おはようございます。アドラー心理に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
昨日は10:00~17:00に平日開催の アドラー心理学ベーシック・コース の講師を務めていました。
参加者が比較的少数なので、受講者と親しくやり取りできました。
驚いたことがありました。
(1)考えてから走る人、(2)走りながら考える人、(3)走ってから考える人、の3分類に対して、(1)がゼロ、(2)が4割、(3)が6割、だったのです。
通常は、走ってから考える人は1割にも満たないのですが・・・。
講座が終わってから盛岡に来ています。
ところで最近、同じ「じりつ」と呼ぶ【自立】と【自律】の違いについて考えています。
【自立】については、2012年12月10日付けブログ 『自立』と『依存』について に私の納得する内容を書いていますので、ご参照ください。
****2012年12月10日付けブログから****
河合 隼雄氏の『「人生学」ことはじめ』(講談社)を読んでいたら、こんな文章に出合いました。
最近の心理学の研究では、自立と依存が反対概念ではないことが明確にされつつある。
自立というのは、まったく依存しないこと ― そんなことは不可能だ ― ではなく、依存すべきときに依存して、それにふさわしい感謝の気持ちを持つことなのである。
そうです。自立は孤立とは異なり、協力(別名:相互依存)できる能力を持ち合わせた人の資質なのです。
対人関係が円満に取れる人が「一人でいられる能力」(ability to be alone、ウィニコット)を発揮することが自立なのです。
依存を排除する傾向は、やがては孤立に向かいます。
****2012年12月10日付けブログ転載終わり****
私は、自立は協力できる人が持ち合わせた資質であることを再び強調したいです。
それに対して【自律】とは何でしょうか?
よく言われるように【自律】は「セルフコントロールの力」であり、マネジメント・サイクルとして紹介される「PLAN-DO-CHECK-ACTION」のサイクルを自分で回すことです。
ところで、昨年から100時間の時間外労働のことによる過労死やストレスのことが話題に上っています。
政府の「働き方改革」の実現に向けて時間外労働を年間720時間以内にすることに私は基本的に賛成ですが、ふと自分自身のことを振り返ってみると、私は1年のうちのほとんどを月間時間外に100時間以上働いているのではないかと思います。
それでいて過労死にもならず、強いストレスを感じないのは【自律】がキーワードになっているからです。
私には上司はいません(家庭にはいるかも?)。
仕事面で強制力はあまりありません。
【自律】、セルフコントロールができているし、「PLAN-DO-CHECK-ACTION」のサイクルを自分で回せています。
ストレスを語るとき、その分野の研究の第一人者であるカラセックというスウェーデンの心理学者の「ストレスモデル」が参考になります。

この理論は、仕事の要求度が高くとも、仕事に対する裁量度が高ければストレスも軽減され、モチベーションも高くなるというものです。
このように捉えてみると、仕事観として【自立】と【自律】を持ち合わせることは、大切な基盤になるように思われませんか?
<お目休めコーナー>1月の花(24)

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