26日ITと金融を融合したフィンテックの普及を目指して「改正銀行法」が参院本会議で可決成立したと報じられた。報道を私流に理解すると「銀行口座と家計簿をつないで家計を管理する」アプリまたはサービスを提供するベンチャー企業を登録させ監視し、消費者保護と新サービス普及を促進するという。エー、「フィンテック」ってこの程度かと思った。この程度なら10年前の私は既に最先端のフィンテック・ユーザーだった。
というのは、私は2003年に早期退職後の生活を維持していく為、家内に代わって家計簿をつけ退職金や年金などお金の管理をすることにした。彼女は入出金を毎日記録し地道に家計管理するのは苦手で、ましてやITの知識もなかったので家計のIT管理など無理だった。私は会社勤め時代からIT事業に関わっていたので、初めから抵抗なくパソコンを利用して日々の入出金を記録し家計を管理し始めた。結果的にはこれが良かった。
家計簿ソフト等を調べた結果、マイクロソフトの資産管理アプリ「Money」を使うことにした。ヨドバシで1万円かそこらで買ったと思う。これが二番目に運が良かったことだ。購入した時は家計簿の延長程度にしか考えてなかった。だが、Moneyは単なる家計簿ではなく金融資産管理を合わせて一体的に使える優れもので、換言すると我家の日々のお金の出入りと時々刻々変化する金融資産残高を総合して「見える化」し管理できた。
更にMoneyは取引銀行の口座にアクセスし入出金をダウンロードし手入力情報と一体化して全てのアクティビティを漏れなく家計を管理できた。90年代半ばに米国の工場運営に導入したERP(生産活動の全要素を有効活用する計画アプリ)の小型家計簿バージョンみたいな印象だった。今回新聞が報じたフィンテックとは「銀行口座と家計簿をつなぐ」程度なら、私から見ればそんなものは10年以上前からやっていた。当たり前の機能だ。
しかし、マイクロソフトはその後Moneyのサポートを終了し、後継となる互換ソフトがフリーでサポートされた。そのフリーソフトのサポートも確かWindows7まで、私は悩んだ末自己責任でWindows10上で動かしている。又、銀行口座の接続も三井住友一行しか利用できなくなった。改めて代替ソフトを探したがこの種のアプリは見つからなかった。やむを得ず後ろ向きで脆弱な環境下で他に選択肢がなく利用している。それが、題名を「フィンテック-2.0」にした理由だ。この十数年間、強い需要が無かったせいだろうが、何の進歩もなかったようだ。
それでも今、大きなトラブルもなく利用できているのはもう一つの偶然が重なっている。私がMoneyを利用し始めた頃OSはWindowsXPだった。その後XPのサポートが打ち切られた時、評判の良いWindows7に切り替えたかった。だが、それだけが理由でWindows7の為にお金を使うのが嫌だった。そうしているうちにPCが壊れ、その時は世の中はWindows8になり自動切り替えで-10になった。
先日報じられたWannaCryのウィルス攻撃の被害は98%がWindows7だったそうだ(Kaspersky Lab調べ)。もし私が早めにWindows7機に切り替えていたら、間違いなく今も使っていたはずだ。そうすると10年以上にわたって積み上げて来た家計と投資を記録した情報が人質に取られかもしれない(もちろんバックアップはとってあるが)。OS切り替えが遅れたのが二つ目の幸運だった。
報道によればWannaCryのウィルスは比較的初歩的な物で、OSの改訂に慎重でWindows7の企業ユーザーが被害を受けたらしい。一義的にはマイクロソフトに責任があるが、報道では被害を受けたユーザーは長年にわたって警告を受けていたにもかかわらず対応しなかったと非難されている。
私も無料ならアップデートしたろうが、有料だったり手間がかかったりするとどうしたか分からない。私が期待するのは、「改正銀行法」によりこれから生まれて来るアプリがMoney後継版と少なくともデータの親和性があり、さらに日々の為替や株価・金融商品の時価の反映など投資管理サポートが無理なく出来ることだ。出来れば私が生きてるうちに。そうすると毎日1-2時間は自由に使える時間が増える。■
というのは、私は2003年に早期退職後の生活を維持していく為、家内に代わって家計簿をつけ退職金や年金などお金の管理をすることにした。彼女は入出金を毎日記録し地道に家計管理するのは苦手で、ましてやITの知識もなかったので家計のIT管理など無理だった。私は会社勤め時代からIT事業に関わっていたので、初めから抵抗なくパソコンを利用して日々の入出金を記録し家計を管理し始めた。結果的にはこれが良かった。
家計簿ソフト等を調べた結果、マイクロソフトの資産管理アプリ「Money」を使うことにした。ヨドバシで1万円かそこらで買ったと思う。これが二番目に運が良かったことだ。購入した時は家計簿の延長程度にしか考えてなかった。だが、Moneyは単なる家計簿ではなく金融資産管理を合わせて一体的に使える優れもので、換言すると我家の日々のお金の出入りと時々刻々変化する金融資産残高を総合して「見える化」し管理できた。
更にMoneyは取引銀行の口座にアクセスし入出金をダウンロードし手入力情報と一体化して全てのアクティビティを漏れなく家計を管理できた。90年代半ばに米国の工場運営に導入したERP(生産活動の全要素を有効活用する計画アプリ)の小型家計簿バージョンみたいな印象だった。今回新聞が報じたフィンテックとは「銀行口座と家計簿をつなぐ」程度なら、私から見ればそんなものは10年以上前からやっていた。当たり前の機能だ。
しかし、マイクロソフトはその後Moneyのサポートを終了し、後継となる互換ソフトがフリーでサポートされた。そのフリーソフトのサポートも確かWindows7まで、私は悩んだ末自己責任でWindows10上で動かしている。又、銀行口座の接続も三井住友一行しか利用できなくなった。改めて代替ソフトを探したがこの種のアプリは見つからなかった。やむを得ず後ろ向きで脆弱な環境下で他に選択肢がなく利用している。それが、題名を「フィンテック-2.0」にした理由だ。この十数年間、強い需要が無かったせいだろうが、何の進歩もなかったようだ。
それでも今、大きなトラブルもなく利用できているのはもう一つの偶然が重なっている。私がMoneyを利用し始めた頃OSはWindowsXPだった。その後XPのサポートが打ち切られた時、評判の良いWindows7に切り替えたかった。だが、それだけが理由でWindows7の為にお金を使うのが嫌だった。そうしているうちにPCが壊れ、その時は世の中はWindows8になり自動切り替えで-10になった。
先日報じられたWannaCryのウィルス攻撃の被害は98%がWindows7だったそうだ(Kaspersky Lab調べ)。もし私が早めにWindows7機に切り替えていたら、間違いなく今も使っていたはずだ。そうすると10年以上にわたって積み上げて来た家計と投資を記録した情報が人質に取られかもしれない(もちろんバックアップはとってあるが)。OS切り替えが遅れたのが二つ目の幸運だった。
報道によればWannaCryのウィルスは比較的初歩的な物で、OSの改訂に慎重でWindows7の企業ユーザーが被害を受けたらしい。一義的にはマイクロソフトに責任があるが、報道では被害を受けたユーザーは長年にわたって警告を受けていたにもかかわらず対応しなかったと非難されている。
私も無料ならアップデートしたろうが、有料だったり手間がかかったりするとどうしたか分からない。私が期待するのは、「改正銀行法」によりこれから生まれて来るアプリがMoney後継版と少なくともデータの親和性があり、さらに日々の為替や株価・金融商品の時価の反映など投資管理サポートが無理なく出来ることだ。出来れば私が生きてるうちに。そうすると毎日1-2時間は自由に使える時間が増える。■