍馬ゆかりの地がある。ここは亀山社中が購入した練習船ワイル・ウエフ号が遭難した場所であり、その慰霊のため、龍馬も訪れた。ダイナミックな海に向かって龍馬が海に向かい祈っている像が建てられている。(以下、次回)