冬晴れの一日、富士山を道連れにのんびり歩く山。 富士五湖を巡る御坂の山々に、冬の低山ならではの楽しみを探してみました。
新雪につけられた足跡、雑木林に射し込む柔らかな光、そして頂上で迎えてくれる富士の大観と白く輝く峰々の大パノラマ・・・・・。
静かな山道で見つけるささやかな幸せが、暖かく心に浸みわたります。
春の訪れを知らせてくれる『雪根開き』が見られました。
御坂トンネルは良く通り河口湖辺りから、この時期に御坂山塊の霧氷が青空にクッキリと見え今回も、それを期待して出かけてみました。
目指したのは、御坂山塊の最高峰『黒岳』(1793m)と『御坂山』(1596m)。 黒岳は、河口湖側から見ても周辺の山からはどっしりした山体を誇示しているかのように見えます。
三ッ峠入口バス停に8時25分到着。周りに雪は少なく、陽気的には暖かい感じであった。 準備を済ませ、45分出発。
登山口は御坂トンネル手前を天下茶屋方向に右折して、すぐ左手に標示板があり、それに沿って登り始め、林道のような道から登山道へと変わって行きます。
峠道文化の森入口の標柱
尾根に出るまでは、ほとんど雪は無く、
有っても陽だまりハイクの感じで雪は柔らかく、キックステップで問題なく歩けました。
ジグザグな登山道で高度を上げながら汗を流し、大分緩やかになってきたなと思ったら御坂茶屋のある御坂峠に10時13分、 マップタイム通りの時間で到着した。
小休止してから計画通り御坂山に向かう。小さなアップダウンを繰り返しながら風のない雪道を歩くのは暑い。三ッ峠山が目の前に見えた。 御坂山の山頂は雑木林の中であり、山頂を踏んだことを確認し御坂峠に戻る。11時半。
マップタイム通り、順調に推移した。
この御坂峠には武田信玄が築いたといわれる山城「御坂城」の跡でもあると表示があった。 また、北側に数十m下ると武田二十四将の一人山本勘助が発見したともいわれる「勘助水」という水場が有るとのこと でしたが吹き溜まりとなっており寄らなかった。 御坂茶屋跡と地図上に表示されて建物は在りますが、廃墟状態でした。
黒岳へは茶屋を回り込むように登りだすが、すぐ近くに御坂天神様の祠があり参拝してから前進。その先にブロック造りのトイレもあった。 雪深く緩急を繰り返す登山道をキックステップで登る。振り返ると三ッ峠山、さらにその向こうには御正体山をはじめの道志山塊などが望まれた。
黒岳に登りだしてから、大腿四頭筋の痙攣がおこり休み休みであれば歩けたので騙し騙しの感じで、ゆっくり登った。 山頂近くでは露岩混じりのやせ尾根となり、踏み外さないように慎重に取り付いた。そこを越えたら、のびやかな広い山頂への道となりホッとした。
黒岳登頂13時20分。 マップタイム1時間のところ45分もオーバーした。
御坂山塊の最高峰である黒岳山頂には一等三角点が設置されていた。けど山頂付近は樹林に囲まれ展望は無い。
ただ南の河口湖側へ200m進むと展望台がありますと標示板があった。 展望台には大きな岩があり、好天で風もなく足のマッサージや屈伸運動をしながらノンビリ40分休憩した。
本来の計画では、さらに西の破風山までピストンの予定であったが、足の故障があり展望台から広瀬に向け下った。展望台出発、14時15分。
登山も同じコースを戻るピストンより、違った景色の見られる周回コースの方が楽しいので、展望台より河口湖に向けて下るコース取りをした。
下りだして間もなくしたら、道は狭く枯れ枝が飛び出し、ロープが張られた直滑降の下りが始まった。 それも岩のある道ではなく土の下り、南側で日当たりが良く夜中に凍り付いた霜柱が融けており、尻もちでもついたら大変なので慎重に下った。
この下りは途中に河口湖畔の広瀬へと三ッ峠入口バス停へと下る分岐点があり、地図上に分岐点に注意と表示されていたので見逃し易い箇所かと思い注意して下ったが、リボンで目立ちやすく分岐の表示があった。
分岐から三ッ峠入口バス停への道は、歩かれる方が少ないのか非常に荒れた道であった。 後半は板取沢へ九十九折りの坂や丸太作りの階段を下り、渡渉が3回ほどあった。 沢沿いは日陰であり表面の雪の下は氷結しており安全のためにアイゼンを装着して下った。
渡渉の先の下山道が判別しにくく、山慣れしてない方にはお勧めできないコースです。 三ッ峠入口バス停着、16時20分。 久し振りに下山に神経を使い疲れました。