今回の山行は低山でありながら山岳信仰の強い山であり、景色というよりも信仰に重きが置かれ修行の場であることから景色は二の次であります。
天狗岩を 10時 45分出て、露岩の多い下り基調の登山道を進み、11時 05分 鷹打場分岐を通過。
鳳来山東照宮へ向かうコースからは外れているが、今回のコース上もっとも見晴らしが良いというところで寄ってみることにした。 樹林帯の中の道を5分ほど下ると急に目の前が開けた。
鷹打場展望台着、11時 10分。
やはり山では見晴らしの良い所が最高です。 テーブルベンチの様な岩があり、風が
とても気持ち良いので小休止とし、しばし展望を楽しんだ。
場所は約 900mの断崖上にある岩場で、雄大な景観が楽しめるスポットとなっています。
東照宮への道は多少のアップダウンはあるものの、ほぼトラバースで順調に進んだが、何ヶ所か朽ちているのが確認できる丸太橋があり、あまり衝撃を与えないよう慎重に通過した。
写真の橋は
日当たりの良い所にあるので、しっかりしていました。
11時 40分、背後から社務所を回り込む感じで鳥居のそばに出られました。 鳳来山東照宮到着。
こちらは、天竜奥三河国定公園域の鳳来寺山内にある徳川家康公を祀る神社。
日光東照宮、
久能山東照宮と共に日本三大東照宮の一つとされています。
1648年(慶安1)に三代将軍 家光が造営を命じ、1651年(慶安4)に創建された。 写真の拝殿 をはじめ社殿は国指定重要文化財になっています。
建物は江戸初期の建築技法を残す入母屋造りで各所に彫刻が残されています。 拝殿と幣殿の繋ぎ構造は、背面切妻造りで拝殿に接続し貴重な建築様式で現存しています。
正面からは拝殿しか見えませんが、拝殿の後ろに幣殿、その後ろに中門があり、その門の中に本殿が並ぶ構造となっています。
こちらの鳳来山東照宮へは麓から鳳来寺山パークウェイで山頂有料駐車場まで車で来られるので、参拝者は軽装の方が多くザックを背負っているのは私くらいでした。
鳥居を出ると急な階段を下り、鳥居に向かって右手が山頂有料駐車場につながり、左手は鳳来寺本堂へと向かいます。
東照宮と本堂をつなぐ参道は立派な道で、途中では狛犬が迎えてくれました。
11時 50分、再び鳳来寺本堂に戻りました。 朝と違い、無事に戻ってきたせいもあり本堂がスッキリと立派に見えました。
正面の扉が開いており、無事周回コースを歩けたことに感謝のお礼を済ませてきました。
本堂脇のシャクナゲにも陽光が当たり、とても綺麗でした。
本堂からは石段参道の下りであり、朝方よりは乾いていたがスリップや捻挫に注意して下る。 参道では沢山の石仏さまが見守って下さり、心強い。
12時 05分、892段目の石段を下る。 登りの時も石段が 1425段と聞きビックリしましたが
、石を運び階段を作った人達がいたことを考えると疲れたとか、厳しいとかは口に出来ず、修行のつもりで歩きました。
谷間なので朝方は薄暗かった松高院前も新緑
が綺麗に見える。この辺りが 594段目だった。
更に長い石段を膝に負担を掛けないように下る。
傘すぎ
にも陽が
差し、改めて立派な杉の大木に驚き
通過 12時14分。
12時 43分、石段参道の取付き点に下山。新緑が眩しい。
木戸跡まで戻り、振り返って歩いて来た鳳来寺山を見上げる。 低山でありながら山岳信仰の聖地となり深山を感じさせ、数々の歴史や文化が生まれた鳳来寺山に感慨深いものを感じました。
早朝は、まだ寝起き顔であったホソバシャクナゲが、陽光を浴び元気に開花し、帰りを迎えてくれた。
13時、出発点の門谷門前町入口に無事戻りました。
鳳来寺本尊の薬師如来
へ病気の平癒や災除などを願って、中世や近世では武士や多くの一般の人々もこの地を信仰するようになり、鳳来寺は江戸時代に最盛期を迎えたようです。
そんな事に想いを馳せ、歴史ある鳳来寺山を歩くことが出来て良かった。