hokutoのきまぐれ散歩

ブログも12年目、4000日に到達。ネタ探しはきついけどまだまだ毎日更新を続けるつもりです。

水道橋周辺の橋を巡る(2)

2019-03-24 05:00:30 | 川と橋

『ぶらり橋めぐり』その83。小石川橋を渡り、外堀通りを歩くと目の前に道路を横断するアーチ型の橋。これは歩道橋であり、後楽園ブリッジて名付けられ、JR水道橋駅と東京ドームシティを結ぶ人道橋である。

この橋と並行して神田川に架かっている橋が『後楽橋』、小石川後楽園に続く道に関東大震災後の復興事業として作られた緑色に塗色されたアーチ橋である。

徒歩で東京ドームに向かう場合は後楽園ブリッジの方が前の車道を越していくため便利であり、後楽橋を使う人は少ない。


外堀通りを行くと右側に船着場があるが、これは非常時に運搬を担うことができる『神田川市兵衞河岸防災船着場』がある。この辺りには岩瀬市兵衞という人の屋敷があり、明治に入り砲兵工廠ができると運搬基地として賑わった。また、神田昌平橋よりここまで早船と呼ばれた定期船が運行したこともあったと案内板には書かれている。

さらに行くと水道橋の袂に着く。水道橋も『すいどうきょう』と読むと谷や水路などを越えるために水道管などが通る橋の一般名詞となるが、『すいどうばし』と読むとこの橋(他にも熊本市などに同名の橋あり)を指す。元はもう300m上流にあり、橋の横に掛樋が通されていたことから付いた名前である。

鉄道駅も甲武鉄道が御茶ノ水〜飯田町間を開通した直後1906年に開業、既に113年も経過している。水道橋も神田川の開削に伴い作られた橋で、1760年の古文書には記載がある。

鋼橋になったのは1928年だが、今の橋は1988年に架け替えられたものである。現在の橋にはレリーフがはめ込まれ、当時の風景が描かれている。

これより下流の橋は御茶ノ水橋までなく、左右に切り立った岸が続くが、これを重機もない江戸時代に手掘りで作ったとは、先人の力を感じざるを得ない。