ジャパンの劇的な勝利を見て寝たのは今朝3時半頃だったのに、何時ものように6時過ぎにはもう目が覚めた。年のせいだ。朝からアジアカップの勝利を伝えるテレビ番組を何度も見た。ザック監督の手腕を高く評価する声が多い。聞けば成る程と思うことが多い。だが、勝てば官軍。良い事しか聞かれなくなって、次の失敗の原因になる。
シリア戦を除いて全て中継を見てジャパンの勝利に興奮した。今、冷静になって私なりの個人的な印象を紹介したい。テレビ解説者の意見が刷り込まれたところが多分あると思うが。
1)日本のゲームは汚いプレイの無いフェアなゲームだった。寧ろ日本選手の手を使うファールが気になった。国内リーグで手を出すプレイにもっと厳しい審判をして習慣付けた方がいいと思う。実際、決勝戦ではゴール前の不用意なファールを意識して減らし、危険なセットプレイを豪州に与えないよう気をつけたという。やれば出来るのではないだろうか。
2)最後まで選手とチームのスタミナが続くようになったと思う。南アのW杯でも感じたのだが、今大会の韓国戦と豪州戦で延長戦を戦い抜いて更にその思いを強くした。W杯では前線の選手が無駄走りするような防御(フォアチェック)をセーブしたのが良くなった原因と推測した。今回は更にスタミナが長く続いたような気がする。その理由は攻める気持ちを持ち続けた為と推測する。かつて弱気になって引くと守りきれないことが良くあった。専門家の意見を聞きたい。
3)これに関連して指摘されているように精神的な強さを感じた。先制されても慌てず追いつき、リードしても後半の猛攻に耐え切る強さを感じた。想像するに、強さの源泉はリーダーとなる選手の精神的強さ(特に欧州でもまれた選手の)、それに引っ張られて選手全体に自信をつけた、加えて監督の的確な指示などがあげられる。
4)不測に事態に対応できる組織としての柔軟性があった。チームがゲーム毎に成長、試合中でも状況の変化に対応して行った。今回最初から守備が弱いと予想され、実際予選リーグから思わぬ失点があったが、決勝では豪州を完封した。退場者が出てリードされても逆転した。ポイントゲッターの香川が怪我で出られなくなっても「戦いのパターン」が機能した。
2、3項については今後専門家の詳細な評価が出て来るはずなので、こういう考えがあるのか注目してみたい。4項目目は、もし本当にそういうことが起こったのなら、組織論としてビジネスでも参考になるかもしれない。今まで欧州リーグで活躍する個人の力があれば日本サッカーはもっと強くなると思っていたので凄く興味のある結果だ。これも監督の手腕なのだろう。スポーツ以外の専門家の目を通して分析してみると、共通する何か面白い結果が出て来るかもしれない。■