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「古都」 Yuki Saito監督 △
川端康成原作の同名小説をアレンジした作品です。
京都の呉服屋を営む千重子(松雪泰子)と、北山で林業を営む生き別れた双子の姉妹苗子(松雪の二役)にはそれぞれ大学生になる娘舞(橋本愛)と結衣(成海璃子)がいました。舞は就職活動中でしたが店を継ぐべきなのか悩み、結衣は絵の才能を伸ばすためパリの学校に通っていましたが、本当に才能があるのか悩んでいました。そんな折、舞は書道の師匠がパリで行うイベントのアシスタントとしてパリに行くことになるのでした。
京都の観光案内映画のようにさまざまな名所旧跡がさりげなく紹介されます。呉服屋というだけあって着物の場面も多く、そのうえ外国人観光客にお茶の席も設けていて、日本文化満載です。対して西洋の古都パリの場面も見どころがたくさんあります。場面はいいのですが、どうもどの登場人物も「何をやりたいのか」悩んでばかりで生活臭の感じられない作品でした。
ラストのテーマ曲、新山詩織が歌う、中島みゆきの「糸」は選曲としてはいいのですが、名曲なので作品を凌駕してしまったかも・・・。
タバコは、パリの場面の路上で喫煙する人のタバコが映っていました。(△)