例によって独断と偏見に満ちた「トランプの100日」の私の印象を紹介したい。海外のニュース・ソースによれば、昨日大統領就任から100日目を迎えたトランプ大統領は、最初の100日をプロダクティブ(建設的)だったとハリスバーグの支持者に向かい自己評価したそうだ。
思い切り視野を高くかつ広めるとある意味で私もその通りだったと思う。この100日間トランプ大統領が何をしようと、米国の三権分立制度が適切に機能していることが誰の目にも明らかになった。オバマケアの見直しは議会の賛成を得られず頓挫、大統領令によるイスラム7ヶ国からの入国禁止は2度にわたり司法に違法とされた。
更にメキシコ国境に壁建設も予算措置が出来ず見通しが立たないでいる。目玉の大規模減税も先行き不透明だ。換言すると、異常な大統領の下でもアメリカの民主主義システムが機能して一気に気が狂うことはないとの証明といえる。それが為、選挙戦から大統領就任までと就任後100日の間で、これほど激変した大統領はいないのではないだろうか。
外交・安全保障は、極右のバノン首席戦略顧問から軍人と経営者出身の手に渡り、シリアで化学兵器が使われて以来NATOや日本との同盟を重視し危機に介入する方向に転じた。一方、経済でも中国非難を封印し北米自由貿易協定(NAFT)から離脱せず再交渉する方針に転換した。目玉政策を180度転換したのは、経済閣僚スタッフがトランプ大統領をコンコンと説得した結果という。
要約すると従来の米国政府の政策をことごとく否定することで、ワシントンの政治家とウォール街に見捨てられたと考える労働者たちにした約束をトランプが果たそうとして打ち出した政策が、アメリカの民主主義システムに実行を阻まれ、就任後に新たに加わった中枢部にいた軍人と大企業経営者によって軌道修正された。
私はそこに残り4年-100日のトランプ大統領を期待したい。彼自身が経験を積み優れた参謀が参加すればトランプが歴史に残る偉大な大統領になる可能性がある。彼は約束を180度変える(つまり嘘をつく)のもヘイチャラだ。たかがまだ100日のことだ。だが、今後の戦いには思いつきから決別して優れた戦略が必要だ。
降格されたと言われるバノン氏がトランプ大統領のスタッフ内で唯一戦略家と言われ、戦略のないトランプの行き当たりばったり政策を心配する声がある。それは事実であり最大の不安の一つだ。他にもトランプの政策が国内の分断を悪化させ、今後も根拠のない主張を繰り返すと国は劣化していく。
ハリスバーグでの演説では三権分立に加えて第四の権力であるメディアに対しても臆面なく敵愾心を燃やしたと言われる。現在の所、トランプ大統領は上記4つの権力のうち3つと戦っている。今後の戦いは残った最後の権力、つまり自分の部下たちから見限られて足を引っ張られ(ウォーターゲート事件みたいに)ないように、有能な参謀が政権に参画して立て直していくことではないかと思う。■
思い切り視野を高くかつ広めるとある意味で私もその通りだったと思う。この100日間トランプ大統領が何をしようと、米国の三権分立制度が適切に機能していることが誰の目にも明らかになった。オバマケアの見直しは議会の賛成を得られず頓挫、大統領令によるイスラム7ヶ国からの入国禁止は2度にわたり司法に違法とされた。
更にメキシコ国境に壁建設も予算措置が出来ず見通しが立たないでいる。目玉の大規模減税も先行き不透明だ。換言すると、異常な大統領の下でもアメリカの民主主義システムが機能して一気に気が狂うことはないとの証明といえる。それが為、選挙戦から大統領就任までと就任後100日の間で、これほど激変した大統領はいないのではないだろうか。
外交・安全保障は、極右のバノン首席戦略顧問から軍人と経営者出身の手に渡り、シリアで化学兵器が使われて以来NATOや日本との同盟を重視し危機に介入する方向に転じた。一方、経済でも中国非難を封印し北米自由貿易協定(NAFT)から離脱せず再交渉する方針に転換した。目玉政策を180度転換したのは、経済閣僚スタッフがトランプ大統領をコンコンと説得した結果という。
要約すると従来の米国政府の政策をことごとく否定することで、ワシントンの政治家とウォール街に見捨てられたと考える労働者たちにした約束をトランプが果たそうとして打ち出した政策が、アメリカの民主主義システムに実行を阻まれ、就任後に新たに加わった中枢部にいた軍人と大企業経営者によって軌道修正された。
私はそこに残り4年-100日のトランプ大統領を期待したい。彼自身が経験を積み優れた参謀が参加すればトランプが歴史に残る偉大な大統領になる可能性がある。彼は約束を180度変える(つまり嘘をつく)のもヘイチャラだ。たかがまだ100日のことだ。だが、今後の戦いには思いつきから決別して優れた戦略が必要だ。
降格されたと言われるバノン氏がトランプ大統領のスタッフ内で唯一戦略家と言われ、戦略のないトランプの行き当たりばったり政策を心配する声がある。それは事実であり最大の不安の一つだ。他にもトランプの政策が国内の分断を悪化させ、今後も根拠のない主張を繰り返すと国は劣化していく。
ハリスバーグでの演説では三権分立に加えて第四の権力であるメディアに対しても臆面なく敵愾心を燃やしたと言われる。現在の所、トランプ大統領は上記4つの権力のうち3つと戦っている。今後の戦いは残った最後の権力、つまり自分の部下たちから見限られて足を引っ張られ(ウォーターゲート事件みたいに)ないように、有能な参謀が政権に参画して立て直していくことではないかと思う。■