hokutoのきまぐれ散歩

ブログも12年目、4000日に到達。ネタ探しはきついけどまだまだ毎日更新を続けるつもりです。

千駄ヶ谷付近の坂道(2)

2017-08-02 05:00:43 | 日記

『東京の坂、江戸の坂』その88。前回に続き、千駄ヶ谷周辺の坂道を歩く。観音坂の途中を曲がる細い道があるが、それに沿って歩く。とても東京の中心部にこんなところがあることが信じられないような閑静な道。


左手には瑞園禅寺という立派な寺がある。昼時であったが、研修の若い僧たちがちょうど食事に出ていくのにぶつかる。

その先はさらに細くなり、左に湾曲して降りていく坂道があるが、これが『榎坂』。これはかつて榎の巨木があったことからつけられたもの。


この近くには榎稲荷もある。この坂を下りだところに案内板はあるが、その由来を書いた部分が車道に面しているので実に不便である。

榎坂を下り、左に曲がると広い道に出るが、そのまま真っ直ぐ行く。すると一角が古い商店街になっており、商店が少し残っている。その先はキラー通り。これを渡り真っ直ぐ行くと左手になぜかタイガースのマーク、よく見るとタイガースショップがある。こんなわかりにくいところに誰が来るのだろうか。


突き当たりはかつての団地だった場所だが、現在はオリンピック関連施設の工事中。道なりに右に曲がっていくとだらだら坂、左手には國學院高校勢揃坂門がある。


実はこの通りは東京オリンピックの際に外苑西通りが整備されるまではメインの通りであり、鎌倉道として渋谷区では有数の古道となる。『勢揃坂』の名前の由来も1083年に後三年の役に出発する際に八幡太郎義家がここで軍勢を揃えたからと言われている。今では完全に裏通りとなり、車も殆ど通ることもない。

建物はわずか半世紀前に造られた国立競技場も取り壊される一方で、古道に残る坂は形は買えても千年近く変わらない、不思議な感じがした。