今年は埼玉県鶴ヶ島市の脚折雨乞が行われると知って見て来た。4年に一度、なぜかオリンピックイヤーに行われる神事だが、2020年はコロナ禍で中止になったので、8年ぶりだという。300人の男衆が竹と麦わらで作られた巨大な龍神をかついで練り歩き、最後は池に入って解体される。
私は2007年度から2009年度まで鶴ヶ島市民だったので、2008年にこの神事を見物している。今回、16年ぶりに見に来た。東武東上線の若葉駅で下りるのも、たぶん16年ぶりではないかと思う。北側はあまり変わっていなかったが、南側は整備されて、大規模なマンションが増えた。15分ほど歩いて、神事の舞台である雷電池に到着したのは15時少し過ぎ。「ただいま龍神は国道407号線を渡っています」というアナウンスが流れていた。
やがて池を挟んで向かいの雷電社のあたりに揃いの法被の男衆たちが現れ、龍神らしき物体が見えてくるが、男衆たちは石段に座り込んでいったん休憩。体力を整える。
やがておもむろに動き出す龍神。
知ってはいたけど、デカい!長い!
龍神は、あまり広くない池の中をぐるぐると輪を描いて行きつ戻りつする。
そして10分ほど、突然、一部の男衆が龍神の頭に駆け上がったと思ったら、あっという間に龍神は解体されてしまった。池に浮かぶのは大量の麦わら。これで龍神は天に昇ったことになる。
アナウンスによると、ちょっと想定と異なる手順だったようだが、見ている者にとっては、特に違和感はなかった。このあと、鶴ヶ島市長、埼玉県知事の挨拶があったが、どちらも簡潔でよかった。2008年に見に来たときは、やたらに来賓の挨拶が長かった記憶が今でも残っているのだ。当時のブログ記事を読み直したら、龍神が池に入ったあと、市長や知事の長い挨拶が始まったので、私は龍神の解体を見ずに帰ってしまっていた。もしかして今年もその予定だったのだとしたら、アクシデントで解体が始まってよかったと思う。
龍神の池入りを待っていたとき、近くにいたおじいちゃんが熱中症(?)で倒れてしまった。まごまごして動けなかった私を尻目に、何人かの男性・女性が、手早く楽な姿勢を取らせ、警備の人を呼んできて、数人で手足を持って救護所に移動させていった。彼らに龍神の加護がありますように。