台風24号の嵐の中、書斎のインターフォンが鳴った。こんな時どんなお客かとビデオを覗くと書留めだという。1階に降りて玄関のドアを開けるとずぶ濡れの中年男性が郵便物を持って立っていた。もう局員かどうかもはっきりしないが、取り敢えずサインをして封筒を受け取った。
2か月前にNTT系列からKDDIに光回線を変更し支払った解約金を間接的に補完する為替証書だった。そういえばこれがあったと思い出しメッチャ嬉しくなった。なるべく早く郵便局でお金を受け取る積りで必要事項を記入した。説明書を読まないで記入し、後からチェックして間違いに気付いた。
余り考えもせず直ぐにコールセンターに電話して指示を仰いだ。郵便局に行き事情を話せ、念の為に印鑑を持って行け、という予想通りの答え。白状するとあまり考えもせず電話したのは誰かと話したかったからでもある。彼女は東京にいた。こちらの天候が如何に酷いか説明し、東京は覚悟した方が良いとか何とか言って軽口をたたいて電話を終えた。今日初めて女性と口を利いた。
20年前米国に単身赴任した時がそうだった。当時はまだネット社会前の時代で、多くの活動は電話で済ませていた。シアトルにいた時は小切手を郵送していたが、カリフォルニアに転居してからは家賃から電気・ガス・電話・CATVまで全て電話で済ませ小切手を切るより便利になった。
異国で孤独な私には滅多にない誰かと喋る機会だった。相手を笑わせようと事前に考えた冗談を片言の英語で言って相手を笑わせ、直ぐに電話を切られないよう工夫したものだ。例えば、当時は国際線フライトに乗る時は搭乗数日前に、リコンファームといって確認の電話を入れる決まりだった。
受付のコールセンターはデンバー等の内陸部が多く、普段は話すことがない女性と話す機会だと思っていた。事務所はどこか、雪が降るのか、寒いのか、などと関係ないけど難しくない英語で喋りかけた。それで英語が上手くなったなんてことはない、第一忘れてしまった。
だが他にそんな客はいなかったはず。一度も電話を切られたことはない。理由は常に相手にプラス思考で何とか喜ばせようとアプローチしたからだと思う。その性癖は田舎の孤独な生活をするようになった今、結構役に立っている(たまに嫌がられるけど)。今日も彼女は気持ちよく電話を切ったはずだ。だが、これはやむを得ず身に着けた後天的性格、場合によっては嫌な性格も出てしまう。■
2か月前にNTT系列からKDDIに光回線を変更し支払った解約金を間接的に補完する為替証書だった。そういえばこれがあったと思い出しメッチャ嬉しくなった。なるべく早く郵便局でお金を受け取る積りで必要事項を記入した。説明書を読まないで記入し、後からチェックして間違いに気付いた。
余り考えもせず直ぐにコールセンターに電話して指示を仰いだ。郵便局に行き事情を話せ、念の為に印鑑を持って行け、という予想通りの答え。白状するとあまり考えもせず電話したのは誰かと話したかったからでもある。彼女は東京にいた。こちらの天候が如何に酷いか説明し、東京は覚悟した方が良いとか何とか言って軽口をたたいて電話を終えた。今日初めて女性と口を利いた。
20年前米国に単身赴任した時がそうだった。当時はまだネット社会前の時代で、多くの活動は電話で済ませていた。シアトルにいた時は小切手を郵送していたが、カリフォルニアに転居してからは家賃から電気・ガス・電話・CATVまで全て電話で済ませ小切手を切るより便利になった。
異国で孤独な私には滅多にない誰かと喋る機会だった。相手を笑わせようと事前に考えた冗談を片言の英語で言って相手を笑わせ、直ぐに電話を切られないよう工夫したものだ。例えば、当時は国際線フライトに乗る時は搭乗数日前に、リコンファームといって確認の電話を入れる決まりだった。
受付のコールセンターはデンバー等の内陸部が多く、普段は話すことがない女性と話す機会だと思っていた。事務所はどこか、雪が降るのか、寒いのか、などと関係ないけど難しくない英語で喋りかけた。それで英語が上手くなったなんてことはない、第一忘れてしまった。
だが他にそんな客はいなかったはず。一度も電話を切られたことはない。理由は常に相手にプラス思考で何とか喜ばせようとアプローチしたからだと思う。その性癖は田舎の孤独な生活をするようになった今、結構役に立っている(たまに嫌がられるけど)。今日も彼女は気持ちよく電話を切ったはずだ。だが、これはやむを得ず身に着けた後天的性格、場合によっては嫌な性格も出てしまう。■