『五島・長崎教会巡りの旅』その3。大宝寺を出て、福江島西端に向かう。県道とは名がついているが、道は狭い。しかし、滅多に会わない定期バスに出会い、バックしてなんとかやり過ごしながら先を急ぐ。
左手に井持浦教会、ここは日本で最初にルルドが造られた教会として知られている。ルルドとはフランス南部にある泉が湧き出る地名であり、1858年に聖母マリアが現れ、聖泉を示されたという故事に由来するキリスト教の聖地であり、この水を飲んで難病が治るという奇跡が信じられている。
その模型の製作を1895年にペルー神父により提唱、造られたものである。教会自体はロマネスク調の比較的大きな建物だが、確かに裏にはマリア像が建ち、その前に水が湧き出ているように見える。思わず手を洗い、その奇跡を祈ってしまう。
次に最も外れにある玉之浦教会に足を運ぶ。この辺りは前はずっと海で周りは住宅地、その中にちんまり収まったような白亜の教会。中もこじんまりしており、手作り感を感じた。
そして、最西端にあるのが大瀬崎、ガイドブックにもここから望む夕日が美しいと書かれているが、近くに寄ってもどこにあるのかがわからない。灯台までは1.2kmの藪の道があるばかりでこれはパス。灯台がよく見える展望台まで山道を15分くらい、ようやく看板を見つけ登るがもう4時近いのに直射日光が暑く、汗がダラダラ。ようやく周囲が開け、灯台が見えた。
その先には大海原が広がり、日の入が拝めればよかったのだが、ホテルの夕食を優先してしまった。それでもここは絶景である。初日は教会を6つ、福江島12教会の半分を回ることができた。(以下、次回)