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かぶれの世界(新)

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新メディアの権力(Blogの影響力と規律)

2004-11-18 10:09:39 | ブログ
昨日のCNN報道によるとサンフランシスコで開催されたblogニュースの影響についての会議(conference on blogs news impact)において、大統領選挙の出口調査を終日流し続けたWonkenetteのAna Marie Cox氏 が大手メディアの批判に対して、何も謝る事はない、投票者の望む情報を提供しただけだ、投票結果にも影響を与えていないと開き直ったらしい。先に報告したように、私は東部の開票が始まる2-3時間前からTVやインターネットをチェックし始めたが、その頃には世界中のメディアが漏洩された出口調査情報を引用しミスリードされていた。私自身別のサイトで州別の出口調査情報を見た。その後東部から中西部へと開票が進むに連れ各州でブッシュのリードが明らかになり、フロリダ州の票が確定したところでブッシュ優勢が動かせない情勢となってTV報道のニュアンスが変化していった。

このような背景から、上記の会議では投票が確定する前にWonketteが出口調査の漏洩した事に非難が集中したのである。コラムニストMark Glaser氏はbloggerが先にCBSの誤報を追い詰め謝罪させたことは賞賛に値すると言いながら、先ずは自らの信頼を築く事から始めよと苦言を呈した。 M.McAdans氏は更に厳しく、blogは効用があるがゆえにフリーハンドではない、主要メディアと同じ報道倫理・規律を求められると述べた。 私のブログは個人的なもので影響力など考えもしないものだが、上記の苦言は情報を発信する上でごく基本的なもので私も警告として受け取りたい。 事実の確認、引用と私見を明確にする等を規律をもって行ったうえで、内容の充実を図っていきたい。


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新メディアの権力(TVとBlog)

2004-09-25 21:49:16 | ブログ
TVの持つ力が最初に認識されたのはケネディとニクソンが争った1960年の米国大統領選といわれている。私自身が実感したのはケネディ大統領がダラスで暗殺された映像を史上初の衛星中継で見た時で、衝撃のシーンを未だに鮮明に記憶している。最近も何度かTVの威力をまざまざと見せ付けられる事があった。一つは、米国大統領選の民主党予備選である。序盤、東部の小さな州でディーン候補が、敗戦を認めた後支持者に向かって奇声を上げて景気付けの演説をしたシーンをスポット広告のようにニュースからバラエティ番組まで面白おかしく繰返し流され、それまで世論調査でトップの支持率を得ていたのに一気に失速した。二つ目は、最近のプロ野球紛争で渡辺オーナが「たかが選手」発言を繰返し放映されて世論の支持が圧倒的に選手会側に向かい、選手会側の要求をのんで終結に追い込まれた。前後を省略して一部のシーンを繰返し報道することにより決定的な結果をもたらす。新聞報道ではこれほどのインパクトは持ちえない。

ところが最近TV以上に影響力のあるメディアが登場した。Blog(Web Log)である。TVは象徴的な場面を即時伝達することには適しているが、奥行きに欠け表面的になりがちである。現在進行中の大統領選の最中にCBSの名物アンカーのダン・ラザーの番組「60分」でブッシュ大統領が若い時軍隊で責任逃れをしたと放送したのが誤った情報に基づいていたと判明したのである。優秀なスタッフが事前調査して判らなかった事が言い訳のきかない誤りと判明し、CBSとラザー氏は誤りを認めたが信頼回復できず未だに苦境に立たされ更に民主党の選挙運動にまで影響を与えている。ラザー氏はこれまでに幾度か修羅場を切り抜けてきたが、今回は短期間にあっけなく誤りを認めざるをえない状況に至ったのは、Blogを経由して全米からあらゆる情報が提供され報道内容が検証されたからである。英国でBBC幹部がイラクの大量破壊兵器に関するニュース捏造事件で辞任に至ったのもBlogで誤報が明らかになった為と言われている。

Blogは短時間で専門家等の関係する人を巻き込み、誰にもわかる透明度の高いプロセスで事実を追求し、新しい事実や見方を提供し、新しい理解や世論を作る。勿論、個人攻撃や偏った意見もあるのだがそれは参加する人が自由に判断して淘汰していけばよいのである。イラク捕虜事件時、自己責任を問う書き込みが急増し世論が急変した。表立って発言するにははばかられる本音をBlogに書き込まれるという日本製Blogのユニークな傾向が指摘されているが、ある意味選挙と同じで民度を反映した結果といえるかもしれない。今後参加者が増えるに従い淘汰が進み、良質のBlogが数多く出て来るものと期待したい。


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