hokutoのきまぐれ散歩

ブログも12年目、4000日に到達。ネタ探しはきついけどまだまだ毎日更新を続けるつもりです。

大船観音にお参りする

2018-01-18 05:00:38 | 日記

突然ですがクイズです。大船駅と高崎駅の共通するものはなんでしょうか?すぐわかる人は立派な旅行研究家か仏像マニア、まあ、最初の写真を見れば分かるかとは思いますが。2つの駅の共通点は両方とも駅から真っ白く大きな観音様を見ることができることである。しかし、クイズに答えられても実際に観音様にお参りをしたことがある人は少数派ではないかな?

かく言う私も何回も大船観音像を見る機会はあっても大船観音寺を訪ねるのは初めてである。(高崎観音も行ったことはありません。)場所は駅から西側を見ればすぐ目の前。JR大船駅西口を降りて、川と道を渡ればすぐに観音様の入口に出る。

ではこの観音様は誰がいつ建てたのだろうか。これは苦難の道と紆余曲折が絡む話である。当初は1927年に金子堅太郎(政治家、大日本帝国憲法の起草に尽力)、清浦奎吾(第23代内閣総理大臣)、頭山満(玄洋社総帥)、浜地天松(弁護士)など錚々たるメンバーにより観音思想の普及を目的に観音像建築がスタート、しかし、世界恐慌などによる資金不足から1934年に工事はストップした。

未完のまま放置された観音像を完成させるべく1954年に五島慶太などが発起人になり、大船観音協会が発足、東急グループからの資金支援を受け、1957年に起工式、1960年に落慶式が行われた。その後、1987年に神奈川県から曹洞宗大船観音寺として認証を得たものである。最初は右翼思想による護国観音からスタートしたプロジェクトが、世界平和を望む人々により戦後完成されたものである。

観音入口から道が細くなり、次第に上りの階段を登ることになる。すると入口で拝観料300円を払い、境内に入る。若いカップルもこの辺りまではくるが、拝観料を払わず帰るのも多い。もちろん私は拝観料を支払い、門の中に。右手に歩くとまた階段があり、ここからは観音様のお顔を拝見することができるようになる。


そして階段を登りきると大きな観音像、高さが25mある。

ぐるりと回ると胎内に入れるようになり、中に入ると20分の1の原像が収められ、鎌倉市の戦歿者慰霊などが行われている。また、大成建設による建設であることがわかるレリーフもある。


周囲にはベンチも置かれており、うららかな冬の日差しを受けながら日向ぼっこをする人も多い。反対側を見ると大船駅も全体を見ることができる。その経緯はともかく、十分に平和の良さを感じることができる白亜の観音様であった。それほど大変ではないので機会があればぜひ皆様もお寄り下さい。