かぶれの世界(新)

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私的・トランプの100日

2017-04-30 16:48:13 | ニュース
例によって独断と偏見に満ちた「トランプの100日」の私の印象を紹介したい。海外のニュース・ソースによれば、昨日大統領就任から100日目を迎えたトランプ大統領は、最初の100日をプロダクティブ(建設的)だったとハリスバーグの支持者に向かい自己評価したそうだ。

思い切り視野を高くかつ広めるとある意味で私もその通りだったと思う。この100日間トランプ大統領が何をしようと、米国の三権分立制度が適切に機能していることが誰の目にも明らかになった。オバマケアの見直しは議会の賛成を得られず頓挫、大統領令によるイスラム7ヶ国からの入国禁止は2度にわたり司法に違法とされた。

更にメキシコ国境に壁建設も予算措置が出来ず見通しが立たないでいる。目玉の大規模減税も先行き不透明だ。換言すると、異常な大統領の下でもアメリカの民主主義システムが機能して一気に気が狂うことはないとの証明といえる。それが為、選挙戦から大統領就任までと就任後100日の間で、これほど激変した大統領はいないのではないだろうか。

外交・安全保障は、極右のバノン首席戦略顧問から軍人と経営者出身の手に渡り、シリアで化学兵器が使われて以来NATOや日本との同盟を重視し危機に介入する方向に転じた。一方、経済でも中国非難を封印し北米自由貿易協定(NAFT)から離脱せず再交渉する方針に転換した。目玉政策を180度転換したのは、経済閣僚スタッフがトランプ大統領をコンコンと説得した結果という。

要約すると従来の米国政府の政策をことごとく否定することで、ワシントンの政治家とウォール街に見捨てられたと考える労働者たちにした約束をトランプが果たそうとして打ち出した政策が、アメリカの民主主義システムに実行を阻まれ、就任後に新たに加わった中枢部にいた軍人と大企業経営者によって軌道修正された。

私はそこに残り4年-100日のトランプ大統領を期待したい。彼自身が経験を積み優れた参謀が参加すればトランプが歴史に残る偉大な大統領になる可能性がある。彼は約束を180度変える(つまり嘘をつく)のもヘイチャラだ。たかがまだ100日のことだ。だが、今後の戦いには思いつきから決別して優れた戦略が必要だ。

降格されたと言われるバノン氏がトランプ大統領のスタッフ内で唯一戦略家と言われ、戦略のないトランプの行き当たりばったり政策を心配する声がある。それは事実であり最大の不安の一つだ。他にもトランプの政策が国内の分断を悪化させ、今後も根拠のない主張を繰り返すと国は劣化していく。

ハリスバーグでの演説では三権分立に加えて第四の権力であるメディアに対しても臆面なく敵愾心を燃やしたと言われる。現在の所、トランプ大統領は上記4つの権力のうち3つと戦っている。今後の戦いは残った最後の権力、つまり自分の部下たちから見限られて足を引っ張られ(ウォーターゲート事件みたいに)ないように、有能な参謀が政権に参画して立て直していくことではないかと思う。■
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天国か地獄、どちらかの後遺症

2017-04-29 17:03:28 | 旅行
「立山黒部アルペン」ツアー旅行以来、疲労感が残りいまいち体調がすぐれなかった。帰京後1日おいた火曜日は雨で意欲がわかず定例のバドミントン練習を休んだ。その後もシャキッとしなかった。この体調を数値で表すのは難しいが、毎朝測定する血圧が体調の変化を説明しているかもしれない。

    血圧  体重 
4/21 126 – 75 66.7
4/22 127 – 77 67.1  黒部トロッコ
4/23            黒部ダム・立山室堂
4/24 139 – 89 66.3  
4/25 148 – 86 66.8
4/26 143 – 86 66.7
4/27 139 – 85 66.7
4/28 125 – 82 65.9
4/29 127 – 81 65.7

帰京後4日目ころから疲労感が薄れて来たように感じ、5日目の朝にはやっと旅行前の血圧に戻った。今日も同じ傾向だったので体調はかなり戻ったと思う。2週間休んでいたバドミントン練習に今日参加してマズマズ動けた。

これほど長く疲労感が続いたのは初めてのことだ。別に難しい山道を何日も歩いた訳ではない。一緒に行った家内と息子に聞くと二人とも別段疲労感はないという。何だかおかしい。私が必要もないのに”格好つけて”2日間ずっと重い登山靴を履いていたせいではないかと、家内は半ばからかい気味に言った。

認めるのは嫌だけど年をとったせいかも。すぐ70才になる身で計9回も色々な乗り物に乗り、その度に立ったまま長く待たされば悔しいけど疲れても当然なのかもしれない。仮に「楽しさ保存の法則」なるものがあるのなら、2日目の素晴らしい天候下の立山黒部散策は楽し過ぎて、その後疲労感で裁定が働いたという事なのか。■
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言葉狩り文化

2017-04-28 12:10:39 | ニュース
今村前復興相が被災地を巡る不適切発言で辞任したことについて、自民党の二階幹事長が報道を批判したのが、又、批判されるという低レベルの悪循環が続いている。毎日同じような報道に正直うんざりだ。

辞任を強いられることになった今村氏の発言は、被害額という点では全くその通り正しかった。更には関東地区を直撃したら備えのない国の中枢が機能しなくなり、正に日本国家の危機になったと思う。多分、今村氏の頭の中はそのことで一杯だったのだろう。

がだからと言って「東北で良かった」という発想はないし、ましてや東北復興のリーダーが言うべき言葉ではなかった。それが東北の人を深く傷つけることに考えが及ばないのでは元々復興相の資格はなかった。安倍首相が即更迭に動いたのは当然だろう。

だが、その後の展開された報道に私は別の危機感を感じた。今迄の所、今村前復興相の任期期間に復興がどうなったのか、何が改善され何が問題なのか全く報じられてない。それが最も重要なのではないのか。私はメディアが地道に復興状況を取材し評価するという本来の役目を放棄しているとすら思う。

最も重要なのは大臣が果たした職責がどうだったかのはずなのに、不適切な言葉を巡る発言ばかり報じられる。正に報道によって国民を「木を見て森を見ない」状態に目隠ししている。欧米風の言い方だと「ビッグ・ピクチャー」とか大局が見えないのだ。無難に発言する無能な大臣が良いわけではあるまい。

もっと極論を言おう。今回の騒ぎは日本が太平洋戦争に突き進んで行った時、先の見えない強硬論に傾く国民のお先棒を担ぎ軍部を後押しした時の報道とそう変わらない報道スタイルのように私には見える。今村氏の発言はあきれるが、メディアはそれと同じレベルで言葉狩りを続けている。反省して欲しい。■
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天国と地獄の「立山黒部アルペン」の旅

2017-04-24 20:43:16 | 旅行
土日の2日間を使って旅行会社の主催するツアー「立山黒部アルペンルート」に参加、息子と家内と一緒に黒部ダムや人気の雪の大谷に行ってきた。初日は富山県宇奈月温泉から黒部峡谷トロッコ電車に乗り笹平を往復、2日目は長野県白馬から扇沢経由黒部ダムの堰堤・室堂の「雪の大谷」を歩き再度富山県の美女谷に下りて深夜に東京に戻った。特に2日目の山の天気は最高で素晴らしい眺望と珍しい経験をすることが出来た。

何故表題が「天国と地獄」かというと究極の好運と不運に同時に巡りあったからだ。天国は予期せぬ好天だ。初日早朝東京を出て夕方長野県白馬のホテルに到着するまでずっと曇天で計画通りに進んだ。天気予報を見て2日目も同じと覚悟していた。ホテルからバスでアルペンルートを走り高度を上げるにつれ雲が消え、扇沢でトロリーバスに乗りトンネルを抜け黒部ダムに着くと、青い空に白い山々と凍った水面のダム湖が広がっていた。

その後、ケーブルカーで黒部平、ロープウェーで大観峰、トロリーバスで室堂へと高度を上げる度に絶景が広がり北アルプスの山々が360度のパノラマで見えた。添乗員さんも長い経験で2、3度しかない景色だという。中でも壁の高さが最高19mになる「雪の大谷」の散策は他では味わえない珍しい経験だった。下界にいる時は曇天で諦めていたのに、まさかの天候の激変は本当に幸運だった。

それは皮肉にも今年最高の1万人以上の人出を誘った。キャパ以上の人が高度差2500mを上り下る専用のトロリーバス・ケーブルカー・ロープウェイなど6種類の手段を乗り降りしたら大変なことになる。添乗員はツアー客の員数確認と切符確保で手一杯になる。乗り場やレストラン・お土産屋さんは何所も満員電車状態で食事は満足に取れず、乗り物は遅れが累積して行き最後に越後湯沢で乗り換える予定の新幹線に間に合わず、自宅に着いたのは深夜12時を過ぎていた。天候の幸運を全て使い切った。

添乗員によると2日前(木金)に今年最初の同じツアーをやった時は、天候はずっと曇りで北アルプスの山々は見えず、平日もあって人出は少なく計画通りに粛々と予定をこなし何の感激もなく東京に戻って行ったという。我々週末ツアーは絶好の天気で、どこも芋を洗う混雑の中ロクな食事もとれずスケジュージルはべた遅れでヘトヘトになって深夜帰る。この「天国と地獄」のどちらを選ぶか「究極の選択」を迫られたら、私は疲れの残る翌日考えても地獄をとる。しかし、一度で十分だ。

ここからは例によって根拠曖昧で大胆な私見を紹介する。
(1)黒部ダムから室堂には海外からの観光客が圧倒的に多かった。中国・韓国・東アジアからの人達が多かった。白馬では豪州のスキー客が増えたと聞いたが、アジア系に比べイモ洗いのような大混雑は嫌いなのではと思う。インドネシア風の濃い肌のドキッとするようなエキゾチック美人に引き付けられ、ついつい何かと理由をつけ話しかけてしまった。

(2)スマホを棒切れの先に取り付けた女性達を見かけた。私の目には棒切れと言っても伸縮自在でハイテック機能がありデザインや色使いがおしゃれ、二人連れの可愛い女性に聞くと、予想した韓国ではなく香港からだった。家内に日本人でさえ馴れ馴れしく話すると失礼だと前日文句を付けられたが治らない。

(3)北アルプスの山々を3県にわたる地点から見ることになり、山の全く違う表情を見て感動した。大雑把に言うと270度の視点から山の形を見たことになる。だが、夕方帰りの富山県海岸線を走る高速道路から見た立山連峰と剱岳の姿が最も美しく感じた。富山の人は幸せだ。説明を聞いて後立山とか表・裏とかいうのはどうも富山県から見ての発想のようだ。40年前「後立山縦走」した時、「裏銀座」と聞いて頭を捻ったがその訳が分かった。

(4)旅行会社の主催する観光ツアーだが、私は以前投稿した本格的な登山靴で参加した。だが99%不要で乗物の中で重く暑苦しいだけだった。役に立ったのは雪の大谷を歩いた時、コースによって除雪してない部分を歩いた時だ。昔やった「スノースケーティング」をトライしたが、膝がぐらぐらして出来なかった。

(5)参加したツアーは東京‐越後湯沢を新幹線で行き、そこから地方バスで253号線を通り上越(元の直江津)で高速道路に乗って宇奈月に行くという、私には不思議なルートを通った。添乗員は会社の方針で同じ時間で走れコストダウンできるからという。お蔭で十日町市の河岸段丘とか、変わった彫刻がある松代、「ほくほく線」という変わった名前の地域鉄道などを知った。多分二度と通らないルートだが決して悪くはなかった。

(6)白馬に来る豪州人スキーヤーが増えているのは本当らしい。ツアー客が分泊したランクが上のホテルの受付3人は、全員日本語ペラペラの豪州人女性だったそうだ。同じ白馬でも我々の泊まった栂池はかつて栄えたが、今は手入れされないすすけた感じという印象が強かった。だが、越後湯沢はもっと寂しかった。■
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「現実的」ユナイテッド航空の搭乗拒否

2017-04-21 13:37:05 | ニュース
今月2日に「体験的ユナイテッド航空の搭乗拒否」と題して、乗客を乱暴に引き摺り下ろすネット動画が世界中に流れ同社の株価が1100億円下落した、米国に何度も出張した経験で90年代にはオーバーブッキング一は般的な商習慣だった投稿した。

だが、昨日のファイナンシャルタイムズ(FT)の社説は市場の反応は一過性だったと報じ、私も安易に反応したと反省させられた。世界中に悪評が流れたにもかかわらず、世の中それ程簡単ではない、現実は何も変わってないという。確かに株価は下落したが、それは最大のライバルデルタ航空も同じで、両社の業績は変わらないだろうと予測している。それは品質問題を起こしたフォルクスワーゲン(VW)やサムスンも同じだという。

記事はその理由として「顧客が見るのは価格と利便性、空席があるかで、それが合えば使ってしまう。顧客が常に非人道的に扱われる可能性はこれまでも低かったうえ、いまやその可能性は一段と低くなりそうだ。利益という観点から考えれば、評判を損ねることは全く何の意味も持たない・・・」(日本経済新聞4/21)という。

会社勤め時代にコンシューマー市場ビジネスを経験した私はそんな風には予測しなかった。この結果は社員教育には絶対使えない材料だが、経営上はクールな現状認識として必要かもしれない。但し、背景には航空業界は選択肢が限られており、その中でユナイテッド航空は構造的な優位性にあるという。

私は全く知らなかったが、マスコミや世論から厳しく叩かれ制裁を受けたVWの北米市場の売り上げも落ちてないのだそうだ。顧客はそれ程大騒ぎしてないという。利用者の安全に関わらないデータ粉飾だからだろうと思ったら、バッテリーの発火事件を起こしたサムソンの携帯電話も同じだそうだ。これは驚きだ。

私が記憶する限りこれまでニュースメディアはこういう視点からの報道は全くなかったと言っていい。少なくとも日本のメディアについてはほぼ皆無だったと言っていい。これも一種の偏向報道だ。蛇足だが、政府のやり方についてと同じ熱心さとはいかなくとも、もう少しバランスのとれた報道をしないと信頼を失うことになる。

これが今後の企業経営の在り方に広まっては困るが、経営者はこの教訓をどう判断して生かしていくか難しい。勿論、業界によって業績に与える影響は変わるだろう。BtoBは絶対に駄目だし、一般顧客相手の商売でも物事を長期的に見て判断すべきだ。だが、今回の教訓を利益至上主義にプログラムされたAIが学習して、将来経営者にどう助言するか心配だ。■
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