盆の十五日。最後の迎い火をした。まだ明るさが残る時刻だ。やませの風で、勢いよく、吹き上がる。いつもは、近くの神社の、木立から、セミの鳴き声が、聞こえてくるのだが、まったく鳴き声は、聞こえない。火の番をしながら、カシャッとした。
「サムサノナツハオロオロアルキ」は、「雨にも負けず」の一節。ここのところ、肌寒い日が続いている。へぼ予測通りのようだ。盆の十五日といえば、夏の風物誌の、じゃんがら念仏踊りの、鐘や太鼓を、打ち鳴らす音が、聞こえてくるのだが、静か静かだ。例年ならば、新盆の家への、挨拶も終わり、クーラーの冷風で、午睡と決め込んでいるはずだ。今日は、長袖のシャツを着用している。「サムサノナツハオロオロアルキ」というので、冷夏のことなのだろう。ここのところ、すつきりとした、夏の風情はない。日照時間が少ないようで、これから、稲の花が咲くころと、思う。影響がでてくるのかも。画像は、三年前のもの。この時も、閼伽井嶽薬師寺の境内も、小雨にけぶっていた。夏は夏らしくしろなんて言っても、お天気様は、どうにもならない。八月下旬ころから、残暑が続くのかも。