あっという間に出来上がった。3日の工事予定が2日で終った。話好きの職人さんとバカ話をしている間にも着々と工事が進んだ。完成後1週間内に残り半金支払いの契約だったが、工事確認・引渡しの手続きの前に昨日ホームセンターに支払った。というのは今ならポイント5倍のキャンペ-ン中で、無料で机やマットやスノコなどの小物を買えるからだ。
汗だくになって机や3段ボックスを組み立て、ジョイント・マットを敷き詰めていった。ブラインドを取り付け、折り畳み式の3連スクリーンを設置、フェイクの観葉植物を床や窓に配置すると格好が付いた。だが、室内は暑い。今は東屋の方が断然居心地が良い。これからがサンルームの季節だ。
実は、母が10日後に一時帰宅することになっている。アルミサッシのサンルームを見て母が何と言うか心配だった。だが、出来上がりは茶色の艶消しフレームが古い家屋にマッチしており、とってつけた感が無くホッとした。母は東屋でお茶を飲みたいといっていたので多分大丈夫だ。
明らかに失敗だったと思ったのが、窓と入り口に網戸を付けなかったことだ。農薬のせいだと思うが、近年灯りに飛び込んでくる虫がいなくなった。費用を惜しんだ結果でもあるが、大丈夫だと思ってた。ところが、トンボとか見たことも無い虫が昼間入り込んできて、窓を開けてもわなに掛かったように逃げ出せないでいた。天井が高いからだ。羽音がやたらうるさいが、ほっとくしかない。
今週、母に見舞った時に東屋でお茶を飲みたいと言い、40年余り前に埋め立てた池が残念だったと突然言った。私もずっとそう思っていた。子供の時からよく鯉やフナのいる池の周りで遊んだのを良く覚えている。私が「母ちゃんが埋めたんじゃないの?」と言うと、「ちがわい、父ちゃんよ-!」と返事。長年の疑問が解けた。残念だけど、もう元には戻せない。
サンルームに池というと、米国駐在時に買ったシアトル郊外の家を思い出す。今回のとってつけたサンルームとは比べ物にならない一体感のあるセンスに溢れた家だった。偶然知り合いになった不動産屋とあちこち歩き回り見つけた挙句の中古物件で、持ち主のフランス人夫妻が定年で帰国するので売りに出した3LDK+サンルームのランブラー(平屋)だった。
そのサンルームは、池と植物園にダイニングルームと居間を一緒にした広さで、3方が高い天井まで届き空が見えるように斜めに取り付けられた特製のガラス窓だった。これを見て、「持ち主のテーストが好きだ、買います」とマスト項目の水周りチェックもいい加減に即決した。事情があって住んだのはたったの半年だったが、未だにもっと長く住みたかったと残念に思う。どんな立派で豪華な家よりもその平屋が好きだ。
しかし、無い物ねだりしてもしょうがない。それは地元の人が年の9ヶ月は雨期で、残り3ヶ月が世界一と自負する夏の気候に合った住居だったと思う。この高温多湿の夏と底冷えのする大洲盆地の気候にぴったり来るかどうかは別だ。このサンルームがどうフィットするかテストする季節がもう直ぐ来る。■