かぶれの世界(新)

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

私的・フィンテック「-2.0」

2017-05-31 17:08:30 | ニュース
26日ITと金融を融合したフィンテックの普及を目指して「改正銀行法」が参院本会議で可決成立したと報じられた。報道を私流に理解すると「銀行口座と家計簿をつないで家計を管理する」アプリまたはサービスを提供するベンチャー企業を登録させ監視し、消費者保護と新サービス普及を促進するという。エー、「フィンテック」ってこの程度かと思った。この程度なら10年前の私は既に最先端のフィンテック・ユーザーだった。

というのは、私は2003年に早期退職後の生活を維持していく為、家内に代わって家計簿をつけ退職金や年金などお金の管理をすることにした。彼女は入出金を毎日記録し地道に家計管理するのは苦手で、ましてやITの知識もなかったので家計のIT管理など無理だった。私は会社勤め時代からIT事業に関わっていたので、初めから抵抗なくパソコンを利用して日々の入出金を記録し家計を管理し始めた。結果的にはこれが良かった。

家計簿ソフト等を調べた結果、マイクロソフトの資産管理アプリ「Money」を使うことにした。ヨドバシで1万円かそこらで買ったと思う。これが二番目に運が良かったことだ。購入した時は家計簿の延長程度にしか考えてなかった。だが、Moneyは単なる家計簿ではなく金融資産管理を合わせて一体的に使える優れもので、換言すると我家の日々のお金の出入りと時々刻々変化する金融資産残高を総合して「見える化」し管理できた。

更にMoneyは取引銀行の口座にアクセスし入出金をダウンロードし手入力情報と一体化して全てのアクティビティを漏れなく家計を管理できた。90年代半ばに米国の工場運営に導入したERP(生産活動の全要素を有効活用する計画アプリ)の小型家計簿バージョンみたいな印象だった。今回新聞が報じたフィンテックとは「銀行口座と家計簿をつなぐ」程度なら、私から見ればそんなものは10年以上前からやっていた。当たり前の機能だ。

しかし、マイクロソフトはその後Moneyのサポートを終了し、後継となる互換ソフトがフリーでサポートされた。そのフリーソフトのサポートも確かWindows7まで、私は悩んだ末自己責任でWindows10上で動かしている。又、銀行口座の接続も三井住友一行しか利用できなくなった。改めて代替ソフトを探したがこの種のアプリは見つからなかった。やむを得ず後ろ向きで脆弱な環境下で他に選択肢がなく利用している。それが、題名を「フィンテック-2.0」にした理由だ。この十数年間、強い需要が無かったせいだろうが、何の進歩もなかったようだ。

それでも今、大きなトラブルもなく利用できているのはもう一つの偶然が重なっている。私がMoneyを利用し始めた頃OSはWindowsXPだった。その後XPのサポートが打ち切られた時、評判の良いWindows7に切り替えたかった。だが、それだけが理由でWindows7の為にお金を使うのが嫌だった。そうしているうちにPCが壊れ、その時は世の中はWindows8になり自動切り替えで-10になった。

先日報じられたWannaCryのウィルス攻撃の被害は98%がWindows7だったそうだ(Kaspersky Lab調べ)。もし私が早めにWindows7機に切り替えていたら、間違いなく今も使っていたはずだ。そうすると10年以上にわたって積み上げて来た家計と投資を記録した情報が人質に取られかもしれない(もちろんバックアップはとってあるが)。OS切り替えが遅れたのが二つ目の幸運だった。

報道によればWannaCryのウィルスは比較的初歩的な物で、OSの改訂に慎重でWindows7の企業ユーザーが被害を受けたらしい。一義的にはマイクロソフトに責任があるが、報道では被害を受けたユーザーは長年にわたって警告を受けていたにもかかわらず対応しなかったと非難されている。

私も無料ならアップデートしたろうが、有料だったり手間がかかったりするとどうしたか分からない。私が期待するのは、「改正銀行法」によりこれから生まれて来るアプリがMoney後継版と少なくともデータの親和性があり、さらに日々の為替や株価・金融商品の時価の反映など投資管理サポートが無理なく出来ることだ。出来れば私が生きてるうちに。そうすると毎日1-2時間は自由に使える時間が増える。■
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

田舎暮らし雑感2017(2)

2017-05-30 14:06:08 | 日記
昨日午後ここ愛媛県大洲市の気温が31.1度まで上昇した。炎天下に車で1週間の買い出しに出かけ、それだけで汗をかいた。前日庭を除草してカラカラに乾いた残骸を小一時間かけてレーキで清掃し、更に汗が噴き出した。だが、夕方涼しくなった時間を見計らっていつもの堤防沿いの道を散歩すると涼風が最高に気持ち良かった。多分、今年一番だ。

昼間は真夏日になるほど気温が上昇しても、夜になるとまだ5月らしい気温に下がって肌寒くなる。夕方は丁度良い気温になり、最高の散歩タイムになる。涼風に誘われて犬を連れて散歩する人達をよく見かける。だが散歩から戻り谷間にある実家に入ると、昼間の熱気が嘘みたいに肌寒くなる。これが5月の真夏日だ。70にもなると気温変化に合わせた体温調整が難しい。・・・と調べると1年前も同じような記事を投稿していた。進歩がない。

今朝も目が覚めると夏布団の中で寒くて体を縮めていた。朝食後にジャージーを羽織ってまだ肌寒い中、外に出て日陰の軒下に洗濯物を干した。その後熱いコーヒーと甘い物を頂きながら朝刊とメールチェックし、マーケット情報を確認するともう昼食になる。強い日差しの下で洗濯物は乾いていた。予報では今日は32度以上になる。外は更に日差しが熱くなってきた。

今2時前で部屋の中でもついにシャツを脱いでランニング姿になった。だが、まだ暑い。ジーンズをショートパンツに替えたい。でもまだ吹き込んでくるのは涼風なのが救われる、本格的な夏になると吹き込んでくる風が熱くなる。いつもなら、その前に6月になって梅雨に入って湿っぽくなるが気温は下がる。それも嫌だが。

この頃は近隣の山間部でホタル祭がある。私が子供の頃はちょっと大袈裟だがホタルの光で昼間みたいになったのに、いつの頃からか全く見かけなくなった。それどころかトンボや蝶もあまり見かけず、田植え時期に超うるさいカエルの鳴き声も聞こえない。結果として餌が無いものだから燕も飛んでこない。

子供の頃は春になると燕がきて家の中に巣を作れるよう玄関の戸には出入り可能な丸穴が空いていた。何年か後に玄関の土間を小奇麗なタイル張りにしてからは、出入り用の穴を潰した。それからは軒下に巣をつくるようになった。私の記憶はそこで途切れた。東京で働くようになり気が付くと燕は全く見かけなくなった。

レイチェル・カーソンが「沈黙の春」を著したのは60年代初めだったが、その時指摘されたDDT等の有害農薬は使ってなかったと思う。その頃は田んぼにも小川のどこにでもあらゆる種類の昆虫やカエル・魚がいた。だが、私の推測はそれに代わりもっと強力な農薬が使われた為だと思う。一方で今でもカラスと共にサギが健在だ。シラサギから灰色やまだら模様まで優雅な姿をこの時期よく見かける。

今年はまだキジの鳴き声を聞かない。だが、帰郷する前に多摩川でも鳴き声が聞こえた位なので田舎でも大丈夫だろう。私は適切な環境意識を持って対応しないと田舎より東京の方が生き物に優しい環境になってしまうと危惧する。この地にそういう危機感を持った人はいるのだろうか。燕が飛ばずカエルや魚のいない田んぼの近くで住んで良いものか。鳴門市は市をあげてコウノトリが来る環境作りをしたそうだ。見習ったらどうだろうか。■
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

米国の危機と日本

2017-05-28 19:09:06 | ニュース
今回も例によって私の「当たるも八卦当たらぬも八卦」の大胆仮説です。仮説のポイントはトランプ大統領下の米国政府が機能不全になり国政が機能しなくなる危機が迫っている。一方、日本はトップが‘アホ’でも政府がある程度機能し続けるアホ耐力があるという珍妙な説です。アメリカ政治システムの弱みを指摘したものです。

トランプに揺れたG7、そして米国
イタリアで開催されたG7では外交・安保分野では大筋合意されたが、貿易・温暖化対応では米国と他の6ヶ国間で厳しく対立、「民主主義」と「人権」等の価値観を共有するG7の結束が揺らいでいると報じられた。今回のG7首脳会議は「米国第一」を掲げるトランプ大統領に翻弄されたという。個人的には経済的メリット云々よりも民主主義の価値観の危機に陥れているのが私には問題だった。

一方米国内では米国式民主主義システムの危機管理システムが発動された。初の海外訪問で注目され成果をアピールすべく多忙だったはずだが、トランプ大統領はロシアとの不適切な関係を指摘された所謂「ロシアゲート」への対応でそれどころではなかったと推測する。中東から欧州に向かう間も毎日新たな疑惑が報じられ、海外にいても国内問題を聞かれて不機嫌な顔が報じられた。

泥船化するトランプ政権
日本と異なり多くの政府高官が政治任命されるが、その半数以上がいまだに決まっていない。加えてロシアゲート疑惑が重なり内政が停滞、将来のキャリアに瑕がつくと泥船トランプ丸から降りるスタッフが増える兆しがあるという。これでは公約をきちんとした政策にして議会を通し実行するのは容易でなく時間もかかる。私の目にはこのままでは米国の中枢機能の効率が著しく劣化する恐れがある様に見える。

トランプ大統領は娘婿のクシュナー首席顧問とバノン首席戦略補佐官を中心にロシアゲートに対応すべく危機対応チームを作り立て直す計画という。だが、その間にも肝心のクシュナー氏が疑惑の捜査対象になっていると大々的に報じられ依然支持率は最低レベルにある。

ウォーターゲートより深刻なロシアゲート
記憶に残るところではニクソン大統領を辞任に追い込んだウォーターゲート事件だ。この時は二期目の大統領選で苦戦を恐れて民主党大会を盗聴したのが発端で、寧ろその後の司法妨害などの悪あがきで傷を深くした。これに比べればトランプ大統領と彼のスタッフのやったとされる疑惑が事実なら遥かに深刻な問題だ。しかも事情を知るFBIやCIAや司法省からの内部告発が続いている。楽観できない状況だ。

大統領が弾劾されペンス副大統領に期待する声もあるが、現実には弾劾のプロセスには1年も2年もかかるという。このまま混乱が続けば米国の政治機能が働かなくなる、それが私が恐れる「米国の危機」である。特に将来のキャリアに傷がつくのを恐れ官僚が泥船から逃げ出し、優秀なスタッフがいなくなり二流三流の怪しい連中が実行部隊の主力になることだ。勿論これは最悪ケースだ。

危機に強い日本
極めて逆説的だがこの手の危機に対して日本の政治行政システムは概して耐力があると思う。米国の大統領制に比べ日本では政治任用される官僚が限られるため、結果的に事務処理能力に長けた官僚が多い。今話題になっている前文科省事務次官の様な官僚トップは例外だが概ね有能だ。日本の政治システムで官僚の優れた実務能力は政治の一時的な混乱を吸収するショックアブソーバーの役割になっている。

日本でも機能しなかった政権は何度もあった。最近では第一次安倍政権とその後の短命自民党政権、その後の民主党政権がそうだった。中でも政策とその決定プロセスを変えようとした民主党政権は力不足で苦労した。官僚機能をうまく動かすことが出来れば、鳩山政権を除けばもっとやりようがあった様に感じる。トランプのやり方に近いのは鳩山政権だった。次々と根拠のあやふやな政策を打ち出し頓挫したのはそっくりだ。

泥船化しない日本
言い換えれば日本の政治行政システムは中々泥船化しない。国民が間違えて変な政治家を選び、更に間違えて変な首相を選んでも、短期間なら官僚が支えてくれる。もし鳩山氏が首相の座に長く居座ったたら何が起こったか何が起こったか、辞任しなければ選挙に負ける恐れがあると民主党自身がトップを交代させたろう。いずれにしても総選挙で負けて政権交代が起こった。

だが、米国では4年後の次の大統領選まで待てなければ、大統領を弾劾するしかない。弾劾のプロセスは長い。韓国みたいに簡単にはいかない。アメリカかぶれの私が予想もしなかった米国の酷い例を目の当たりにして、日本の政治システムも悪くないと思うようになった。■
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

私的・鈍感力

2017-05-25 16:46:41 | 健康・病気
予定外の歯医者に行くことになった。昨日入れ歯が真っ二つに割れて歯医者に予約の電話を入れると、「来月まで予約は一杯だから9時半に来てくれたら予約の合間に診る」と言われた。言われた通りに行くとそれ程待ち時間もなく診て貰えた。看護婦さんが事前チェックをすると虫歯がありレントゲンを撮った。

レントゲン写真結果は時間をおかず治療椅子の横のモニターに映し出された。やっと東京と田舎の歯医者の設備が同等レベルになった。モニターには上側の歯の大半が欠けている絵が映っていた。「エッ、これ僕の歯ですか、これは酷いな」と思わず言った。そういえば東京にいる時奥歯のどこかに小さな痛みを感じたことが何度かあった。厳しい傷みを感じたことが一度あったが、一晩寝たら痛みは消えそのままにして忘れてた。

彼女は欠けた歯の内側の神経(と思われる)を触わるとかつて厳しいと感じた痛みがあった。こんなになる前に何で我慢できないほどの痛みを感じなかったのだろう。先生は歯の中身にあたる象牙質が殆ど虫食いでなくなり、外側のエナメル質だけが卵の殻のように残っている状態だという。ずいぶん時間がかかったはずだ。

先生の説明を聞いて私は再び「何で痛くなかったのだろう、ボケたのかな」と大きな声を出して自問自答した。先生も看護婦さんも何も答えなかった。多分そういう例もあったのだろう。後の措置は薄い殻を削って神経を殺し詰め物を仮付けするというお決まりの手順で、来月本処置をすることになりそうだ。

私は痛みには弱いはずだ。過去にすごく痛い怪我をした時の傷みの記憶が甦えり、「精神的に感じる痛み」が大きいのかもしれない。だが、「本当の痛み」には鈍感かもしれない。今までも歯の治療の後で処方された痛み止めを服用したことは滅多にない。今回も痛み止めは必要なさそうだ。私の鈍感力は大したものなのかも。■
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

私を最もよく知る人

2017-05-24 20:38:49 | 日記
昼食後くつろいでいると家内がビデオデッキの使い方を教えてくれと電話を受け、話し始めると娘が出て来た。彼女は今日も孫を連れて実家に顔を見せてくれたようだ。孫が生まれる前後から母娘が頻繁に行き来するようになった。そういうものらしい。私も孫の成長ぶりを見守ることが出来てとても嬉しかった。

私のことを最もよく知る人は私の娘じゃないかと思う時がある。田舎に来る前に彼女から「お父さん毎朝ひよっこを見て泣いているでしょう」をメッセージを受けた。「ひよっこ」はNHK の人気朝ドラのことだ。「なにおー、ばかにするでない。3日に一度くらいだ」と返事したが、恥ずかしながら本当は2日に一度かもしれない。

このドラマの時代背景は私と重なる部分があり、当時を思い出して思わず涙ぐむことがある。ここまで老人を泣かせるとは、製作者が視聴者を泣かせようとあの手この手を使うあざとさを感じさえする。狙い通り毎日泣かされた日にゃなんだか悔しくなってしまう。更に悔しいのは娘がそんな私を見透かしていることだ。

娘が子供の頃は仕事にかまけて殆ど相手をしてやれなかったのを思い出していまだに後悔することがある。私が米国赴任した頃、高校生の娘はしょっちゅう一人暮らしの家に来てくれた。娘風にいうと「父の所に行ってやった」と憎たらしい事をいうが、異国で一人暮らしの私は本当に嬉しかった。

クリスマスに来てくれ2,3日滞在し空港に送って行った後、娘がいなくなった広い家に戻った時の寂しい気持ちはいまだに忘れられない。その頃の娘の口は悪かったそうだ。娘だけという訳ではなくその頃の高校生時代は女友達同士が「オレ、オマエ」と男言葉を使うのが流行っていたと家内に聞いたことがある。多分、その習慣が今でも時々出て来るのではないだろうか。

娘と結婚したいと夫君が初めて我が家に来た時、彼は私の第一声「何しに来たんだ」を聞いてビビったという。私は全く記憶がない。娘の口が悪いのは親譲りかも知れない。私が覚えているのは、その後続けて「娘は色んなボーイフレンドと付き合って男を見る目がある、その娘が決めたのが君だから信頼できる」と言って結婚を承諾したことだ。自分では格好良く言った積りだった。実際その通りだった。

彼女がドライな性格だとは思っていたが、最近になって家内に聞いて驚いたことがある。娘は子供の頃から算数は出来るが国語が全く駄目、ガチガチのリケジョなのだそうである。大学は数学科で学びクーランヒルベルトとかいう言葉が出て来て驚いたことがある。正直言うとその時は驚いたが聞き流し、すぐに自分の関心のある仕事や趣味に戻り忘れていた。だから「お父さんは自分のことばかり」といわれるのだろう。

娘が生まれた時から現在の母親になった姿を見ると、彼女が年と共にどんどん変化していったのを感じる。女なら当然なのかもしれないが、その変わり様は親の目にも半端ない。家内によると中学生頃までは大人しい女の子だったのが、高校生になると色んな男の子と付き合うようになり、大学生になるとキャンパスで人気のお嬢さんになったそうだ。その上リケジョだったというのだから、私が同年配だったら多分遠くから眺めていたろう。

そして結婚後長らく待った子供が生まれ精神的にも落ち着いたママさんになった。娘が子供をあやす姿も好きだ。家内が憎たらしいことを言うとカッとする私だが、娘にきついことを言われても不思議と平気なのだ。同じ厳しい言葉をかけられても、私には娘の方が的を射ているように感じ怒れないのだ。娘は俺のことを最も分かっていると思うのだ。単なる親ばかだと思うが。■
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする