かぶれの世界(新)

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新メディアの権力(津波のblog報道)

2005-01-04 22:34:52 | ブログ
昨年12月26日早朝、インドネシ・アスマトラ沖で発生したマグニチュード9.0の地震は巨大な津波となって南アジア、インド、アフリカに被害を与えた。今日現在15万人の犠牲者が出たと報道されているが、いまだに被害状況が把握できておらず犠牲者の数が増える見込みである。欧米の報道を見ると今日まで連日津波関連の記事がヘッドラインを飾っている。その中でもブログの果たした役割が非常に大きい。

従来なら被害を受けた地域が広範にわたり、総合して被害状況を把握するのに何ヶ月もかかったと思われる。今回被害を受けた夫々の地域に居合わせた現地の人と旅行者が被害状況を報告した。これらの人達はノートパソコンと同時にディジカメやディジタルビデオを携帯し生き生きとした画像情報とともにブログに投稿したので世界中からアクセスし、報道各社はこれらを総合して被害が全容の把握が進んだのである。彼等ブロッガーはジャーナリストとしては素人で信頼性に欠ける部分があり、被害地に奥深く入って調査することはありえないが、特に初期の被害を世界中に伝えたのは記者ではなく彼らであった。史上初めてブログの持つ潜在的な力を圧倒的な事例で具体的に示した。

その後、被害者捜索、支援の募金、今回地震のメカニズム・原因追及などのいろいろな種類のブログが立ち上がった。これらは政治的な議論に誘導されたものもあるが全体に健全な方向に向かっているようである。民主主義文化のもとでは、ブログ自体の自己修正的な性格(セルフ・チャンバー効果といっているが適切な訳は?)がうまく機能し、最後には冷静な議論に誘導していけると説かれているが、日本ではどうであろう。これらブログは殆ど英語で書かれ世界中で共有され共感されているが、多くの日本人にとって言葉がハンディとなり直接関わりにくくなっている。(言葉だけが理由ならいいのだが。)

「ブログ」は昨年ウェブスター辞典の年間最多参照用語になり、ABCニュースはブッシュではなく「ブロッガー」を2004年の人に選んだ。3日に発表されたPew Internet and American Life Projectの調査によれば昨年米国では58%増えて8百万人がブログを始め、27%のインターネットユーザがブログを読み、12%がブログに投稿した。2005年は更に世界中に普及するであろう。


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