かぶれの世界(新)

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富の移転とパワーシフト

2008-06-29 16:49:56 | 国際・政治

急増する世界の億万長者

メリルリンチの調査によると資産が100万ドル(1億円強)以上の人の数が昨年6%の60万人増え、1千万人を超えたそうだ。彼等の総資産額は9%増えて41兆ドルになったと一昨日APは伝えた。平均資産額は400万ドル(4.3億円)になるという。サブプライム問題と原油高の打撃を受けて億万長者の増加率は一作年の8%増から6%増に、それらはより安定な投資先に向かっているという。

注目すべきは彼等の資産増加の速度が世界経済成長の速度を上回っており、今後もその傾向が続くと専門家は見ている。言い換えると世界的に金持ちはより金持ちになり益々格差が開いている。日本だけではない。更に資産総額が30億円を超えるいわゆるスーパーリッチと言われる人達は9%増えて約10万人になり、その資産総額は15%増えたという。又、急成長しているBRICsの富裕層が増えている。

急増する産油国への所得流出

その背景には昨今の原油高がある。昨日の日本経済新聞は原油価格がこのままバレル140ドルで推移したら石油消費国から産油国に年間約200兆円の所得移転が起こる見込みと伝えた。そのうち消費国の欧・米・アジアが夫々60兆円弱、日本が24兆円支払い、一方産油国の中東が100兆円、旧ソ連圏が40兆円受け取る。

世界第2位のGDPを占める日本の国家予算が80兆円であることを考えると、膨大な規模での所得移転がたった1年で起こっていることの凄さが実感できる。私は専門家ではないが、これほどの規模の富の移転がこれほど短期間に史上起こったことはないのではないかと思う。この背景の下で、世界で億万長者が増えていると解釈すべきだろう。

昨年11月に「原油高と富の移転」と題して、この世界的で劇的な資金の流れの変化と富の集積を書いた(下記URL)。その時は年間100兆円の規模で富の移転が起こると警告した積りだった。それが瞬く間に倍の200兆円に膨れ上がった。予想以上の速さで富の移転が起こっている。こんなことが長続きするはずないと思うが、昨今は原油価格が200ドルに上昇するとの予測も現実味が出てきた。

http://blog.goo.ne.jp/ikedaathome/d/20071111 

これだけ石油やその他の資源価格が高騰すると、持てる国と持たざる国には際立った差が出てくる。急成長してきたBRICsといえども、今年に入り資源国のロシア・ブラジルの株価が上昇を続けているのに対し、中国・インドの株価は大きく値を下げ多くの投資家を嘆かしているはずだ。

還流するオイルマネー

富が向かっている国は中東・旧ソ連・南米など所謂民主主義国ではない。富の配分は消費国に比べ公平ではなく、短期間に限られた人達の下に巨額の富が集中しつつある。彼らの一部は世界でエキセントリックな投資を行い、注目を浴びている。富裕層の増大に加え、政府系ファンド(SWF)の存在感が益々大きくなっている。

膨れ上がった政府系ファンド資金はサブプライム問題で傷ついた欧米の金融機関の救済に向かい、不安視されていた政治的な運用など不透明性についての指摘に応えている。だが、今後更に投資先を拡げ企業買収ファンドに巨額の資金提供をして存在感を高め、それがための摩擦が増えると予測される。

結局のところ、オイルマネーは効率的な資金運用を求めて欧米に還流される可能性が高い。その構造が維持される限り、多少摩擦があっても欧米にオイルマネーが還流し続ける可能性が高い。その結果、原油高騰が落ち着いた時点で産油国は欧米の多くの主要金融機関や企業の意思決定を左右し、今よりもっと表立って政治的影響力を持つ可能性が高い。欧米は短期的には資金還流が一定の枠内で維持される限りこの状況を許容すると私は予測する。

「ルール・メーカー」か「持てる者連合」

このパワーシフトは政治経済の領域に限られない。文化やスポーツもお金とも関わりは無視できない、パワーシフトが起こるだろう。今回のユーロ杯ではロシアが大活躍した。ロシアの選手は国内リーグの選手で、欧州リーグで揉まれて強くなったのではない。指導者や施設に金をかけ優秀な選手が集めると良い結果が出た。同じ意味で中東のサッカーが今後更に強くなるだろう。

軍事面では米国が唯一のスーパーパワーであることに変わりがないのだが、イラク戦争の失敗は米国の圧倒的な軍事力が「富の移転がもたらす新たなパラダイム形成」に無力であることを露呈したように感じる。投機資金の資源市場への流入抑制、排出削減目標設定など世界的な問題で米国がリーダーシップを発揮しえなかったのは予想外だった。そのキーワードはお金だ。

だが、このパワーシフトが長く続かないほうに私は賭けたい。それは熱戦でも冷戦でもなく、テロとの戦のように国対国ではない新種の戦争だろう。それはマネーゲームという戦いの場でのルールの戦いになり、勝者は(1)欧米のルール・メーカーか、(2)消費国・資源国という枠を超えた持てる者の連合になると予測する。国としては勝ったか負けたか分からない、最悪ケースシナリオとしては民主主義の勝利ではないかもしれない。

そして日本は・・・

我が国は幸か不幸か現在のところこのオイルマネー還流構造の外に取り残されている。後期高齢者保険や拉致問題に熱中している間にも、GDP5.3%の巨額の富が石油代金の支払いで流出(3.7%、米4.2%)していると日本経済新聞(6/28)は伝えている。

産油国に車など工業製品を輸出して約10兆円が日本に戻ってきているが、このままでは貿易収支の悪化は避けられない。規制や経営者の排他的な姿勢が日本市場の魅力をなくし、オイルマネーはまだしも自国の個人資産すら他の国に向かっているのをどう理解すべきなのだろう。■

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田舎暮らし08夏(2)

2008-06-27 23:18:43 | 日記・エッセイ・コラム

梅雨の合間の洗濯日和の午後、前から気になっていたトイレ掃除をした。梅雨に入り気が付くと1階のトイレの便器や床がカビで真っ黒になっていた。母の失禁が原因と思われる。それが分かってからこれまで自分の部屋のトイレを使っていた。本格的トイレ掃除なんて初めてだが、母が退院するまでに綺麗にしておきたかった。

やり始めるまでは気が重くてしょうがなかったが、一旦覚悟を決めて雑巾やブラシで汚れを取りもとの姿になり始めると、作業は機械的に進むようになり何とか終った。ふと洗濯機を覗くと退院前の母の汚れた下着やモンペがあった。直ぐ洗濯して外に干した。もう汚いという感覚がなくなった。やり終わるとすっきりした気分になったから不思議だ。

その後やはりカビが生えて黒くなったトイレ用スリッパを廃棄、ショッピング・モールに行き小型の掃除機と100円ショップで代わりのスリッパを買ってきた。ドアを開けると新品のスリッパが置いあり、トイレの印象がすっかり変わった。もう慌てて2階のトイレに走りあがる必要がなくなった。

実はトイレ掃除が最後に残った仕事で、それまでに家の周りや畑の手入れを一通り終らせるか、職人の方に頼んでいた。畑の除草は私でも出来るが、庭の手入れと山の麓にある梅や茶の木の下草刈などは私の手に余る。幸い母の古い記憶はかなり確かなので、そのつど病院に行き連絡先を聞き出して電話番号を調べ依頼した。

庭師のY さんに連絡すると、何と今年初め脳梗塞になり左半身不随になったという。事情を話すと快く他の方の紹介を引き受けて頂き、梅雨明け頃にやって頂くことになった。ところがその2日後に突然昨年庭の手入れをしたという別の方が来られ、今年はどうするのか聞かれた。話しているうちに母の直近の記憶は無くなっている事に気付き、取りあえず事情を説明し理解して頂いた。

下草刈は依頼した3日後にはもうやって頂いた。何も聞いてなかったのだが、たまたま現場を通りかかったら自動草刈機を抱えて急な山坂で作業中の老人を見かけた。その時は隣の西予市で開催されたバドミントン大会で試合の帰りだったが、車を止めて疲れた足で坂を登り挨拶に行った。

初めって会って自己紹介し、母が入院したことを伝えた。良く見るとこの方もかなりお年を召しておられ、もう出来ないと断わられる日を覚悟しないといけないと思わずにはいられなかった。■

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岡田ジャパン勝っちゃった!

2008-06-23 22:44:36 | スポーツ

「勝っちゃった!」というのが昨夜のオマーン戦の印象。とにもかくにも一時劣勢にたっていた第3次予選をトップ通過したのは立派、岡田監督は最低限の責任を果たした。しかし、最終的に予選を勝ち抜き本戦でも戦えるチームにする為には戦略の見直しが必要と感じる。

同時に開催されているユーロ杯は良い所だけ放映されているせいもあるだろうが、世界最高レベルの技術とスピードでゲームが展開され、見ていてスリリングでワクワクする。

私は出足でつまずいたと思われたが見事にベスト4に勝ち残ったドイツとロシアに注目している。ドイツがW杯に勝ち世界のトップに立った頃は、どんなに追い込まれても他を圧する精神力で最後に勝つ「ゲルマン魂」で恐れられていた。

ドイツの強さの説明として、ラテン民族はどんなに調子が良くても集中が続かず長丁場の大会を乗り切れないが、ゲルマン民族は乗り切れる精神力があるともっともらしく言われていたのを記憶している。今大会は久しく落ち込んでいた「ゲルマン魂」が甦るきっかけになるかも知れない。

一方のロシアも絶好調のオランダを撃破、予想を覆してベスト4に残った。ロシアの勢力的で衰えることのないスピードがオランダを圧した。得点場面はオランダが疲れた時間帯に速攻から生まれた。W杯予選決勝リーグに臨む日本チームにも示唆するところが大きいのではないだろうか。

レベルは低いがJリーグでジェフが後半30分を過ぎる頃から走力で相手チームを圧して勝っていた頃を思い出した。ロシアのようにテクニックで直ぐに追いつけないとしても、90分走りまくり相手に恐怖を与えるのは今の日本にとってベストの戦略だと思う。

試合後のインタビューで岡田監督は松井や長谷部などが欠けて、中盤が薄くなったのが決め手を欠いた理由であることを仄めかしていた。多分そうだろう、だが海外組の個人技に頼るチーム戦略では限界がある、予選クリアできても本線では苦しいのではないだろうか。■

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私的・後期高齢者(2)

2008-06-22 23:38:52 | 日記・エッセイ・コラム

母が入院して1週間後の先週木曜日病院から呼び出しがあり、主治医の先生から身体的問題はなくなったとして退院許可が出た。確かに入院後3日目にはもう血糖値が通常150-250程度、高くても300台に戻り、むくんだ顔が少し引き締まったような気がする。何故だか失禁もなくなったようだ。血糖値が下がった為か、病院で刺激を受けたか為だろうと看護婦さんは言った。 

先生は続けてインシュリン注射を母一人でやるのは無理で、施設に入れるか誰かが引き取る必要があると言われた。母の体はインシュリンの出が悪くなっており、40単位/日を打つ必要がある、但し負担ならギリギリ12回の注射でも良いといわれた。

介護保険の申請をする予定というと、ウツもしくは認知症の傾向がある旨所見に書いても良いといわれた。介護保険が適用されるかどうかで費用が大幅に変わるので言われたと理解したが、介護認定が年々厳しくなっており、母の場合「要介護」は難しく「要支援」に落ち着く可能性が高いらしい。

その後、退院後の生活のカウンセリングをやる専任の看護婦さんと面談した。彼女は有体に言うと退院許可が出たので出来るだけ早く退院してくれと言い、私にインシュリンの打ち方を教わるよう勧めてくれた。予想はしていたが、仕事ではあるにしても露骨な態度には少し腹が立ち、目先のことだけでなく継続可能な生活の仕掛けを作ることを優先させてくれと依頼した。

翌日介護センターのいつもの担当の方に実家まで来て頂き、退院後の母の生活をどうするか相談に乗って頂いた。病院からも概要が既に連絡されていた。母の希望通り自宅介護を続ける前提でどうすべきか検討した。食材は基本的に家に置かず、昼夕の食事は総て配食サービス、朝は牛乳やヨーグルト配達に切り替え、サービス業者を捜して頂くことにした。

ヘルパーさんに朝夕1時間来て頂き、インシュリン注射の見守り・朝食の準備の手助けをしてもらう。唯一炊飯だけは今まで出来ていたのでこの後も母にやらせる。3日に一度の風呂と洗濯・月2度の掛かりつけへの通院は何とか母にやらせることとし、その声掛けを朝夕で連携してやってもらい様子を見ることとした。

これだけヘルパーさんに頻繁に着て頂くとなると、一人では無理でチームを組んで対応して貰う必要がある、更に看護婦さんの資格を持った人がメンバーにいて最低週に一度は来てくれる事業所を探してもらうことにした。

これだけのことをすると、要介護の適用が認定されないと概算見積もりで月々1113万円掛かるという。介護申請の訪問審査は今週初め市役所の担当者の方が来て実施、介護認定審査会は早くとも来月10日以降になる見込みだという。それまで待つわけにも行かないので、取りあえず早急に自費でやっていく旨お願いした。

そうしている内に、親戚で幼友達の寡婦から法事の案内の電話があった。彼女の母親が糖尿病になった時、母と同じで凄まじい食欲と認知症・失禁で苦労したこと、彼女は母親の人生最期の楽しみの食欲を奪わない決断をしたことを聞かせてくれた。私は違う決断をするつもりだ。■

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「後期高齢者モード」から脱却せよ

2008-06-18 17:40:12 | 社会・経済

世界がドンドン変化していくニュースに毎日接しながら、田舎で悪戦苦闘している自分を思うと、何だか自分がドンドン小さくなっていくような気がする。別に都会に住んでいたからといって何も変わらないのだが。今日は後期高齢者保険制度論争から問題提起をしたい。

世界はサブプライムからインフレ

今まで世界経済はサブプライム問題の後始末をどうつけるかが最大の問題だったが、その先にもっと大きな問題が姿を現し世界各国の政府当局は、その問題の大きさにいささかたじろいでいる感じを受ける。それは世界中を覆う物価高騰の暗雲である。

サブプライム問題は世界の投資マネーの流れを変え、石油や穀物に向かい二桁を越す大インフレを世界中に蔓延させ、金融界の問題から世界全体の政治経済を揺さぶり始めた。アフリカ諸国だけではない、中国などの途上国、英国など欧州先進国の物価が急騰し政権を揺るがしている。

日本は後期高齢者保険問題で大騒ぎしているが、日本の政治経済は田舎で介護に関わる私と同じように、目先の問題に悪戦苦闘しているという感じを受けざるを得ない。もっとも世界的に見れば日本の物価上昇は、今のところ大変上手くコントロールされている。

だが、もし日本が世界的な物価高騰の後を追うようになれば、最も打撃を受けるのは年金生活をしている高齢者になるということになる。最近の円安動向や中国・インド等のデフレ輸出が終わりつつあることを考えると、日本でも更なる物価高騰の可能性は十分ある。

物価高騰の主因は途上国の経済成長による需要増、天候異常による穀物不作、株式市場の不調に加え、世界的なリスクマネーがヘッジファンドなどを通して石油や穀物市場に投機された為といわれている。お茶の間では、善良な市民生活が投機で脅威を受けているという視点で伝えている。

意図せざる物価上昇の犯人

だが、日本の個人資産(大半は高齢者の資産)が世界的な物価高騰に手を貸し、アフリカなどの食料危機の意図せざる原因になっていることは余り指摘されない。ある大手ヘッジファンドのCEOが過去1年間に運用資産が2割増え、その内日本からの投資が1/4を占めている上得意だと日本経済新聞が伝えた。(6/4)

自分は投機に手を貸した積りはないと思うかもしれないが、家計の貯蓄は生保や年金などに預けられ、その運用によってヘッジファンドなどに投資され、最終的に商品市場に流れ商品価格が高騰しているのだ。家計も投資運用機関も、より高い収益を求めて国内から海外に向かっている。

物価上昇に文句言うと、実はブーメランのように自分に帰ってくることを理解すべきだ。我が国は世界経済にがっちり組み込まれ、トータルで見ると世界経済から相当の利益を得ている。決して被害者ではない。選挙で選んだ政治家の悪行を、住民が被害者のように言うのと同じだ。

ところで、冒頭で日本は物価上昇を上手くコントロールしていると書いたが、実は物価を上げたくてもあげられない事態になっているという方が正しいかもしれない。どうも今年初め頃から消費者のスイッチが切り替わり、消費態度が生活防衛モードに変わったと思われるからだ。

現役世代も後期高齢者モード?

内閣府によると4月の消費者態度指数が2003年以来の最低値に悪化したという。高額商品離れで百貨店の販売悪化、ファッション商品や外食産業など不要不急の消費やサービスは軒並み売上不振に陥っている。必需品の食品でさえ値上げすると売上高が大幅に減ったという。政府は景気判断を下方修正したと今朝の新聞は伝えている。

現役世代も生活必需品以外の消費を抑え、連日報道される年金や保険問題を横目に将来に備え貯金している。お金に色はついてないのでその分がどれだけ「投機」に流れているのか手元にデータはない。だが、それ以外にもっと儲かる運用法は中々思いつかない。 

ここで気になることがある。我が国の消費者が商品の付加価値を認めなくなったことだ(桐原涼氏NikkeiBPnet)。どうも長期トレンドのようだ。即ち、少子高齢化で市場の伸びが停滞するのを、高付加価値商品の開発で成長を続け、世界市場をリードしていく日本企業のシナリオが成立しなくなったということだ。

研究開発の末に会得した付加価値を評価してくれる消費者を失うことの意味は大きい。最低限の機能を満たすものでよいと考えれば、軽自動車やノーブランド衣料品で十分という消費者が増えている。私自身、買物の時は必要な機能リストを作り、最も安価な商品を選ぶようになった。

今の典型的な消費者は不要な機能は価値として認めない。勝手に余分な機能を付加して値段をつけるなら、その分差し引いてくれと思う。斬新で新しい商品提案が中々受け入れられない環境になりつつある。かつて付加価値を高く評価する国内市場が日本企業の競争力を高めた。このユニークな市場の喪失は、この先日本にどういう影響を与えるか心配だ。

まじめにやれよ

ここからは例によって思いつきの仮説だが、75歳以上の後期高齢者だけでなく今や日本全体が「後期高齢者モード」に入った。メディアに先導されたポピュリズムは、ネジレ国会という特殊事情もあり増幅されて、冷静に全体像を見て議論できなくなり、国中が後ろ向きに駆け出した。

医療費のたった1割を負担するか否かで国中が熱病にかかり、他の事をほったらかしにするなんて、私には考えられない。大筋の考えがどうか議論すべきだ。大筋で一致すれば、気配りのないシステムを作った担当官僚を超党派でさっさと左遷して(法的には問題があるだろうが)、制度の手直しをすれば良いだけではないのか。■

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