○Fantasy on Ice 2017 in 幕張(2017年5月28日 13:00~)
今年もアイスショーFaOI(ファンタジー・オン・アイス)の季節がやってきた。今年は、幕張、神戸、新潟で開催とのことなので、家から近い幕張と大好きな新潟へ見に行くことにした。幕張はS席だったので、リンクから遠いかな?と思っていたら、ショートサイドで通路隣りの見やすい良席だった。FaOIはゲストアーティストとスケーターのコラボが売りもので、ステージが「正面」になるので、その向かい側のショートサイドは、演出上、何かとお得な感じがする。幕張のゲストは、歌手の中西圭三さんと大黒摩季さん、それにピアニストの清塚信也さん。
オープニングの群舞、今年は黒のボトムにゴールドのパーカーがユニフォーム。中のTシャツが短めなのか、男性陣はみんな腹チラ。いつものオープニング曲のあと、早くも中西圭三さんが登場して「Choo Choo Train」を群舞でコラボ。羽生くんが先頭でキレッキレのダンスを見せてくれた。2年ぶりのFaOIが楽しそうで何より。
群舞の直後は、日本人の若手スケーターが登場するケースが多い。かつては村上佳菜子ちゃんや宇野昌磨くんもこの位置で滑ったと思う。今回は紀平梨花ちゃん。赤いドレスが可愛かった。第2部に登場した本田真凜ちゃんは肩出しの黒のドレスで、いきなり大人びた雰囲気。日本人スケーターで印象に残ったプロを先に書いておくと、宇野昌磨くんは新シーズンのSP、ビバルディの「冬」。ジャンプはきっちり決めていたけど、まだ物足りない印象。これから細部を作り込んでいくのだと思う。織田信成くんは大黒摩季さんと「あなただけ見つめてる」でコラボ。引退してから、年々巧くなっていく気がする。
海外スケーターでは、まずジョニー・ウィアー。第1部でピアノの清家さんとコラボした曲が素敵だった。調べたら、産婦人科を舞台にしたドラマ『コウノドリ』の主題曲「Baby, God Bless You」というらしい。両肩にふわふわした灰色の羽根をつけた衣装が貴婦人のようで、強くて優しい母性を感じたのは、あながち間違いじゃなかったのだな。第2部は「How it End」、繊細な楽曲だったと思うが、衣装の印象が強すぎて、よく覚えていない。体にピッタリした黒のシースルーの衣装で、肩や上腕は肌を見せていた。腰回りだけ、キラキラしたラメの縞々が入っていて、虎の皮のパンツみたいでもあった。思わず会場がどよめく大胆さ。でも、テレビ放映されていた初日か2日目の衣装(上半身が白とピンク)より、私は好き。
ステファン・ランビエールは、第1部のトリでピアノの清家さんとコラボの「戦場のメリークリスマス」。きれいなジャンプを次々に決める姿にうっとりしていたら、終盤、ステージ前で大きく転倒してしまった。滑り終えてから、恥ずかしそうに両手で顔を覆っていたのが、かわいかった~。でも、魂を別世界に持っていかれるような至福のひととき。衣装がいまいち美しくなかったのは「戦メリ」の世界観の表現なんだろうか。第2部ではプリンスの「Sometimes It Snows In April」。白いシャツにパープルのボトム。幕張限定のプログラムにランビエールのインタビューが載っていて、自分が成熟して、この曲を演じるのに今がふさわしいと思えるようになった、という趣旨のことを語っている。そうなんだよなあ、年齢とともに運動能力は衰えていくけれど、「成熟」で見せるプログラムもある、というのが、このアイスショーの素敵なところ。
プルシェンコは、第1部では「東日本大震災の全ての被災者に捧げるプログラム」と紹介されて登場。荘重な曲、少ない動きで湧き上がる激しい感情を表現する。圧倒されて、涙がこぼれてしまった。にもかかわらず、第2部では(トリの羽生くんの1つ前)伝説のExプロ「Sex Bomb」を披露。SNSで噂が流れていたので知ってましたけどね。第1部のプロで泣かされて、みんな何故この感動的なプロを話題にしない、と義憤を感じていたのだけど、「Sex Bomb」を見たら、それまでの記憶が全部吹っ飛んでしまった。ほんとに肉襦袢でジャンプしちゃうし、金パンツをチラっとめくってみせるし、客席に乗り込んできて、お客さんとハグしたり、倒れこんだり、好き放題。みんな大喜びだった。
詳しくは省略するが、ジェフもハビエルもバルデもコストナーも素敵だった。ポゴリラヤは、第1部が衣装早変わりのある「アンナ・カレーニナ」。第2部は大黒摩季さんとコラボで「The Rose」。大黒さん(北海道出身)は、ガチのフィギュアスケートファンで、ミッシェル・クヮンの長いスパイラルを見てからずっと憧れていたそうで、ポゴリラヤが、次々に天才の現れるロシア女子の中で浮き沈みはありながら戦い抜いていることに触れて、エールを送った。その内容を知っていたのか、滑り終わって、涙ぐみながら大黒さんとハグする姿に感動。そして、大黒さん、またFaOIに来てほしい。今年はペアダンスが少なめで寂しかったけど、カペラノ(アンナ・カッペリーニ&ルカ・ラノッテ)は安定の楽しさと美しさだった。
さて、第2部の大トリは羽生結弦くんの新SP、ショパンのバラード1番。2015-16シーズンの衣装で登場。振付は新しい構成になっていると聞いていたけど、よく分からない。私は、競技会の緊張感が苦手でアイスショーばかり見ているので、競技用のプログラムをあまり見たことがないのだ。今回は、ショーとは思えない雰囲気で、会場が固唾をのむ中、滑り始めた羽生くん。難易度の高いジャンプを次々に決めていく。え?え!?もしかして、と思っていたら、ジャンプを全て成功させ、片手で小さくガッツポーズするのが見えた。4Lo、3A、4T+3Tだという。ひえええ。やっぱり競技プロが呼び込む感動ってすごいんだ、と再認識。リンクから退場したあとも拍手は鳴りやまず、再登場して「Let's Go Crazy」のサビを披露。正面から投げキッスをいただいて、ショートサイドは大興奮だった。ちなみに、いまブログを検索したら、私は2014年7月のFaOI新潟で、新プロ「バラード1番」を見ているのだった。巡り合わせを感じて、ちょっと嬉しい。
フィナーレは大黒摩季さんの「ら・ら・ら」。スケーターたちはデニムのボトムにチェックのシャツを羽織ったり、腰に巻いたりして登場。うーん、格好いいんだか、ダサいんだか。ジャンプ大会では、何度も挑戦を繰り返してたランビエールがやっぱり可愛かった。プルシェンコも跳んでくれたよ! 幕張最終日なので、記念撮影があって、最後は羽生くんがマイクでひとこと。会場のお客さんと互いに「ありがとうございました」を言い合って退場した。
第1部の途中、客席で急病人が出て、公演が一時中断したのだが、続けられてよかった。いろんなことがあるものだ。
今年もアイスショーFaOI(ファンタジー・オン・アイス)の季節がやってきた。今年は、幕張、神戸、新潟で開催とのことなので、家から近い幕張と大好きな新潟へ見に行くことにした。幕張はS席だったので、リンクから遠いかな?と思っていたら、ショートサイドで通路隣りの見やすい良席だった。FaOIはゲストアーティストとスケーターのコラボが売りもので、ステージが「正面」になるので、その向かい側のショートサイドは、演出上、何かとお得な感じがする。幕張のゲストは、歌手の中西圭三さんと大黒摩季さん、それにピアニストの清塚信也さん。
オープニングの群舞、今年は黒のボトムにゴールドのパーカーがユニフォーム。中のTシャツが短めなのか、男性陣はみんな腹チラ。いつものオープニング曲のあと、早くも中西圭三さんが登場して「Choo Choo Train」を群舞でコラボ。羽生くんが先頭でキレッキレのダンスを見せてくれた。2年ぶりのFaOIが楽しそうで何より。
群舞の直後は、日本人の若手スケーターが登場するケースが多い。かつては村上佳菜子ちゃんや宇野昌磨くんもこの位置で滑ったと思う。今回は紀平梨花ちゃん。赤いドレスが可愛かった。第2部に登場した本田真凜ちゃんは肩出しの黒のドレスで、いきなり大人びた雰囲気。日本人スケーターで印象に残ったプロを先に書いておくと、宇野昌磨くんは新シーズンのSP、ビバルディの「冬」。ジャンプはきっちり決めていたけど、まだ物足りない印象。これから細部を作り込んでいくのだと思う。織田信成くんは大黒摩季さんと「あなただけ見つめてる」でコラボ。引退してから、年々巧くなっていく気がする。
海外スケーターでは、まずジョニー・ウィアー。第1部でピアノの清家さんとコラボした曲が素敵だった。調べたら、産婦人科を舞台にしたドラマ『コウノドリ』の主題曲「Baby, God Bless You」というらしい。両肩にふわふわした灰色の羽根をつけた衣装が貴婦人のようで、強くて優しい母性を感じたのは、あながち間違いじゃなかったのだな。第2部は「How it End」、繊細な楽曲だったと思うが、衣装の印象が強すぎて、よく覚えていない。体にピッタリした黒のシースルーの衣装で、肩や上腕は肌を見せていた。腰回りだけ、キラキラしたラメの縞々が入っていて、虎の皮のパンツみたいでもあった。思わず会場がどよめく大胆さ。でも、テレビ放映されていた初日か2日目の衣装(上半身が白とピンク)より、私は好き。
ステファン・ランビエールは、第1部のトリでピアノの清家さんとコラボの「戦場のメリークリスマス」。きれいなジャンプを次々に決める姿にうっとりしていたら、終盤、ステージ前で大きく転倒してしまった。滑り終えてから、恥ずかしそうに両手で顔を覆っていたのが、かわいかった~。でも、魂を別世界に持っていかれるような至福のひととき。衣装がいまいち美しくなかったのは「戦メリ」の世界観の表現なんだろうか。第2部ではプリンスの「Sometimes It Snows In April」。白いシャツにパープルのボトム。幕張限定のプログラムにランビエールのインタビューが載っていて、自分が成熟して、この曲を演じるのに今がふさわしいと思えるようになった、という趣旨のことを語っている。そうなんだよなあ、年齢とともに運動能力は衰えていくけれど、「成熟」で見せるプログラムもある、というのが、このアイスショーの素敵なところ。
プルシェンコは、第1部では「東日本大震災の全ての被災者に捧げるプログラム」と紹介されて登場。荘重な曲、少ない動きで湧き上がる激しい感情を表現する。圧倒されて、涙がこぼれてしまった。にもかかわらず、第2部では(トリの羽生くんの1つ前)伝説のExプロ「Sex Bomb」を披露。SNSで噂が流れていたので知ってましたけどね。第1部のプロで泣かされて、みんな何故この感動的なプロを話題にしない、と義憤を感じていたのだけど、「Sex Bomb」を見たら、それまでの記憶が全部吹っ飛んでしまった。ほんとに肉襦袢でジャンプしちゃうし、金パンツをチラっとめくってみせるし、客席に乗り込んできて、お客さんとハグしたり、倒れこんだり、好き放題。みんな大喜びだった。
詳しくは省略するが、ジェフもハビエルもバルデもコストナーも素敵だった。ポゴリラヤは、第1部が衣装早変わりのある「アンナ・カレーニナ」。第2部は大黒摩季さんとコラボで「The Rose」。大黒さん(北海道出身)は、ガチのフィギュアスケートファンで、ミッシェル・クヮンの長いスパイラルを見てからずっと憧れていたそうで、ポゴリラヤが、次々に天才の現れるロシア女子の中で浮き沈みはありながら戦い抜いていることに触れて、エールを送った。その内容を知っていたのか、滑り終わって、涙ぐみながら大黒さんとハグする姿に感動。そして、大黒さん、またFaOIに来てほしい。今年はペアダンスが少なめで寂しかったけど、カペラノ(アンナ・カッペリーニ&ルカ・ラノッテ)は安定の楽しさと美しさだった。
さて、第2部の大トリは羽生結弦くんの新SP、ショパンのバラード1番。2015-16シーズンの衣装で登場。振付は新しい構成になっていると聞いていたけど、よく分からない。私は、競技会の緊張感が苦手でアイスショーばかり見ているので、競技用のプログラムをあまり見たことがないのだ。今回は、ショーとは思えない雰囲気で、会場が固唾をのむ中、滑り始めた羽生くん。難易度の高いジャンプを次々に決めていく。え?え!?もしかして、と思っていたら、ジャンプを全て成功させ、片手で小さくガッツポーズするのが見えた。4Lo、3A、4T+3Tだという。ひえええ。やっぱり競技プロが呼び込む感動ってすごいんだ、と再認識。リンクから退場したあとも拍手は鳴りやまず、再登場して「Let's Go Crazy」のサビを披露。正面から投げキッスをいただいて、ショートサイドは大興奮だった。ちなみに、いまブログを検索したら、私は2014年7月のFaOI新潟で、新プロ「バラード1番」を見ているのだった。巡り合わせを感じて、ちょっと嬉しい。
フィナーレは大黒摩季さんの「ら・ら・ら」。スケーターたちはデニムのボトムにチェックのシャツを羽織ったり、腰に巻いたりして登場。うーん、格好いいんだか、ダサいんだか。ジャンプ大会では、何度も挑戦を繰り返してたランビエールがやっぱり可愛かった。プルシェンコも跳んでくれたよ! 幕張最終日なので、記念撮影があって、最後は羽生くんがマイクでひとこと。会場のお客さんと互いに「ありがとうございました」を言い合って退場した。
第1部の途中、客席で急病人が出て、公演が一時中断したのだが、続けられてよかった。いろんなことがあるものだ。