福島第一原発4号機のことが、マスコミで大々的に報じられるようになったのは、今月1日に野田佳彦首相が訪米し、オバマ大統領と会談してからだ。4号機がどうなっているかについて、情報の公開を迫られ、隠し通せなくなったのである。昨日、細野豪志原発事故担当相が4号機の原子炉建屋内を視察し、それを報道陣に公開したのも、米国から強い懸念が示されたからに違いない。細野は危機を脱したというのを印象付けようとしたが、あの無残な姿を目のあたりにした日本国民は、危機的状況から脱していないことを、再確認したはずだ。フジテレビによれば、一部の壁に3センチ程度のふくらみがあることも明らかになった。この場に及んでもなお、細野が「楽観的に見るのではなく、厳しく認識して、再度安全性について確認することは東京電力の方にやってもらいたい」と責任をなすりつけようとするのには、憤りを通り越して、呆れてしまった。東京を含めて東日本全部が住めなくなるとも言われているのに、まるで他人事である。今何をなすべきかがまったく分かっていないのだ。使用済みの核燃料を取り出すにしても、すぐには手が付けられない状態であり、その間に地震や台風が来れば、万事休すの可能性もあるのだ。それにしても、米国から圧力がかからなければ、真実を伝えようとしなかったわけで、民主党政権というのは、それだけでも国民の敵なのである。
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