
「四十九日のレシピ」 タナダユキ監督 ○(たぶん) ☆
突然、妻乙美を亡くした熱田(石橋蓮司)のもとに、夫の愛人から離婚を迫られた娘百合子(永作博美)は逃げ帰ります。また、ボランティアをしていた乙美に世話になっていた元風俗嬢の井本(二階堂ふみ)と日系ブラジル三世のハル(岡田将生)も熱田のところに訪れます。井本は乙美から「四十九日のレシピ」を預かっていて、みんなで乙美の希望をかなえてあげようと説得します。頑固な熱田も井本やハルの身の上や百合子と夫との問題を知り、またいかに自分が乙美のことを理解していなかったかに気づかされていくことで、積極的に乙美の願いをかなえてあげようと動き出すのでした。
モエ系ファッションに身を包んだ二階堂とオーバーアクションの日系ブラジル人役の岡田が魅力的です。ベテランの石橋、永作も好演しています。百合子の情けない夫役の原田泰造もこれ以上ない情けない男を好演していて、ラストまでは大変良かったのですが・・・。あのラストはないでしょう。保守系の政治家が拍手喝采しそうなラストで大変残念でした。結末をはっきりさせず観る者に委ねた方がずっと良かったと思います。
タバコは、石橋蓮司や淡路恵子が出演していたので心配しましたが、喫煙しませんでした。ただ、大宴会の場面でタバコのようなものを持っている人がいたような・・・ということで(○たぶん)です。
印象に残った場面は、石橋と二階堂が橋の上で座り込んで話すところです。セリフは忘れましたが、暗闇の中の二人に暖かさをかんじました。