経済危機の影響で破産したクライスラーですが、再建の道筋を付けたようです。
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「新生クライスラー」発足=破産申請から1カ月余-伊フィアットと提携で再出発【時事】
4月末に米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請した自動車大手クライスラーが10日、伊自動車大手フィアットなどが出資する新会社に資産の大半を売却する再建手続きを完了した。これにより、クライスラーは申請から1カ月余りで破産法の適用から脱却、「新生クライスラー」が発足した。新会社の社名は「クライスラーグループ」で、最高経営責任者(CEO)はフィアットのマルキオーネCEOが兼務。また会長には、化学大手ボーデン・ケミカルや電池大手デュラセル・インターナショナルの会長兼CEOを務めたロバート・キダー氏が就任。新会社は直ちに操業を開始する。(中略)米メディアによると、新生クライスラーは旧クライスラーから20億ドル(約1960億円)で営業資産を譲り受け、自動車の生産事業を継続。フィアットの販売網を通じて欧州や南米などで自動車の販売拡大を目指すほか、同社と低燃費小型車などを共同開発し、再出発を図る。
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クライスラーと聞いても、日本人には馴染みのないブランドですが、90年代にはSUV「ジープ・チェロキー」等を市場に投入して、よく売れていた時期もありました。また、ネオンという低価格小型車も売っていたのですが、日本ではあまり売れなかったように記憶しています。
クライスラーはアメリカのビッグ3の中でも弱小のブランドで、10年おきに倒産の危機に見舞われてきました。でもその度に救世主(アイアコッカ、ダイムラー等)が現れて何とか立ち直ってきましたが、今回ばかりは土俵際の粘り腰も効かず、あっさりと土俵から転落してしまいました。それでも救う神(フィアット)はいるものです。同じく倒産したGMほど会社の規模が大きくないため、会社を買いやすいという背景もあり、提携がすぐまとまるのもこの会社の特徴のようです。
今回新会社の名称は、「クライスラーグループ」となるそうですが、また10年もしないうちに「歴史は繰り返す」かもしれません。名前を「明るいスラー」に変えて、暗いイメージを払拭したほうが良いと思いますが。(^^;)