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『古刹を巡る』その45。柴又駅で降りて寅さんの銅像の横を通り、すぐに『帝釈天参道』と書かれている方に足を進める。この辺りは小さな土産物屋やうさんくさげな占い、間口の小さな焼き鳥屋が並んでいる。道が少し右に曲がり、また門をくぐると昔ながらの参道となる。
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もう前に来手から5年ほどになるが、以前と変わらない川魚料理店が並んでいる。柴又街道の信号を渡ると左右に『高木屋老舗』が現れる。これは言わずと知れた柴又名物草団子の店で食堂も経営している。
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その先、中には芋羊羹の舟和のように新しい店がないわけではないが、その先の左側にある『川千家』(川魚料理)や草団子の『とらや』、天丼の店、ほかにも煎餅屋や土産物屋などは昔と変わらずあり、少し曲がった参道に所狭しと並んでいる。
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5分ほど歩くと柴又帝釈天、正式には経栄山題経寺の二天門の前に到着。二天門は明治29年の建立、柱や扉などに龍や虎などの見事な透し彫りがなされている。
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門をくぐり中に入ると正面に帝釈堂、右手には渡り廊下で繋がっている旧本堂、左手前には鐘楼などがそれほど広くない境内にひしめいている。
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目を引くのが帝釈堂の前にある瑞龍の松、これは江戸時代の書にもあり、樹齢は400年を超えている。さらにそれぞれのお堂にも見事な彫刻が施されている。
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帝釈堂に入り、お参りを済ますがご本尊の帝釈天は60日に一度、庚申の日にのみ開帳されるとのことであった。さらに拝観料を払い、彫刻ギャラリーや庭園を見ることもできるが、時間もないので今回は割愛した。しかし、壁面の彫刻はよく見れば境内からも見ることはできる。もちろん、ゆっくり庭まで見た上で矢切の渡しを渡るのもいいではあろうが。
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とにかく、いつ行っても善男善女というか、ややお年を召した方々がたくさんいらっしゃる帝釈天だが、街の風情も30年前から少しも変わっていない。リズムもゆったり、いらいらしたらここに来るとこころが癒されるスポットである。
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