hokutoのきまぐれ散歩

ブログも12年目、4000日に到達。ネタ探しはきついけどまだまだ毎日更新を続けるつもりです。

五反田駅

2019-03-07 05:00:49 | 日記

『メトロに乗って』その105。都営浅草線五反田駅で降りて西口方面を歩く。五反田というとついつい飲みに行く東口ばかり行ってしまうが、駅を背に右斜め方向は昔から高級な住宅地であり、小高くなった土地には池田山とつけられている。

花房山、島津山、池田山、八ツ山、御殿山を城南五山と称するが、このうち池田山、現在の東五反田4丁目を中心に今回は歩いてみる。


五反田駅前のケンタッキーフライドチキンの裏手にある道から右に石畳の坂道を行く。結構な上り坂だが、車道はなく、周りには花壇もあり、水仙やムスカリが美しく咲くのを見ながら上るのは気持ちがいい。登りきったところを左折、池田山と付くマンションの向かいにある一見寺院に見えない瀟洒な建物が薬師寺東京別院である。


入口の像は高田好胤和上の銅像、優しい目元は健在である。建物の中に入り、2階で朱印を頂くとお参りもできるとのこと。奥の扉を開けると中には三尊像。脇侍は芸大が最近制作した新しい日光・月光だが色彩が美しい。

真ん中の薬師如来像は鎌倉時代の仏像で私の他には人もおらずゆっくりお参りすることができた。また、係の人に聴くといつでも写経ができ、時間によっては講話を聴きながらも可能とのことであった。


少し元来た道を戻り、今度は左へ、突き当たりをさらに左に曲がると『ねむの木の庭』という小さな公園。梅の花が綺麗に咲いている。中の説明板には美智子皇后のご実家である正田家の住宅跡とのこと。

現在は品川区に寄贈され、公園として管理されている。立派な門はそのまま残されていた。


この辺りには低層のマンションや新しい邸宅が多いがかなり歴史のある洋館がまだまだ残されていてこれを見て歩くだけでも楽しい。


前の道を左へ、弧を描くように10分ほど歩き、坂を下り始めた右側に池田山公園が見えてくる。この公園は池田山の由来ともなっている池田岡山藩主の上屋敷にあった庭園跡。坂の上の入口から入ると眼下に池が見えてくる。かなりの段差があり、池には橋が架かっている。


池の中を見ると緋鯉や真鯉の大きいのがたくさんいるが水温が低いのかあまり動かない。さらに坂を下るともう一つの入口に付く。ここには大きな井戸が掘られている。JR山手線からわずかなところにあるとは思えない静けさ。これが高級住宅街である池田山と実感した。

公園を出ると大学や関東労災病院などの建物が並び、少し歩くと第二京浜、わずか5分ほどで五反田駅まで帰り着く。アップダウンは多いが素晴らしい街並み、散歩であった。