行き先不明人の時刻表2

何も考えずに、でも何かを求めて、鉄道の旅を続けています。今夜もmoonligh-expressが発車の時間を迎えます。

佐渡汽船・高速カーフェリー「あかね」に初乗船(その1)

2021年03月10日 | ニュース・うんちく・小ネタ


先の週末、急に思い立って、一人佐渡に向かうことにした。佐渡汽船の高速カーフェリー「あかね」に乗船したことがないので、何とかこの機会に乗船しておきたいと思ったのである。
「あかね」は、本来直江津と小木を結ぶ航路に運用されていたが、冬場は小木航路は欠航となるため、両津航路に就航する「おけさ丸」と「ときわ丸」が順次定期整備に入る間、その代用として運行されてきた。新潟から、あかねに乗るチャンスだ。
本来だと、1月、2月でおけさ丸とときわ丸の整備が終了するのだが、ときわ丸が整備のため停泊していた直江津港において、外国船にぶつけられるというもらい事故に遭遇し、約1か月間あかねの就航が長引いたのだ。

あかねは、いわゆる双胴船。二つの胴体を車両甲板や旅客甲板でつないだ船。実に珍しい形の船なのだ。
オーストラリアのインキャット社製。5,700トンという規模は、ときわ丸に勝っているが、最大収容定員はその4割ほどだから、何とも贅沢な造り。
最大の特徴は、スピード。ときわ丸が19ノット(時速約35キロ)に対し、あかねは30ノット(55キロ)と1.5倍の速さで駆けるように海を渡ることができる。しかもフェリーだから、車両を乗せて。

そのスピードの秘密は「ウォータージェットエンジン」。ジェットフォイルでも取り入れられている方式と同様、後ろに水を噴出しながら推進力を得るためのエンジンを4基を搭載。(そのほかにディーゼルエンジンも4基も備えている。)
装備だけでなく、船内も充実。確かに1歳だけお兄さんのときわ丸(2014年建造・就航)もホテルのようなエントランスホールや船室を持っているが、あかねは全席イス席。(2015年建造・就航。1等と2等のイス席のほか、一部2等席を改造してジュータンスペースが設けられている。)
売店やキッズルームなどもあるので、快適な船旅を提供する環境が整っている。

早いし、きれいだし、設備も整っている。鳴り物入りで導入、佐渡汽船の新しい時代を切り開くはずだった。しかし、この「あかね」は、昨秋10月に、売却が決まったとのプレス発表が流れる。3月20日の両津航路での就航が最後となるのだ。どうして?(つづく)



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 道の駅・米沢、為せば成るで... | トップ | 佐渡汽船・高速カーフェリー... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ニュース・うんちく・小ネタ」カテゴリの最新記事