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アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。
アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

サラリーマン時代の会議でこんなやり取りがあったことが思い出されます。

支店長会議のひとコマでした。

ある支店長が特定の商品についてなかなか売れない理由を説明しました。

すると、その商品群を統括する営業本部長がこう言いました。

「〇〇地域では前年比20%の売り上げダウンですね。説得力がありません。もう少し売ってから言っていただけませんか?」

そう言われた支店長は食い下がりましたが、営業本部長に押し切られました。

営業本部長は、某国立大学工学部出身の理科系のバリバリの人でした。
データで示しながら語る人。
私の高校の先輩であることであることを知り、少し親近感を持ったのですが、一度もプライベートで接することがありませんでした。
彼が大学生の時代に家庭教師をしていた人をよく知っていて、その人の名を挙げたときは「あ、そうか」で終わりでした。

対する支店長は、高卒でたたき上げの、部下やお得意様の信望の厚い人でした。
やがて私はこの方の部下になったのですが、会社を辞めてもとてもお世話になりました。
私がある講演団体で講演をすると、必ず一番前の席に陣取って応援してくれ、その後は居酒屋でご馳走をしていただき、必ず勇気づけてくれる人でした。


話は変わって、私がお世話になった研修講師がいました。

その人はよくこうおっしゃっていました。

「世の中には『感動』という言葉はあるけど『理動』という言葉はありませんね。人は理屈では動かない。あるやり取りにまつわる物語に心を打たれて動くものです」

 

昨晩、LINEでタクロウとこんなやり取りがありました。

彼から流れてきた文章。

「向かいのマンションの前に止まった救急車が15:00頃に来て16:00頃に患者を乗せたままずっと動かず止まってる…」
(午後8:12)

「搬送先が見つからないのかな…」(午後8:25)

「救急車まだ停まったままだわ。もう2回も別の救急車が来て中の人を別の車両に入れ替えてる」
(午後11:16)

こういう文章が流れてくると、救急車の中の人は新型コロナ重症者で、医療機関の病床ひっ迫のため搬送先が見つからずに時間ばかりが経過していることが、心の痛みを伴って伝わってきます。

 

ここで私のスタンスです。

物語を信じすぎると、フェイクニュースに加担してしまうことがあります。

コロナワクチン接種に関するフェイクニュースは、ほんの一握りの人から拡散したことが判明しています。

そんな時に物語の独り歩きに注意しつつ「そのエビデンス(証拠)はどこにあるのか?」と、データ ー それも否定論・肯定論の両方 ー で確認することを大切にしています。

ただ、このことは何だか疲れる。

タクロウのように「わが道を行く」に徹しきれればいいのですが・・・・。

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